トップページ > 府政情報 > 附属機関及び懇談会等の会議の公開について > 京都府社会教育委員会議 > 令和7年度第2回京都府社会教育委員会議の議事要旨について

更新日:2025年12月26日

ここから本文です。

令和7年度第2回京都府社会教育委員会議の議事要旨について

1開催日時

令和7年10月30日(木曜日)午前10時~正午

2場所

京都府庁3号館地階第4・5会議室

3開催方法

対面とオンライン(zoom)

4出席者

京都府社会教育委員

岡田実希、木原由佳里、猿山隆子、杉井潤子、杉本俊恵、田所祐史、築山崇、平塚靖規、三木孝史、村井琢哉、八木仁美

計11名

事務局

京都府教育委員会 前川教育長

京都府教育庁指導部 相馬指導部長

京都府教育庁指導部社会教育課 田中課長 他6名

京都府立図書館 松本館長 他1名

計11名

傍聴者

0名

5議題

1.報告

ア京都府立図書館サービス計画(中間案)について

イ京都府社会教育委員会議広報物について

2.協議

「令和8年度社会教育を推進するために」(案)について

6内容

(1)開会

開会あいさつ(前川教育長)

(2)報告・協議など

1.報告

ア京都府立図書館サービス計画(中間案)について

◇説明(松本館長、志摩副館長)

◇質疑応答(○委員、●事務局)

○普段、外国人と接することが多い。日本に来られている外国人の子どもたちは、学校や保育園・幼稚園に行っている子がいるが、子どもの読書活動の支援というところで、外国人向けに力を入れている点はあるか。

●観光目的で府立図書館を訪れる外国の方に参考になるコーナーは設置しているが、数としてはあまり多くはない。子どもたちの読書活動については、電子書籍サービスのEBSCOeBooks(エブスコ)で洋書が約13,000タイトル閲覧できる。

〇外国人と一括りに言っても、様々な国籍の方がいる。英語、中国語の資料は比較的多いかと思うが、ネパール、ミャンマー、ベトナムなど、東南アジア出身の留学生が図書館に行くが、なかなか自分の読みたい言語の本がないという声を耳にする。学校教育の場では、日常会話はある程度できるだろうが、資料を自分で調べる際にはハンディキャップを感じることもあるかと思う。言語対応は難しいと思うが、今後はその点についても検討いただけるとありがたい。

〇報告の中で、観光客について触れられていたが、短期の観光の方が図書館を利用されることはそんなにないかと思う。むしろ留学などで中長期滞在される方や、さらに長期滞在する方の利用の比率が高いと思う。府立図書館は岡崎という京都市内の中心部にあるので、ニーズはかなり高いと考えられる。アクセスしやすく、利用しやすい環境を整え、利用者のニーズに応えられるよう、ぜひ力を入れていただければと思う。図書館というのは誰でも気軽に入れて、無料で様々な情報に触れられる貴重な場所だと思う。また、自習スペースの話があった。私も府立図書館にはよく行くが、どの辺りにどの程度のスペースで計画されているのか。

●具体的にはまだ決まっていない。現在、京都府立図書館では静かな場所が多く、学び合いの中で議論できるスペースや、集中して勉強するスペースが確保できていない。そこで、空間の整理を行うことで、こうしたスペースを確保できないかと考えている。例えば2階に「ナレッジベース」という部屋があり、様々な取組をしている。そういうスペースを活用し、整理することで新たな学びの場を設置できる可能性がある。こうした取組を次期サービス計画の中で実現させていきたいと考えている。

○カウンターで相談されている方や職員の会話も閲覧席に聞こえてくることがある。中には少し大きな声で話される方もいらっしゃる。レファレンス機能の観点から、対話ができる場所も大事であるが、一方で静かな空間も大事なので、先ほど話にあったような工夫をぜひ検討していただきたい。

○電子書籍に力を入れているという話があった。現在、宇治市でも市立図書館が電子書籍を導入している。小学校3年生以上の市内の方全員に、ID・パスワードが配られている。子どもたちは全員がタブレットを持っているので、ポンと押したらすぐにログインできるように、ICT支援員さんにアイコンを作っていただいた。子どもたちは普段から使っているタブレットで、自習の時間や雨の日の休み時間などに気軽に図書館の本に触れられるようになった。まだ始めたばかりで成果については報告ができないが、少しでも子どもの読書率を上げられるよう、本に触れる機会を増やそうと取り組んでいる。電子図書の利用をさらに広げるために、考えておられることや取組があれば教えていただきたい。

●電子書籍について各市町村の小・中・高・国立・府立・私立も含めた府内全域の希望する学校に、専用IDを配ってご利用いただいている。毎年、本庁から通知を出し、新たに活用される方は申し込んでいただき、少しずつ増えてきている状況。また、電子書籍については各市町でも独自で取り組んでおられるが、予算など様々な課題があり、京都府全域で同じ仕組みを導入するのは難しい面がある。子どもたちが簡単に使えるような状態ができればと思っている。そのための方策について今後も検討を進めていきたいと思う。

 

イ京都府社会教育委員会議広報物について

◇説明

●事務局説明(松本社会教育主事)

○10月8日に福知山高校で実施された「赤ちゃんふれあい学習」に参加した。他校でも学校単独でこのような学習は行われているが、今回は、学校と「NPO法人おひさまと風の子サロン」が連携して取り組んでいる点に大きな意義を感じた。対象となった子どもたちは歩き始める頃なので、生徒はかわいいと感じているが、実際のところ、子育てで大変なのはそれより小さい時期である。夜泣きなどの対応が必要な時期には、夫婦の協力がポイントになるかと思う。私は、学校関係者として保護者の皆様に、「小さい子には肌を離さない、ちょっと歩くようになったら手を離さない、高校生の時期は心を離さない」と伝えている。学習等の機会を通して、高校生が「おひさまと風の子サロン」のような存在を知っておくことはとても大切。知っていれば、いざというときに相談することができる。今回の取組は、学校・行政・地域が一体となった総がかりの取組だと感じた。

○個人的な話になるが、すくすく広場に行ってお話を伺っているうちに、どうも昔どこかで聞いたことがあるような気がした。実は、20年以上前、私が府立大の教員時代のゼミ生の一人が、小さい頃にその広場でお世話になっていたことが分かった。その子が大学生になり、私のゼミで卒業論文を書く際に、「子育て支援」をテーマに選び、地元福知山の子育て広場にヒアリングに行った。すると、スタッフの方々がその学生が幼少期に広場を利用していたことを覚えていらっしゃって、快く受けていただいた。さらにその学生は半年間、毎月1回程度、準スタッフという形でいろんな広場の活動に参加させていただいたということが分かり、非常に印象深かった。スタッフの方々が、交流のあったお子さんや親御さんのことを、10年20年にわたって心に留めていらっしゃること、そして、卒業研究の訪問を快く受け入れ発信にもつなげる姿勢、オープンに受け入れ経験を交流し広げるセンスに、ある意味プロとしてのレベルの高さを感じさせられる場面だった。また、他の委員がおっしゃった高校生と若いお母さん・赤ちゃんのふれあいの場についても印象的だった。来ていただいた5人のお母さん全員が福知山高校の卒業生であった。生徒にとっては先輩であり福知山の地で子育てをしている親御さんである方々の話を聞き、赤ちゃんと交流することで、地域を身近に感じる場にもなっていた。そういう点では、子どもとともに、大人も、多世代が地域で交流し学んでいくという活動の事例として、非常に魅力的なものだったと思う。

●本日ご欠席の委員から、原稿を寄せていただいているので、一部紹介させていただく。「おひさまと風の子サロンでは、保護者を一人にさせない取組がなされていて、移住者や外国籍の方々への親子サポートができているという点に大変感心した。また、福知山高校での視察について、生徒は、子どもが大切に育てられているという姿を目にし、触れ合うことで、自分たちも大切に育てられてきたことを感じられただろう」また、「赤ちゃん親子との交流を通して、生徒たちは、子育て中の方々や、自分の親、そして将来の自分の姿を、これまでとは違う視点で見つめ直したのではないか。締めくくりに訪れた福知山市立図書館について、これからの社会教育は、人が集う場所に積極的に出向き、繋がりを育てていくことが大切だと感じた」という内容をお寄せいただいた。

○この広報物は紙媒体ではなく、あくまでもWeb上の広報物となるが、簡単にワンクリックでは見に行けない。今年度からの委員もおられるので、今一度事務局の方から簡単にこのWeb媒体の広報物について説明いただきたい。

●府民に社会教育の魅力を広く伝えることを目的として、令和4年度にスタートした。毎年1回、社会教育委員の皆様に原稿をお寄せいただき、Web上に掲載させていただいている。ご覧いただくには、京都府教育委員会社会教育課のホームぺージを検索していただくと、トップページの下部に「#きょう・まなぶ・つながる」というアイコンが表示される。そちらをクリックしていただく形になる。

○ページを見せていただいたが、訪問するのに少し時間がかかる。広く見てもらうというときに、年代によって適した方法が異なるのではないかと思う。例えば、若い世代や高校生であればSNSを使って情報を取ってきたりするのでインスタグラムを活用したり、フェイスブックはもう少し年代が上がると思うのでフェイスブックを活用したりという方法もあるかと思う。

●個人情報の観点等で発信するという点に躊躇しているところがある。今回に限らず、様々な場面で情報発信していくことは重要であると御教授いただいている。図書館も含め、積極的に工夫をしていけたらと思う。今後とも忌憚ない御意見をいただきたい。

○Web発信ということなので、SNSに接点の多い世代への発信や、市町村の社会教育の担当者へのお知らせも意識していただければと思う。

 

2.協議

「令和8年度社会教育を推進するために」(案)について

◇説明(岡村総括社会教育主事)

◇協議(〇委員、●事務局)

○一番後ろのページが今までにない形かと思う。そこで2点お伺いしたい。まず、中央の「社会教育課」から紐がつながっているものと切れているものがあるが、どうしてか。2つ目が、右上にある「人権学習資料集」について、「府内の社会教育における人権研修や人権講座等を効果的に進めていただくための資料集」と記載されている。これは、社会教育課の方で実施されている人権教育をはじめとしたDVD等の貸出のことをさしているのか、あるいは社会教育課が資料を作成されるという意味なのかお伺いしたい。

●1点目の質問について、今回の資料は、前年度に作成した8つの二次元コードを掲載した「資料で見るきょうとふの社会教育」を踏まえ作成した。構成上、紐がつながっていない部分があるが、今後は全てつなげていく。また、デザインがやや見づらい部分があるかと思うので、このままで良いかどうかも検討いただきたい。裏面には、二次元コードを掲載し、関連情報にアクセスできるようにしたいと考えている。構成や見た目は今後変更になる可能性があることをご承知いただきたい。

●2点目の質問について、令和7年度「社会教育を推進するために(冊子版)」の6ページをご覧いただきたい。社会教育課では、各種団体などにおける人権学習の充実を図るため、「人権教育指導者ハンドブック(社会教育編)」と、「人権学習資料集(社会教育編)」を作成し活用いただいている。この2冊の資料を1冊にまとめた形で整備し、令和8年度当初の発行を目標に進めている。この資料について「令和8年度社会教育を推進するために」の概要版裏面にも二次元コードを掲載し、紹介できればと考えている。

○令和6年度には「もっとすっきりした構成がよい」という意見があった。概要版としては、ぱっと見て分かりやすいことが重要だと考える。令和8年度になると、さらに追加すべき内容が増えている。本来は入れたほうがよいのだろうが、コミュニティ・スクールや地域学校協働活動に関する情報が中のページに含まれるため、子どもに関する記載が多く、学校教育の冊子のような印象になりがち。しかし、これは社会教育の資料なので、例えば高齢者のふれあいや取組についても盛り込むことが望ましい。また、二次元コードについては、現在主流であり、わかりやすい点は評価できるが、全体として「すっきり感」が不足している印象がある。もう少し改善できる余地がある。

○前半部分について共感しながら拝聴していた。ただ、「子どもとともに」という視点はもちろん社会教育の重要な柱だが、中のページにコミュニティ・スクールと地域学校協働活動が大きく取り上げられたことで、全体として学校教育の比重が非常に大きくなっている印象を受ける。社会教育の場合は主体が子どもを含む多世代であることが基本なので、このページのボリュームや見た目については、少しバランスに課題があるのではないか。

○協議の趣旨は理解しているうえであえて申し上げると、社会教育委員会議で編集やデザインといったテクニカルな部分を、府全体の委員の皆様と一緒に考える場なのかという点について、少し気になっている。本来であれば、せっかく各お立場の方々が集まっているこの場では、社会教育の推進に関する中身について協議すべきだと思う。年に限られた回数しかないこの会議で、編集やデザインの議題が大きな比重を占めることについては、正直なところ疑問を感じている。趣旨を踏まえて申し上げると、主語は誰なのかという点が重要。今回の概要版を中心に考えるのであれば、その発信主体は京都府教育委員会、ないし社会教育課であり、社会教育行政として出しているものだと理解している。そして、誰に対して発信するのかという点については、今日の説明にもあったように、従来の配布先を含め、すべての社会教育関係者が対象である。誰がこれまで手に取り、今後誰に読んでほしいのかという「受け手」の視点が重要だと思う。また、学校教育関係者や行政窓口、研修参加者など、約25,000部が配布されるとのことだが、率直に申し上げると、私自身も多くのチラシやパンフレットを目にするが、30分かけて読むことはまずない。いかに簡潔で的確に、誰が誰に対して何を伝えるのかという基本に立ち返るべきだと思う。すでに決まっている方針や行政計画の概要を伝え、「この方針で社会教育行政を進めます」という府の宣言を示すのが正攻法であり、行政が責任を持って「こういうことをやります」と明記することが本来の姿だと思う。ただし、結果を出すためには府民や関係者の協力が不可欠なので、「一緒にやりましょう」という呼びかけは賛成。読み手が「誰が誰に呼びかけているのか」「府の行政は何を管轄しているのか」という点で迷わないようにする必要がある。例えば、図書館、公民館、博物館、各種団体など、関係する府民はそうしたことを思い浮かべるだろう。デザインについては、最後のページの荷札のような部分をもっと大きくすることが必須だと感じた。

○これまで先生方がおっしゃった内容には共感しているが、そのうえで少し異なる視点を申し上げたい。まず、最後のページについて。「きょうとふの社会教育」と一番上に書かれているが、「京都府」がすべてひらがな表記になっているのには、何か意図があるのか。次に、二次元コードについて。二次元コードからアクセスしていくことは今の時代では当然であり、そこから情報にアクセスしたいというニーズはあると思う。しかし、実際に二次元コードからアクセスした際、表示されるページには文字が多く、さらに別のリンクを踏まないと目的の情報にたどり着けない構造になっている。やはり、教職員や府民を含め、利用者が二次元コードを読み取ったら、すぐに必要な情報が得られるという視覚的な分かりやすさが重要。単にコードを付ければよいというものではなく、アクセス後の画面設計にも工夫が必要だ。また、概要版の中ほどに「動き出せば、つながりが生まれる…社会教育がそのきっかけに…」という表現があるが、ここは「きっかけに…」という言い方ではなく、もっと言い切る言葉が必要。社会教育の目的は、人がつながる地域づくり、生涯学習社会の実現に向けた取組なので、その方向性を明確に示す表現にすることが望ましい。

○ここ数年、毎年改定されている資料を拝見してきたが、令和8年度版で特に良いと感じた点は、新しく追加された「子どもと大人が」「子どもと大人がともに」という表現。これまでの文面では、子どもを中心にそれを支える大人というニュアンスが含まれていたが、今回の改定では「大人の学び」が前面に出てきており、非常に印象的で良い。ただ、その「大人が学ぶ」ということについて、説明的な文面で具体的にどういうことなのか、もう少し触れていただけると、さらに良くなるのではないか。また、コミュニティ・スクールや地域学校協働活動が強調されることで、子どもの学びに偏ってしまう印象がある。子どもと大人、多世代の学びのバランスについて、もう少し検討いただけると良い。

○令和7年度概要版について、どのような反響があったのかという点を伺いたい。私自身、令和7年度版は見やすいという印象を持っていたので、その評価や意見がどうだったのかを知りたい。次に、令和8年度概要版案について、中開きのページで一番上にある「地域社会全体で子どもたちの学びや成長を支える」という見出しの下の説明文について、文字数が多い印象を受けた。ぱっと見て文字が多いと、どうしても読み飛ばされやすく、視線は絵の部分に集中すると思う。概要版は、まず興味を引き、次につながるツールだと考えるので、説明文はもう少しコンパクトでキャッチーな表現にする方が良いのではないか。説明が多すぎると、行政的で硬い印象になり、抵抗感を持たれる可能性がある。また、「大人と子ども」という並列の言い方は、非常に良いと思う。中開き右下の囲み部分にある「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進の中で子どもと大人がともに学び成長します」という文章については、後半の「子どもと大人がともに学び成長します」を先に持ってくる方が効果的だと思う。まず「子どもと大人がともに学び成長します」と提示し、その後に「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進を進めます」と続ける方が、読み手に意図が伝わりやすいと感じる。最後に、令和7年度版については、確かに見やすい印象があった。事務局の皆様が、さまざまな意見を踏まえて工夫し、この形にまとめられた努力を評価したい。

●直接的なデータを取ったわけではないが、今年度の概要版については、各教育局等で見直しを行っていただいた。その結果、令和7年度版に大きな課題があるというわけではなく、見やすさや、これまでの検討内容が形になっている点は評価されている。ただし、文字数がやや多く、説明が少し冗長になっている印象があるという意見があった。広く伝わることを考えたとき、もう一度内容を見直す必要があると判断した。今回の改定は、令和7年度版を全面的に改定すべきという大きな課題があったわけではない。むしろ、令和7年度版に別刷りで作成した二次元コードの資料を組み込み、概要版として広く配布できるようにすることで、さらに二次元コードから先の情報へアクセスが広がるという構想を持ったことが背景にある。

○ここ数年の改定を拝見し、今回の議論を聞いて感じたことだが、やっていることが増え、仕組みも変化し、求められる内容も多様化する中で、従来の概要版や冊子の作成はそろそろ限界に近づいているのではないかと思った。次回以降の作成にあたっては、「誰が、誰に、何を伝えたいのか」という基本に立ち返り、そのストーリーを再構築したうえで、デザインも抜本的に見直す必要があると考える。これまでが悪いということではなく、従来は「何をやっているか」を網羅的に伝える必要があり、そのため事業紹介を中心に構成されていたと思う。それは今までの資料で十分対応できるので、今後は「どう伝えるか」「誰に届けるか」を重視した新しい形が求められるのではないか。また、先ほど反響についての質問があったが、配布方法や配布時の伝え方を工夫することで、社会教育の情報が届いているかどうかを実感しやすくなり、評価もしやすくなる。こうした工夫を検討いただけると良いと思う。さらに、配慮の面では、二次元コードを読めない方への案内文を一文入れることを提案する。二次元コードが多すぎると煩雑な印象を与えるため、掲載するコードは必要最小限に絞る方が良い。一方で、訪問記へのアクセスについては、概要版にリンクを入れるなど、25,000部配布する資料として適切な工夫ができればと思う。

○丁寧にまとめていただいていることに感謝申し上げる。私自身、文章を読むのが得意ではないが、一つひとつを読んでいくと、しっかりと内容が整理されていると感じた。令和8年度概要版作成に向けてだが、概要版のねらいとして「社会教育を広く知ってもらう」とあり、その後に括弧で「府民・教職員・団体」と記載されていた。この表現はやや一括りになっている印象を受ける。同じ教職員でも、小学校と高校では受け止め方が異なるため、現場の視点から見ると、この1枚だけでは情報を取りにくい資料になっているのではないか。特に、先生方が必要な情報を探す際に、アクセスしやすい工夫が必要だと思う。また、「社会教育を推進するために」の資料について、令和7年度版を配布した後、実際に社会教育の推進につながったのか、成果や実績が見える形で報告されると、改善点が明確になり、次の改定に活かせるのではないか。そうした情報を集めてもよいのではないか。

○概要版である以上、説明をできるだけ少なくするという考え方には私も強く共感している。また、二次元コードを減らして、全体をもう少しすっきりさせるという意見にも賛成。すべてを網羅するのではなく、ある程度絞り込むことが必要だと思う。一方で、「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進」の部分については、確かにスペースが大きく、子どもの学びに偏っている印象を与えるという意見も理解できる。説明文や写真を減らし、視覚的に工夫することも一つの方法。ただ、この図は「学校教育の重点」にも同じものが掲載されており、学校教育と社会教育が連携して進めていることを示すうえで非常に有効である。現場では、地域とともに開かれた学校づくりを進める際に、この図が説明資料として役立っている。特に、学校の教職員にはまだ十分に浸透していない部分があり、こうした資料は重要な役割を果たしている。そのため、この図を完全に削除することには慎重であるべきだと考える。学校現場では、この資料が配布されることで大きな助けになっているという点も踏まえて検討いただきたい。

○先ほどの委員のご意見をお聞きし、私自身、初めてこの会議の委員になったときのことを思い出した。当時の印象は、この会議は京都府が予算をつけて実施する事業について議論する場なのだというものだった。具体的には、るり渓自然の家の状況や府立郷土資料館の運営など、府が直接取り組む事業、国の助成を含む事業についての議論が中心だった。一方で、社会教育の主体は市町村であることは言うまでもない。では、都道府県レベルの社会教育委員会議で、何を中心に議論すべきなのかという点について、改めて考える必要があると感じている。年間3回という開催回数の制約もあり、府が直接関わる事業について議論するだけでも時間は足りない状況である。しかし、可能であれば、もう1回程度増やし、都道府県レベルの社会教育委員会議として、京都府における社会教育全般のあり方について、より踏み込んだ議論を行う機会を設けることもあってもよい。今期は2回目の会議なので、次回以降、例えば来年2月の会議や来年度に、協議のテーマとして社会教育の基本に関わって各委員の活動分野を踏まえた意見交換を行う場を作っていければと改めて思った。

●来年度の「社会教育を推進するために」作成にあたり、皆さまからいただいたご意見を反映し、「どのようなターゲットに社会教育を伝えるのか」という視点を重視して取り組みたい。府立図書館については、老朽化の問題があるが、より有効な活用方法について検討を深めてまいりたい。るり渓少年自然の家は設立から40年が経過し、指定管理で運営しているが、子どもの数が減少している現状を踏まえ、今後どのように活用していくかを検討すべき時期に来ている。今後は、こうした課題についての議論を予定しているが、社会教育として深めるテーマや情報発信の工夫について、限られた時間ではあるが、皆さまから継続的にご意見をいただきたい。

●これまでの財産をいかに活かしつつ、今後をどのように見据えるかという視点で、概要版の作成を重点的に進めることを提案させていただいた。ご意見にもあった「誰が何を伝えるか」という点、さらに二次元コードの活用方法や、その先で「誰が何を見るか」という視点を常に意識しながら、作成を進めていきたい。概要版という性質上、文字数や説明の分かりやすさについても、改めて検討が必要だと考えている。令和7年度版との比較を行いながら、よりよい形に改善していきたいと思うので、今後も皆さまからのご意見をいただき、ご相談に乗っていただければ大変ありがたい。

○次回の会議は2月を予定しており、その時点では「社会教育を推進するために」の内容はほぼ固まっており、修正できるのは表記上のわずかな部分に限られる見込み。本日は、概要版について「社会教育を広く知ってもらうために」という観点を重視し、提案やご意見をいただいた。詳細版については、委員の皆様にご確認いただき、前期から継続していただいている委員には、特段大きな異論はないものと考えている。新たに委員となられた方は、ぜひご覧いただき、大小問わずお気づきの点があれば、直接事務局までメール等でご連絡いただければと思う。今日の議論を踏まえた改訂版は、後日郵送等でお示しいただける予定なので、その際にもご意見をいただければと思う。なお、この社会教育委員会議はある意味閉じられた場ではあるが、事務局や委員の皆様はそれぞれ異なる経験や基盤をお持ちなので、ここで議論する意義は大きい。今後も学校現場の受け止め方など幅広い声を取り入れながら、検討を続けていただければと思う。

 

3.事務連絡

 

(3)閉会

閉会あいさつ(相馬指導部長)

 

お問い合わせ

教育庁指導部社会教育課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5888

syakai@pref.kyoto.lg.jp