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更新日:2025年9月26日

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京都府環境審議会総合政策部会議事要旨(令和7年7月29日)

1 開催日時

令和7年7月29日(火曜日)午後1時~午後3時

2 場所

京都府自治会館ホールAB会議室(京都市上京区西洞院通下立売上ル)及びオンライン(Zoom)とのハイブリッド開催

3 出席者

【部会委員】

大庭委員、金村委員、佐藤委員、髙橋委員、野上委員、細谷委員、松原委員、山田委員、横山委員(※)、吉本委員(※)、冷泉委員、渡邉委員

伊藤特別委員(※)、氏橋特別委員、惠谷特別委員(※)、志知特別委員(※)、信谷特別委員(※)、野村特別委員(※)

(計 委員12名、特別委員6名)

注※上記のうち、次の委員は代理出席

横山委員(代理:浦 京都市計画調整・環境教育担当課長)
吉本委員(代理:西川 京都府町村会事務局長)
伊藤特別委員(代理:岡﨑 環境省近畿地方環境事務所課長補佐)
惠谷特別委員(代理:笹岡 舞鶴海上保安部警備救難課)
志知特別委員(代理:岡本 近畿農政局課長補佐)
信谷特別委員(代理:山本 近畿経済産業局課長)
野村特別委員(代理:築山 京都地方気象台次長)

【事務局】

笠原総合政策環境部技監、中埜脱炭素社会推進課長、水落循環型社会推進課長、杉本自然環境保全課長、峯環境管理課長、藤井農村振興課参事、岡山脱炭素社会推進課参事、その他関係課員

【傍聴者】1名

4 議事事項

  1. 京都府環境審議会総合政策部会長の選出について
    委員の互選により、渡邉委員を部会長に選出し、部会長が松原委員を部会長職務代理に指名した。
  2. 京都府環境基本計画の見直しについて
    資料1「改定京都府環境基本計画の見直しについて」及び資料2「改定京都府環境基本計画中間案(素案)」(以下「中間案(素案)」という。)により、事務局から前回の意見を踏まえたウェルビーイングの定義案及び京都府環境基本計画中間案についてご意見をいただいた。

主な意見は以下のとおり。

<委員>ウェルビーイングを「府民が幸せを実感できる状態」と定義する事務局案では、主観的な幸福感となり個人差が大きく、京都府環境基本計画における政策評価や責務の明確性に課題が残る。環境政策の本来の役割は、幸福を直接保証することではなく、府民が健やかに暮らせるための環境的・社会的条件を整えることにあると考える。この観点から、ウェルビーイングとは、「府民一人ひとりが多様な価値観に応じて心身ともに健やかに暮らせるよう、持続可能で良好な環境や地域資源、社会的条件が整えられた状態」と定義してはどうか。

→<事務局>事務局としては、府民が健やかに暮らせるための良好な環境や地域資源、社会的条件を整えることは至上命題であると考えているが、本計画においては、2050年に向けて目指す将来像として、最終的に府民が幸せを感じられる状態を求めていきたいと考えており、原案のままの表現にさせていただきたい。ご指摘のとおり、評価の難しさはあるが、行政が行った施策を客観的指標により測るとともに、府民がそれをどう受け止め、それがどのようにウェルビーイングにつながったのかという主観的指標も併せて測っていきたいと考えている。

<委員>中間案(素案)の内容について以下のとおり意見する。

  • 第2章3(4)において、28頁「3R支援センター」の図は削除してもよいのではないか。他方、「京都環境保全公社」は府内の廃棄物の適正処理に重要な役割を果たしているので、本文中に記載があってもよいのではないか。
    また、29頁「今後の施策展開における課題」のうち、廃棄物の適正処理に関して、災害廃棄物処理対策やPCB廃棄物の処理体制の整備についても言及してはどうか。
  • 第6章2において、46頁(1)の見出し中の「3R・資源循環」は社会全体のシステム機能や状態を指す文言であるため、同見出し中の「産業廃棄物の」を削除してはどうか。併せて、本文の記載順序についても、1点目及び2点目は産業廃棄物に限定した内容なので、3点目(シェアリングエコノミー)及び4点目(国際競争力)を前に持ってきてはどうか。
    47頁第6章2(6)流域一帯で取り組む海岸漂着物対策と46頁(3)プラスチックごみの削減は強く関連しているので1つの項目にまとめて記載してもよいのではないか。
  • 今後は、廃棄物処理に係るPFASへの対応も非常に重要になると考えられる。

→<事務局>これらのご意見は本日提示した中間案(素案)には反映できていないため、今後修正、追記を検討していきたい。

<委員>環境は人々の暮らしの基盤であるため、京都府の総合的な計画でウェルビーイングを目指すことは納得できるが、先の委員のご意見のとおり、京都府環境基本計画では幸福を直接保証することではなく、府民が健やかに暮らせるための環境的・社会的条件を整えることが求められるのではないか。また、最近ウェルビーイングという言葉は使われすぎてあまり響かない言葉になっているように思う。

<委員>ウェルビーイングと環境保全の関係については、中間案(素案)でどのように表現しているか。

→<事務局>中間案(素案)34頁40~42行目で「府民が身体的、精神的、社会的に満たされ、多様な価値観に応じた幸せを実感できる状態を表し、これには、環境保全の取組を通じてその状態を高めていくことも含まれる。」という表現にしている。

<委員>先の委員のご指摘に対しては、41行目「環境保全の取組を通じて」で表現していると考える。

<委員>事務局のウェルビーイングの定義案では主体が「府民」となっているが、計画全体の立て付けは「京都府」が主体となって構成されているため、ひとつのアイデアとして、第4章も主体を「京都府」とし、ウェルビーイングの定義も「京都府が幸せを実現している状態」とすると良いのではないか。

<委員>「府民が幸せを実感できる状態」は日本語としても良くない。ウェルビーイングを標語のようなものだと考えると「幸せの実感」で十分ではないか。

<委員>ウェルビーイングの定義と京都府環境基本計画での位置付けを整理すると、ウェルビーイングは「府民が幸せを実感できる状態」であり、計画の中では、京都府が環境保全政策を通してより高める、より強化する対象としてウェルビーイングがあるという位置づけであると私は考えているが、事務局の考えはどうか。

→<事務局>ウェルビーイングの考え方を新しく京都府環境基本計画に盛り込むにあたり、行政の視点か府民の視点かどちらの視点にするかについてはかなり議論はあったが、京都府の計画である以上、府民目線であることが重要であるという考えに至った。

また、府民目線とした場合、府民が環境保全政策を通じて幸せになっているかどうかのはかり方については、府民目線で実感いただく主観的指標と、基盤整備等具体的な取組ができているかどうかといった客観的指標の両方で測っていくべきと考えている。

<委員>ウェルビーイングの進捗の評価方法については引き続き検討が必要。また、ウェルビーイングの定義を「幸せの実感」とする先の委員のご意見に対しては、「実感」というのは個人の心の持ちようを表すものであって、実感ができる状態かどうか、外側から少し引いて見ているのがウェルビーイングということにしていると考え、事務局案では「実感できる状態」という表現になっていると理解している。

<委員>事務局が考える「状態」というのはどんなものか。

→<事務局>静的な「状態」だけでなく、先を目指すという動きも含めて「状態」と表現している。

<委員>広い概念であることは理解したが、ここまで広げると進捗管理が難しい。

→<事務局>進捗管理の方法は検討中であるが、主観的な評価については、府だけでなく国が行っているアンケート等を含めて幅広に主観を問うような形で評価したいと考えている。

<委員>ウェルビーイングについては今までかなり議論を重ねてきたが、今回の事務局案が京都府としての落としどころだと思う。その根幹をなす3つの柱が重要で、特に「京都ならではの豊かさ」をどう具体的に実現性を持って展開していけるかにかかってくる。

<委員代理>ウェルビーイングの事務局案は、府民そのものの状態なのか府民を取り巻く環境の状態なのか、どちらで読むべきか議論を生む表現になっている。

→<事務局>ウェルビーイングは、府民の状態であるが、ウェルビーイングの実現に向けては3つの柱を根幹とした施策の展開により、府民が幸せを実感できる状態を府がしっかり作り上げることが大事であると考えている。

<委員代理>ウェルビーイングの実現には、人とそれを取り巻く環境の関係が非常に重要であると我々も思っている。また、ウェルビーイングについてはどの団体でも扱いに悩んでいるところがあるので、課題を共有しながら進めていきたい。

<委員>計画を作る場合は、一般的には与える側の目標を立てるものだが、今回の京都府環境基本計画では、一歩進んで府民目線というところまで保証することを目指そうと、より先に進んだ目標として、あえて「府民」を押し出されたと理解した。計画としては京都府がウェルビーイングな状況を作り上げるということであるが、さらに一歩先を踏まえてこの目標を立てているという説明も含めて府の強い意志として出されたら良いと思う。

<委員>資料1「改定京都府環境基本計画の見直しについて」5頁の図は、現在、様々な環境の問題、例えば、海洋プラスチック問題や気温上昇、生態系の変化等の多くのマイナスな状態をまずはゼロにし、さらにそれをプラスにしていくこと、つまりウェルビーイングな状態にしていくことを示していると理解した。しかし、脱炭素社会の実現は到底できないと思っている人が多い中、一足飛びにウェルビーイングを目指すといっても信じてもらえないのが現状である。中間案(素案)34頁32~38行目のメッセージをきちんと示したうえで、その先にウェルビーイングがあるという流れを説明しないと府民には受け入れられないのでないか。

<委員>府のウェルビーイングの定義は中間案(素案)では34頁に初めて出てくるが、定義した以上は、それをどう計画の中で位置付けているかをきちんと書かないといけない。34頁32~44行目について、もう少し書き込んでもよいのではないか。

<委員>中間案(素案)34頁の京都府の将来像にはもっと具体的なイメージを書き込んで、そこを目指していることが伝われば、そのためのウェルビーイングであるということも伝わるのではないか。

<委員>中間案(素案)11~12頁の「京都ならではの豊かさ」について、少し物足りなさを感じる。12頁「京都のまちづくりを支える力」の内容について、11頁「豊かな自然環境とそれに息づく多様な伝統・文化」とまちづくりのつながりが薄いので、町屋や茅葺集落といった文化を支える技術者と前節を結びつけてはどうか。

<委員>先の委員の中間案(素案)46~47頁の(3)と(6)を一つの項目にまとめた方が良いとのご意見に対して、(3)はプラスチックの分別等一般的な住民の取組であり、(6)は府民が積極的に取り組んでいる取組であり、一緒にするのはもったいないと思うので、再度検討していただきたい。

→<事務局>ご意見を踏まえて検討する。

<委員>中間案(素案)第2章1「環境政策を取り巻く社会情勢の変化」の中で、外部環境の大きな変化として、物価高と金利上昇についての項目を新たに作って書き込んではどうか。

<委員>自治体や国が出す文章はとても字が多くてわかりにくい。事務局案のウェルビーイングの図は左右の配置を逆にした方がよい。中間案(素案)8頁の計画構成の第6章1~4の説明も「脱炭素」や「循環」「生物多様性」等の短い表現で表せないものか。府民に関心をもってもらうためにも伝え方には工夫が必要。

<委員>今いただいたご意見については、各委員で具体的な案文を作成していただき事務局にお示しいただきたい。

今後の進め方については、本日の意見を踏まえ、事務局が資料1と資料2を修正の上、中間案として9月議会で報告する。本日の意見の他にもご意見あれば、事務局へ提出をお願いする。中間案については、部会の承認が必要であるが、本日の意見やその他の意見についてのまとめは、部会長預かりとさせていただくということで異議等ないか。

(委員から異議等なく、進め方について了承いただいた。)

<委員>議会報告の後、パブリックコメントを踏まえて11月開催予定の次回部会で答申案を審議する。次回部会では進捗の評価方法の審議も行う予定なのでよろしくお願いする。

5 当日資料

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