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昨今、情報通信機器の普及に伴い、インターネット利用者の低年齢化が進む中、インターネット上で流通する情報には、偽・誤情報や誹謗中傷も含まれるなどの問題が顕在化しており、これからのデジタル社会において、青少年はインターネットを適切に活用するためのリテラシーを身につけることが必要です。
このような時代を迎え、普段、子どもがインターネットを何にどのくらい使っているのか、保護者の方は家庭でどのような関わり方をしているのかを調べるため、本アンケート調査を行いました。
令和6年6月から京都府内の小学生4年生から高校生の児童・生徒とその保護者の方を対象にアンケートを行ったところ、合計20,239人(回答内訳:小学生人2,822人、中学生4,714人、高校生4,084人、保護者8,619人)からの回答をいただきました。
ご回答いただいた児童・生徒、保護者の皆様、また、周知に協力していただいた関係機関の皆様ありがとうございました。
主な調査項目は、携帯電話所持率、インターネット接続時間、課金経験などでネット接続時間4時間以下の方と4時間以上の方の差について調査したところ、4時間以上と答えた方はインターネットでの課金やSNSを通じて知らない人と会ったりする割合が高いという結果になりました。
京都府では、青少年のメディアリテラシーと情報モラルの向上を目的として、「青少年いいねット京(みやこ)フォーラム」を開催していましたが、令和6年度はフォーラムを中止としています。
〇子どもたちの携帯電話等の所持状況は?
アンケート結果から進学するにつれて、携帯電話等の所持率が高くなっており、小学生はガラケーの所持率も多いですが、中学・高校生になるとほとんどの児童・生徒がスマートフォンを所持しているという結果になりました。
〇子どもたちが学校から帰ってから一番長くするものは?
全世代で学校から帰ってくるとインターネットを一番長くしていると回答しています。
また、小学生は4割前後ですが、中学・高校生になると約7割の児童・生徒がインターネットを一番長くしていると回答しています。
〇学校から帰宅後のインターネット利用時間は?
小学生では、1割の方が学校からの帰宅後にインターネットをしないと回答しています。また、特に中学・高校生では5時間以上利用しているとの回答が保護者の回答よりも高いことから、保護者が思っている以上に子どもたちは、長時間インターネットを使っているようです。
〇どんな情報通信機器を利用してインターネットをしているのか?
小学生は、スマートフォンのほか、ゲーム機やテレビでインターネットを利用しているようです。また、中学・高校生になるとスマートフォンからのインターネット利用が多くなることがわかりました。
〇インターネットを使って一番何をしているのか?
全世代で動画視聴をインターネットで一番よくすることと回答されています。また、次いで男子ではゲーム、女子はSNS、保護者も子どもたちが何をしているか認識されているようです。
〇課金(ゲーム、スタンプ等)のこれまでの合計金額は?(ポイントを貯めたものを含む)
課金については、女子よりも男子が多くしている傾向で、学年が上がるにつれて課金の合計額も増えています。また、ほとんどの保護者が子どもたちの課金について把握されているようですが、高校生になるとわからないとの回答も増えているようです。
なお、アンケートでは貯めたポイントも課金としているため、現金を使わない課金も含んでいます。
〇インターネット上でのケンカやトラブルの経験はありますか?
ほとんどの世代で5人に1人はトラブル経験があると回答しています。また、中学・高校生男子はそれぞれ30%を超えており、3人に1人がトラブルとなった経験があるようです。また、保護者の割合が児童・生徒よりも少ないことから保護者が把握しているよりもトラブルとなっていることにも注意が必要です。
インターネット利用に関するトラブルの未然防止や拡大防止のため、万が一トラブルに遭われた場合はご家族などに相談することがとても大事です。
〇会ったことがない人とインターネットでやりとりはありますか?(ゲームやボイスチャット等を含む)
児童・生徒の回答を見ますと、やや男子の方が割合は高くなっており、また、中学・高校生になると5割を超える方が会ったことのない人とインターネットで交流があると回答しています。
〇インターネットで知り合った人と実際に会ったことはありますか?
児童・生徒の回答を見ると、保護者が知っているよりも多くの方がインターネットで知り合った人と会っていることがわかります。子どもたちのトラブル防止の観点からもご家庭で子どもたちのインターネット利用の状況について考える機会が必要です。
〇フィルタリングを設定していますか?
児童・生徒の割合を見るとわからないとの回答が全体で4割以上となっており、携帯電話を契約をする保護者と実際に使用する児童・生徒の間でフィルタリングの認知状況に差があります。そのため、フィルタリングの設定を推進するためには児童・生徒にフィルタリングについて知ってもらうとともに、フィルタリングを設定するという意識作りをすることが大事と考えます。
〇「夜何時まで」ルール
〇「一日何時間」ルール
〇「居間(リビング)でしか使わない」ルール
〇「食事中は使わない」ルール
〇「布団(ベッド)では禁止」ルール
〇「人が嫌がることを投稿しない」ルール
〇「個人情報を投稿しない」ルール
〇「面識がない人とネットでやりとりしない」ルール
〇「ネットで知り合った人と会わない」ルール
〇「ネット課金」のルール
〇「インターネットでの課金上限額」ルール
11項目のインターネットに関するルールの有無を質問したところ、児童・生徒と保護者の回答に大きな差があることがわかりました。この結果を見ると保護者はルールを設けているようですが、子どもたちがルールを守っていない若しくは知らないようです。
〇ルールは、子どもと保護者で話し合って決めましたか?
ルールの決め方について、保護者の回答は、子どもと話し合って決めたと答えた割合が高くなっていますが、子どもたちの回答は保護者の割合よりも低くなっています。この差を無くすためには、進級するなどの定期的なルールを確認も有効と考えます。
アンケートの集計結果
回答いただいたアンケート集計結果は、下記リンクからダウンロードすることができますのでご活用ください。
小学生
中学生
高校生
これまでのアンケート調査結果
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