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現在、流域下水道の普及率(※)と利用率(※)の較差が、大きいところで26ポイントもあり、下水道への利用率を向上させる必要があります。
図 京都府流域下水道の普及率と利用率の現状
※下水道普及率: 各流域下水道区域内の行政人口のうち、下水道を利用することができる人口の割合。
※下水道利用率: 各流域下水道の行政人口のうち、実際に下水道に接続している人口の割合。
「建設から「改築更新」の時期が到来するとともに、普及率の向上による流入水量の増加や、放流水質向上のための高度処理化にともない、維持管理費は増加傾向にあります。
図 京都府流域下水道の建設事業費における改築更新費の推移
※将来の改築更新費は、既存施設が標準的耐用年数に達した時点で改築更新した場合の費用を計上している。
※改築更新:老朽化した施設や設備の機能を回復させるため、標準的な耐用年数を経過した対象施設について再建設あるいは取替えを行うこと。
図 京都府流域下水道の維持管理費の推移
※日平均流入汚水量: ここでは、1年間に浄化センターに流入する汚水量を、1年間の日数で割った水量としています。
下水道の整備により公共用水域の水質は改善されてきていますが、今後ともこの良好な水質を維持していくことが必要です。また、淀川水系には多くの水道水源が存在すること等から、京都府では琵琶湖から大阪湾までの琵琶湖・淀川水系が目指す健全な水循環の一翼を担って、将来にわたり汚水をきれいな水に再生していく必要があります。
※淀川(枚方市より下流)に約1,100万人の生活用水を集中的に依存する状況は、全国でも最大規模になっています。
図 桂川の水質状況と流域人口の推移
※BOD : 生物化学的酸素要求量。水の汚れの状態を表す指標。水中の汚れを微生物が分解する時に必要とする酸素の量で表します。これが大きいほど汚れの状態が激しいことを表します。
※桂川右岸行政人口: 京都市南区、伏見区、西京区、 向日市、長岡京市、大山崎町
※木津川行政人口: 宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、久御山町、井手町、山城町
消化ガス発電や汚泥の再利用に取り組んでいますが、温室効果ガスの削減等、地球環境保全の観点から、一層の有効活用を図る必要があります。
また、処理場内の将来増設予定地についても、府民のニーズに基づく活用方策の検討が必要です。
下水道事業の料金体系や個人宅への接続工事に関する情報等、府民への情報提供が十分とはいえない状況であり、府民との情報共有のための仕組みづくりを行い、事業の透明性を確保する必要があります。
図 世帯当たり汚水処理費
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