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平成24年度第2回京都府社会教育委員会議の議事要旨

1 開催日時

平成24年11月26日(月曜日) 午後3時から5時まで

2 場所

ルビノ京都堀川 3階「朱雀」 (京都市上京区東堀川通下長者町下ル)

3 出席者

京都府社会教育委員

伊藤 悦子委員、卯瀧 俊明委員、大木 満和委員、小寺 正一委員、坂根 文伸委員、澤田 正一委員、
高松 崇委員、田野 照子委員、寺本 和生委員、西岡 正子委員、堀池 香代委員

計11名

事務局

京都府教育庁指導部 永野指導部長
京都府教育庁指導部社会教育課 丸川社会教育課長 他5名

計7名

傍聴者

なし

4 議題

(1) 京都府立少年自然の家について
(2) 平成25年度社会教育を推進するために(案)について
(3) 子どもの規範意識の向上やいじめ問題の解決方策について

5 内容

(1)開会

永野指導部長あいさつ

(2)報告

第1回子ども読書本のしおりコンテスト及び平成23年度京都府立図書館事業について
□説明(事務局)
□質疑応答
<第1回子ども読書本のしおりコンテストについて>
○絵てがみコンテストをリニューアルした理由を教えてほしい。
→①絵てがみコンテストは作品の募集から審査・表彰までが年度をまたがっており、受賞者が応募当時の所属の学校を卒業するケースなどがあり、連絡・調整に難しさがあった。
 ②絵てがみコンテストを10回開催したが、応募者が固定してきており、新規の方の募集もしたいと考えていた。
○本の内容を知っていたり、選考過程の状況を知っていたりするなら、理解できるかもしれないが、最優秀賞を受賞した作品の本のタイトルだけをみると府民に誤解を招く心配がある。京都府教育委員会が主催するこの事業の趣旨とあっていたのか。
→タイトルは誤解を招くかもしれないが、絵本の内容が学校は楽しいという内容であり最優秀賞とした。
○しおりの作成枚数を教えてほしい。
→最優秀賞受賞作品を表裏両面印刷にして、10万枚作成した。各学校へ10~20枚送付した。
○しおりを作成した目的を教えてほしい。
→しおりコンテストの啓発をするとともに、読書の楽しさを府民の方に味わってもらうきっかけにしたいと考え、作成した。

<平成23年度京都府立図書館事業について>
○①アマゾンを利用すると申し込み後から翌日に図書が届くことがある。連絡協力車で本を届けてもらうと日数はどれくらいかかるのか教えてほしい。
 ②連絡協力車を走行させる場合の費用について教えてほしい。
→①連絡協力車は依頼者に本が届くのに長くて1週間はかかるケースもある。連絡協力車は、職員が乗車し市町図書館に指導・助言を行うことができる利点がある。
 ②連絡協力車の予算等については次回回答をさせていただく。

(3)協議

ア 京都府立少年自然の家について

□説明(事務局)
□意見交流
<防災キャンプについて>
○防災キャンプ、野外活動実習講座いずれも火の無いところから火をおこす体験が無かった。災害の時には火だねがなくて困ることもあると思うので、火おこし体験があっても良かったのではないか。
○①今年度の内容を聞くと、被災したときに必要なプログラムが7割程度あった。防災キャンプなら、例えば、非常時に持ち出す必要な品物を考えさせ準備をさせたり、どこに避難するか考えさせたりする必要がある。
  ②ペットボトルやサランラップ、アルミ箔などが災害時にいつでもあるわけではなく、防災キャンプという名称で実施したにしては、ものがお膳立てされすぎていたと感じる。
○市町村が各家庭にハザードマップを配付しているが、それを読みこなし活用できる人が少ない。ハザードマップの読み方を理解し、活用する研修を防災キャンプのプログラムの中に入れてほしい。
○各地域で防災訓練が行われている。実施にあたり地区の区長が学校の教員に相談し、学校の協力を得て実施したいと考えているが、方や学校の教員が地区に詳しくなかったり、地域の防災訓練に参加していないことが多い。地域と学校の連携といわれているが、このような実態があることを今後の2つの事業の実施において参考にしてほしい。
○名称やプログラムについて様々な意見はあるが、今年度の内容は正しい取組だと感じている。もし日程が合えば自分も参加したいと考えていた。今回の応募者数はどのくらいあったのか教えてほしい。
→申込は70名程度あった。定員より少し多く参加者を決定したが、直前になり学校行事等の理由でキャンセルが出た。
○①広報についてはもっと工夫するべきでなかったか。
 ②学校の教員や家族、一般を参加対象とするのもよいが、地域自主防災会に参加を呼びかけることも考えてはどうか。自主防災会の参加者がこのキャンプの内容を地域で活かしてもらうと、府民にもキャンプの内容が広がる。広報についても、実施した内容にしても、もっと裾野(府民)まで広げることを考える必要がある。
○①内容について一般ではできない府ならではのキャンプである。4年は継続できるような体制づくりをめざしてほしい。
 ②事業を継続していくには、参加者のアンケートの中から厳しい評価を取り上げて、そこをどのように克服していくかを考えていく必要がある。

<野外活動実習講座について>
○指導者研修会は1日では不十分な気がする。日程を設定するのが難しいかもしれないが、内容や実践力をつけることを考えると2日は必要ではないか。
○対象は府内2~6年の先生だが、どういった形で募集をしたのか教えてほしい。幅広く、たくさんの先生の参加を望む。
→①大量退職、大量採用の時代であり若い教員が増えている中で、少年自然の家の所長に聞くと、若い教員がマッチの使い方や薪の割り方を知らない実態があるので、今回は対象は2~6年の教員とした。
  ②今年度初めて実施したので、教育局と連携を図り、参加を希望する方を出してもらった。今年度の結果を踏まえ、次年度以降の参加対象を検討していきたい。
○過去に府教育委員会の主催で70~80名参加で2泊3日の指導者研修講座が実施されていたが、現在の状況を教えてほしい。
→過去には保健体育課が主管で舞鶴市の戸島やマリンピアで実施していたが、現在は実施していない。少年自然の家のあり方のまとめの中で、指導者の養成が必要であるという提言をいただいたので、まず今回は少年自然の家を一番活用していただいている学校の教員を対象に実施した。今後は社会教育の関係者の指導者養成についても検討していきたい。
○るり渓少年自然の家を使っていただく方の中で、指導者を養成しておかないと困るから実施していると理解した。
○防災キャンプについては、①内容に検討の余地があること、②参加者や実施内容を府民へ広げることを検討すること、③長期スパンでこの事業の方向性を考えること、指導者研修会については、1日では不十分ではないか、このような内容であった。
○綾部市では、子ども100人以上、スタッフ80人程度が参加するキャンプを34年間継続している。継続するには組織をしっかり維持することが大切で、校長会、青少年育成協議会、学校などと連携し実施している。参加者は次回も参加したいという思いで帰って行くので、指導者が育っていないことを危惧する。指導者の育成は必要であると感じる。
 
 <自然の家の充実について>
○①府民がるり渓にいくメリットは地域との関係が考えられる。行く側にとっては「るり渓には○○があるから、○○が体験できるから行く」、受ける側の地域にとっては「施設を利用してもらったり、商品を購入してもらう」といったように双方にメリットがある関係を、地域と築く必要がある。
  ②現段階で地域と連携した計画がどこまで進んでいるのか。
→プログラム集の中に、田植えや芋掘りなどのプログラムの掲載を考えており、早急に農家等と連絡を取るとともに、るり渓温泉については連携を図りたいと考えている。
○地域との連携を考えたとき、例えば、今流行している塩麹を材料にして、地域の婦人会など地域の方と一般の興味のある方とを結びつけることもできるので、検討してはどうか。
○地域との連携は難しいかもしれないが、区長などを巻き込むことも検討してはどうか。


イ 平成25年度社会教育を推進するために(案)について
□説明(事務局)
□意見交流
○①自己肯定感という文言を挿入することについては、本社会教育委員会議で議論したわけではなく、ただ意見が出されただけなのに、それをそのまま取り入れるということがいいのかどうか疑問である。
 ②自己肯定感という言葉自体が、錯綜していて、自尊心というと、日本人はどうしても、自己中心的と解釈しがちである。「自己肯定感」という言葉自体が、どこまで定着しているのかどうかということを、もう少し考える必要があるのではないか。
 ③教育基本法の改正で生涯学習の項が新設され、「あらゆる場所」「あらゆる機会」と書かれるようになった。しかし、元々、生涯学習の分野では、ユネスコその他でも、「いつでも、どこでも」というように、「時と場所と方法」が明記されている。元の文では、「いつでも、どこでも、多様な方法で」という3つがきちんと明記されている。教育基本法が改正された時、方法が明記されていないのではないかという指摘があった。元の文のままにしておいた方が良いと考える。各都道府県を対象に生涯学習の調査をした結果きちんと対応している都道府県は「いつでも、どこでも、多様な方法で」の3つをきちんと明記している。
○反対意見ではないが、強い修正意見を出していただいた。事実を踏まえての御発言なので、今、ここで、結論を出すのではなくて、事務局で是非検討いただくということでお願いしたい。
○①リーフレットを開いた時に、「自己実現に向けて主体的に学び続ける」の中の「自己実現」というのは、自分のことばかりというような考え方にならないかと思う。私は教員として、常に危機感を持たなければならないと思うことと、どんな世の中になっても、子どもたちに希望を持たせ続けなければならないということは、大前提としてあるのではないかと思っているが、現実問題を考えたときに、特にこの不況の時代で、頑張っても思うようにならず、希望が叶えられない場合も多々ある。だからこそ、使命感だとか自己肯定感を教えることが大切であると考える。
 ②「自己実現」という表現が国の答申にあるということだが、いつの答申なのか教えてほしい。
 ③3月11日の東日本大震災以後、時代は刻々と変化をしている。人の役に立つことで、感謝されるのは楽しいということを子どもたち体験させるべきである、と同時に、教えていくべきであると思っている。防災キャンプなども、自己実現というよりも、やはり人の役に立つというような、使命感だと私は思っている。そういう使命感や自己肯定感を、もっと全面的に出さなければならない時代に来ているのではないかと考える。
○両方の御意見を聞き、言葉の意味の取り方に微妙な違いがあると思う。人によって自己実現と自己肯定という使い方で微妙な感じ方の違いがあるということだとを感じる。最終的には、ここの場でどちらでと結論づけるわけにはいかないので、今の意見を十分踏まえて、教育委員会で御検討いただきたい。
   

ウ 子どもの規範意識の向上やいじめ問題の解決方策について
○PTAの関係と地域の関係がスムーズに連携できていない気がする。それにはPTCAの関係を構築し、コミュニティーとの関係を明確に入れていく必要があると考えている。
○いじめる子は心に満たされないものがあるからいじめるという行動に出ると考えられるので、いじめられている子の対応はもちろんのこと、いじめる子の心の動きをつかむようなカウンセリングや心の悩みを受け止める対応も必要ではないか。
○教員がスーパーバイザーに相談できる窓口ができたことは良いことだと思う。いじめの問題は地域も関心が高く、日頃から子どもとコミュニケーションを持とうとして、地域で声をかけるなど解決していこうという動きがある。
○児童生徒をよく見守って子どもの心の動きを把握することを地域ぐるみで取り組むことが必要であるとの意見であった。
○①11月16日開催の京都府社会教育研究大会の地域の教育力の向上の分科会で、学校支援地域本部事業がいじめ対策や学校を見守っていくことに対して力添えができているのに、府民がこの事業を把握していない実態があると聞いた。この事業の内容や効果を府民に啓発する必要がある。
 ②市町の社会教育委員の立場で、学校支援地域本部事業などを通して地域の方々と学校を結ぶコーディネートをしていきたいと考えているが、市町の社会教育委員の働きが府民に認知されていないとの声も聞いた。「平成25年度社会教育を推進するために」を策定するにあたり、社会教育委員とは地域でどういう役を担っているか地域に伝えることも社会教育の推進につながると考える。
○綾部市では昨年の全国社会教育研究大会京都大会の開催をきっかけに、社会教育委員の名簿も含めてこれまでの活動の紹介を全戸配付した。このように社会教育委員自らの活動を知ってもらう努力も必要ではないかと感じる。
○ネットいじめは長いものに巻かれなければ負けと判断する傾向がある。いじめへのアプローチがいじめはだめという切り口が多いが、長いものに巻かれなくてもよいということや個を認めるような姿勢、一人一人が違って良いということをもっと教えてあげることも必要ではないか。
○①子どもの規範意識の向上やいじめ問題は、社会教育の観点からも幅広く支援していく課題である。学校支援地域本部事業のように体制が整っているものがあれば、多くの方に知っていただき、そういったものも活用していく体制づくりをしてほしい。
 ②新しいタイプのいじめが出てきているので、その対応については学校任せにしないで体制を整える必要がある。
   


(4)閉会

○丸川社会教育課長  あいさつ

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