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昨今、スマートフォンなどのインターネット接続機器の普及に伴い、インターネット利用者の低年齢化が進む中、京都府において青少年がSNSに起因する児童ポルノなどの犯罪被害に遭う事例では、中学生、高校生の割合が約9割を占めており、また、被害に遭うきっかけの約7割が青少年による投稿(配信)であるなど、青少年のインターネットの関わり方や、保護者の家庭での関わり方についての対策が必要な状況です。
当フォーラムは一連の取組を通じ、青少年と保護者のメディアリテラシー、情報モラルの向上と、インターネットに関わる問題を自分のこととして捉え、「自ら考え、適切に行動する」機運の醸成を目的としています。
日時:令和4年8月22日(月曜日)13時30分~16時00分
場所:京都府立京都学・歴彩館大ホール(京都市左京区下鴨半木町1番地29)
京都市立岡崎中学校
京都市立春日丘中学校
京都市立西院中学校
京都市立栗陵中学校宇
八幡市立男山第二中学校
京都府立鴨沂高等学校
京都府立朱雀高等学校
京都府立高等学校PTA連合会会長
Facebook Japan株式会社 公共政策部長
京都府教育委員会 教諭
京都府警察本部少年サポートセンター 副所長
兵庫県立大学環境人間学部准教授竹内和雄氏
オール京都で子どもを守るインターネット利用対策協議会
(事務局:京都府健康福祉部家庭支援課)
5月から6月にかけて、府内の中学生・高校生の皆さんにインターネット利用に関するアンケート調査を行いました。(有効回答:6,272件:男子2,792人:女子3,223人:答えない257人)
ご協力いただいた先生、生徒の皆さんありがとうございました。
主な調査項目は、携帯電話の所持率、ネット接続時間、課金経験やネットで知り合った人と会った経験の有無などで、ネット接続時間4時間未満の人とそれ以上の人との差異について調査したところ、4時間以上と答えた人は、生活面や学習面において乱れが出たり、ネットで課金したり、ネットを通じて知り合った人と会ったりした割合が高いという結果でした。
この他のグラフはこちら(PDF:828KB)からご覧ください。
中学生を対象としたアンケート集計結果はこちら(PDF:880KB)からご覧ください。
高校生を対象としたアンケート集計結果はこちら(PDF:880KB)からご覧ください。
参加者はフォーラムに向けて、7月に市内会場(京都府立京都学・歴彩館)と南部会場(八幡市立男山第二中学校)に集まり、インターネット利用に関するアンケートの結果を題材として、インターネットの適切な利用などについて考えるワークショップを行いました。このワークショップでは、2つの会場をオンラインで繋ぎ、市内会場と南部会場の参加者の意見交換も行いました。
ワークショップ後、参加者は学校ごとに保護者、先生、企業、自治体、自分達への提言を考え、今年で6回目となるフォーラムの発表準備をしました。
京都市立春日丘中学校は、インターネット利用のメリット、デメリットを考えた上で、メリットをどのように活かしていくか、また、デメリットをどう直していくか、自分たちの意見を発表し、メリハリが大事と訴えました。
京都市立春日丘中学校の発表の概要はこちら(PDF:1,909KB)から
京都市立西院中学校は、事前学習を経て、自己管理能力の向上、自分たちの技術を磨くことの重要性などについて説明し、最後に「自らを律する心」が大切だと訴えた。
京都市立西院中学校の発表資料はこちら(PDF:335KB)から
京都市立栗陵中学校は、これから頑張っていくこととして、ルールを守ることを主張し、未然にトラブルを防ぐことが大事と訴えた。
京都市立栗陵中学校の発表の概要はこちら(PDF:986KB)から
八幡市立男山第二中学校は、インターネット利用に関して、他人に言われるのではなく、各自が自律してネットを使えるようになることが大事だと訴えた。
八幡市立男山第二中学校の発表の概要はこちら(PDF:769KB)から
京都市立岡崎中学校は、事前学習での感想と、保護者、先生、企業、自治体、自分達への提言を発表し、自分が気づかず使いすぎているときに、注意をして欲しいと話した。
京都市立岡崎中学校の発表の概要はこちら(PDF:679KB)から
京都府立鴨沂高等学校は、ネットが不利益を生むのは使いこなせていないからと説明し、ネット活用力を高めることが必要などと訴えた。
京都府立鴨沂高等学校の発表の概要はこちら(PDF:655KB)から
京都府立朱雀高等学校は、保護者、先生、企業、自治体、自分達への提言を発表した上で、高齢者世代の人にも、ネット詐欺などのネットに対するマイナスイメージを払拭させ、安全に使っていけるようにしたい旨を話した。
京都府立朱雀高等学校の発表の概要はこちら(PDF:363KB)から
講師:FacebookJapan株式会社公共政策部長 小俣英一郎氏
演題:子供と保護者が使い方について共に考えること
小俣氏からは、ネットを利用する子供達の安全安心のため、自社で行われている保護者が子供達のネット利用を管理しやすくするための取組(ファミリーセンター)について紹介されました。
各校の意見発表、講演の後、パネルディスカッションを行いました。
参加校とパネリストそれぞれが各校の発表した保護者、先生などに向けられたテーマ毎の提言について、一番良いと思ったものを選び、選んだ理由や意見をそれぞれの立場から発表しました。
その中で、生徒達は、子供達自身で節度ある利用を意識する「自律」の必要性を述べ、一方、勉強などの遊び以外にも使っていると説明し、保護者らに対して過度な干渉はしないで欲しいと訴えた。
また、学校などに対しては、もっとネットに関する授業を増やして欲しい、トラブル時の相談室を導入して欲しいなどと求めた。
※会場入口付近に設置された事前学習会で作成したインターネット利用のメリット・デメリットを生徒目線で訴える掲示物(フォーラム成果物)と、主催の「オール京都で子どもを守るインターネット利用対策協議会」から配られた啓発物品です。
子供達が自分事として真剣に考え、進んで意見も述べられていたことがとても良かった。
人数を絞ってのフォーラムではあったが、その分一人一人が主人公となり、それぞれの声が大事にされていた。
中高生が現在抱いている思いを自身の言葉で発表している姿が良かった。
違った切り口での提言もあり、面白かった。高齢化社会の中で、高齢者がもっとスマホやインターネットを簡単に安心して活用できることで生活、人生が豊かになるのではという提案はとても響いた。
大人が子供だった時代にたまたまネットがなく、今はたまたまネットがあるだけで問題などが起きている状況は、かわいそうでもあるなと思った。
など、抜粋ですが様々な視点からの感想をいただきました。
最後に、当フォーラムに御協力していただいた皆様に感謝を申し上げます。
フォーラムで使用しましたアンケート結果等については、府民の皆様と共有し、今後の子供達のメディアリテラシーと情報モラル向上ために活用していただきたいと思います。
ありがとうございました。
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