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平成28年度第1回京都府社会教育委員会議の議事要旨

1 開催日時

平成28年7月13日(水曜日)

2 場所

京都府福利厚生センター 3階 第4・5会議室

3 出席者

京都府社会教育委員

伊藤 悦子委員、大野 照文委員、田中 一夫委員、田野 照子委員、
築山 崇委員、常見 俊直委員、西岡 正子委員、橋本 博文委員、長谷川 清隆委員、
藤井 圭美委員、村井 琢哉委員   計11

事務局

京都府教育庁指導部  川村指導部長

京都府教育庁指導部社会教育課  安田課長  奥田担当課長 他11

京都府立図書館 丸川館長 他3

18

傍聴者

0名

4 議題 

(1) 平成27年度社会教育課事業の報告及び平成28年度社会教育課事業について

(2) 京都府立図書館の運営等について

(3) 京都府立るり渓少年自然の家の運営等について

5 内容

(1)開会

川村指導部長挨拶

(2)報告

① 平成27年度社会教育課事業の報告及び平成28年度社会教育課事業について
 □説明(奥田担当課長)

 □質疑応答

○これまでの社会教育委員会議での議論がどのように反映されているのかということを思いながら聞かせていただいた。報告事項ではあるが、いただいた御意見はこれから実施の事業に反映されるということなので、大いに御意見をいただきたい。

○いじめ・非行防止キャンペーン事業の「声かけ・見守り運動」の実施内容の参加者をみていると、参加者に偏りが見られるのはなぜか。

→実施校は局毎にまとめているが、参加者については全体の参加者をまとめて書かせていただいている。

○「京のまなび教室等特別講師派遣事業」について、講師が企業の他、大学では京都大学総合博物館の大学院生のみである。京都は大学がたくさんあり、府立の大学もある。地域貢献の授業も行っているのでそういった大学との連携をしてはどうか。京都大学では理学部で、子ども達への理科を中心とした勉強の動機付けをやっていることを申し添えておく。

○いじめ防止対策等推進事業の「ふれあい宿泊学習」について、新規参加者もあり取組の内容的には成果は上がっているようだが、広報はどうされているのか。特に府内にはいくつかフリースクールがあるが、そういったところや民間の不登校の相談を受けておられるようなところには広報しているのか。この宿泊学習に参加している家庭は、どのような機会にこのことを知って参加されるのか。参加するのには、子どもも保護者もエネルギーが必要である。参加の援助をしながら、参加者の枠を広げていくことが大切ではないか。

→「ふれあい宿泊学習」の広報については、府内すべての小中学校にチラシを配布している。各市町村教育委員会等にも担当が説明している。適応指導教室へも広報している。

○フリースクールやNPO等への広報はどうか。

→直接は広報できていない状況である。今後は、フリースクールやNPO等への広報も検討していかなければならないと考えている。

○子どものための地域連携事業の「地域で支える学校教育推進事業」について、事業の実施状況の経年変化を見ると、昨年度市町村数も本部数も増えているが、実施校園数が減っているのはなぜか。

→南丹・丹後局管内では、学校の統廃合が進み、学校数が減少しているので、このような結果となった。

○「土曜日の教育支援体制等構築事業」について、平成26年度比べ、平成27年度は実施校と実施回数が減少している。その背景はどうなっているのか。

○「特別講師派遣事業」の大学との連携の件で御意見があったが、大学に広げようとすると時間的な問題と費用面の問題が出てくる。この事業に係わる大学に対して学生の交通費等の支援が得られると広げることもできる。今のままでは、大学の担当教員の個別の対応となってしまい、どう広げるかは課題である。

→「土曜日の教育支援体制等構築事業」でカウントしている学校と「京のまなび教室推進事業」でカウントしている学校がある。実施内容は変わらないが、どちらの事業を使っていただいているかということである。再度調べたところ、平成27年度の実施校は29校ではなく36校であった。ここで訂正させていただきたい。

→市町村数が13市町から16市町に増加したことについて、「地域未来塾」という事業が新たにでき、3つの市町村がこの事業を実施したので増加となっている。

○「土曜日の教育支援体制等構築事業」については、広げていくという方向なのか。

→「土曜日の教育支援体制等構築事業」については、実際には「京のまなび教室推進事業」とほぼ同様の内容である。予算確保の関係で、「土曜日の教育支援体制等構築事業」にスライドする市町村もある。土曜日の教育支援体制等構築事業」としての広がりはなかなか難しいと考えている。

→平成23年度に「土曜日をどのように活用した取組を充実するか。」「学校で進めていくのか。」「地域で進めていくのか。」という視点で、府教育委員会として検討し、まとめを出した。市町においては、の事業等を活用しながら地域で土曜日を活用した取組が進められていると考えている。学校週5日制の趣旨踏まえながら、このまとめに基づいて府教育委員会としては、土曜日を活用した取組を充実していきたいと考えている。

○「子どものための地域連携事業」について、京都府内でこの3つの事業のどれも実施していない市町村があるのかどうか教えていただきたい。地域独自で取組をされているのであればよいが、この事業のことが府内に行きわたっていないのであれば課題であると思う。

→どの事業も実施していない府内の市町村としては宮津市がある。ただ、補助金事業として活用されていないが、補助金を使わず宮津市独自で同じような取組をされているという報告は受けており、府内全域で何らかの取組をしていると理解している。

○「子育て学習プログラム」について、国の方針ではあると思うが、高校生が生まれたての赤ちゃんと接することも大事ではあるが、学校現場で高校生が小学生くらいの子どもと接する場面を見ていると、そこに会話が成り立つので、小さい子どもを大事にしないといけないという気持ちが出てくる。生み育てるという観点の特に「育てる」という観点は出てくる。高校生が妊婦や赤ちゃんと接することも大事だが、乳幼児や小学生と接する機会を作る方が簡単で、接することで命の尊さや育てる意義が出てくるのではないか。今後、そういう観点もお考えいただきたい。

→高校の授業を見せていただいたが、その授業では高校生が実際に幼稚園に行って園児と触れあう授業であった。今年度、このプログラムを実施している高校でも幼稚園や保育所と連携している学校もたくさんあるので、今後も実施されていくと思う。

○これは国から補助金が出ているのか。必ず赤ちゃんと触れあわなければならないのか。

→国の交付金事業である。自分自身のライフプラン考えるとか妊婦さんと触れあう等、学校によっていろいろな組み立てをされて実施されている。

○昨年度の参加人数が64人となっているが、少なくないか。28年度からは学校単位での参加ということになるのか。

→昨年度までは、このプログラムを作成するということであった。この64人は北部会場で体験プログラムを実施した時の参加者数である。今年度、子育てプラグラムが完成したので、全府立高校でこのプログラムを使った授業をすることとなっている。

○平成27年度のこのプログラムを作成する前の段階では、いろいろと厳しい意見をさせてもらった。少子化対策というのは、生みたくても生めない状況があるので、もう少し社会認識的なことを入れてほしいとお願いした。具体的な中身を見せてもらうと、行政担当者から各ライフステージで社会的支援ができることを教えていこうとしていることが分かる。意見はそれなりに反映していただいたと思う。ただ、残念なことは「プログラムの実施にあたって」の中の教員に対する留意事項に「みんなで育てていく」というようなニュアンスが入っていなかったので、「子育て支援の策について理解を深める」というような内容が入っていればよかった。だんだんとよくなるプログラムにしていただきたい。家庭科授業と重なっている部分が多く、時間を使ってただ子育てをすればいいというような少子化対策だけにならないようにしていただきたい。

→家庭科は生き方指導を含めた重要な教科だと思う。小学校5・6年生の教科書をきちんと学べば、お弁当の詰め方から煮物、炒め物、完璧にできるようになるはずであるが、現場では実施できないということがある。京都府は、完全に実施していただいて、学校教育・社会教育の両方で子育ての学習について充実していただけたらと思う。

○プランから今までの社会教育から、かなり困難を抱えた子ども達にも目を向けられたプランに変わってきているように思う。「子育て学習プログラム」も含めて、全うな家庭で育っていないとか自分達の育ちが当たり前に思っていた子どもがこのプログラムを見ると、理想とのギャップを実感させられるのではないか。かなり自己肯定感が下がるのではないかと感じる。このプログラムを推進する教員の育成をもう少し充実させていく必要がある。

○結果報告はたくさん受けたが、結果が目指す社会像や京都府像にどうやって近づいていくのか、どこまで満たせば京都府として次のステップに進んでいけるのかが分からない。工程表がもう少し見えた方が、ただ実施して数が増えました、減りましたというだけでは評価がしづらい。



②京都府立図書館の運営等について
 □説明(丸川図書館長 岩見副館長)

 □質疑応答

○市町には図書館協議会があるが、そこでは市町の図書館の悩み等があるが、こういったことを府立図書館と交流は行われているのか。現場の悩みを聞いたり連携したりということはあるのか。

→市町図書館と府立図書館との交流については、京都府図書館等連絡協議会というものがあり、この協議会は府立図書館、府内の市町村立図書館が一堂に集まる連携の組織であり、図書館間での様々な交流を行っている。他にも研修事業や府内図書館全体のサービス向上に向けての取組も行っている。

○図書館離れが進んでいるのではないか。調べものをしに地元の図書館に行っても調べたい本に行き着かないことが多い。仕事をしているスタッフにお願いするしかなく、出してもらった本の内容を見てみたいだけだが、座席は新聞や雑誌を読んでいる人でいっぱいで座れない。司書を含めてスタッフは親切ではあるが、出してもらって借りたい本は持ち出しできない。かゆいところに手が届かない思いをすることがあった。

→府立図書館では、そういった方々に対応するレファレンスサービスを実施している。レファレンスとは、当館の所蔵資料等を用いて、利用者の方が必要とされる情報や図書資料を探す手伝いや提供するなどのサービスである。これは、直接来館いただかなくとも、当館HPからのメールや、FAX、電話など府内遠方の方にも利用いただけるよう工夫している。

→市町村立図書館と府立図書館では、選書する本についても役割分担できており、調べものとなるとむしろ府立図書館が役に立つ、居住地近くの図書館に求める本がなくとも、府立図書館の本を居住地近くの図書館まで届けるサービスも実施している。

→府立図書館も、貸出不可の本はある。全体の座席が280席ほどあるが時間帯によって、特に午後2時から4時はほぼ満席状態である。来館者数を増やすと逆に席が空いていないなどサービスの低下に繋がることもある。できれば、調べ物に来られた方に少しでも役に立つ図書館でありたいと考えているので座席の配置の仕方などについても今後考えていきたい。

→館内閲覧に限定されている図書については、貴重な本であったり、調べものに必須の事典類であったり、高額な本であったりする。複写サービスもあり、部分的にコピーをとって帰っていただくこともできる。

○そういった声をくみ上げるシステムはあるのか。

→それがまさに今日ご説明させていただいた図書館協議会である。利用者の代表の立場の方にも委員として入っていただき、利用者の声をくみ上げていきたいと考えている。

○図書館等連絡協議会と今日説明のあった図書館協議会との関係はどうなのか。

→図書館等連絡協議会は任意の団体であり、図書館同士の連携のために集まる組織である。図書館協議会は、府立図書館に設置される付属機関となり、府立図書館について協議していただく場になる。

○今までこの社会教育委員会議で府立図書館のことを協議してきたが、社会教育委員会議と図書館協議会との関係はどうなるのか。

→これまで京都府において、図書館協議会が置かれていないということで、図書館が社会教育の一部分であるということから、この会議でお世話になってきた。今後、図書館協議会が設置されるということであれば、図書館に関する事項については、基本的には協議会で審議していただくことになる。社会教育委員会議は、図書館を含む社会教育全般に関してご意見をいただく場であるので、図書館に関することについてどういう形で社会教育委員会議に報告し、助言していただくかということを事務局内で相談して整理していきたいと考えている。

○今の説明を聞いて安心したが、協議会の委員の任命基準のところに④その他適当と思われる者とあったが、「利用者」という言葉が抜けていたので、それが抜けていたのでは協議会を設置する意味が半減すると感じていた。

○昨年度の事業評価で、唯一×がついている項目があるが、×になっている意味がよく分からない。現在行っている相互返却サービスを新しいものにかえる目標だったのができていないという意味なのか。

→府立図書館で借りた本を市町村の図書館でも返却できるように返却ポストを設置するということを想定していたが、そのことに関しては今の段階では実現できていないということで×になっている。府立図書館で借りた本は府立図書館で返すということであり、府内遠方の方にとっては不便であるという声もあったのでこういったサービスも検討していたが、市町村の図書館に返却すると府立図書館に戻ってくるまでにタイムラグが生じ、その間、貸出冊数の制限があるので次の本が借りられなくなってしまうというデメリットもあり実現に至らなかったという経緯がある。

○アンケート結果を見ていると、遠隔地の利用サービスの向上はかなり強く出ている。そこは今の体制ではできないままではなく、何か策を考えていただきたい。

○「取り寄せ申込みeサービス」の手続きがとても面倒くさそうであるが、利用者の層の広さを考えると、デジタルでのアクセスが難しい方もおられると思うので、そういった場合、紙に書いて手続きもできるように考えた方がいいのではないか。

→本来は市町村の図書館まで行っていただき、直接申込んでいただくものであるが、自宅から申し込む方法としてインターネットを利用した方法もあるということである。

○岡崎という立地からして、海外から来られている旅行者等の利用についても視野に入ってくるとは思うが、自分が海外に行ったときに図書館は安心する場であり、地元の情報も得られた。観光拠点でもあるので、表示等の工夫やコンシェルジュが外国語対応できるなど、今後は考えていかなければならないのではないか。

○多言語サービスということは考えておられると思うが、新たに図書館協議会を設置する際に、日本人ではない方にお入りいただく工夫も国際化を目指す中で必要なことだと思うのでご検討いただきたい。

③京都府立るり渓少年自然の家の運営等について
 □説明(廣瀬企画調整副課長)

 □質疑応答

○今年舞鶴で熊が頻繁に出没しているが、るり渓では熊の出没についてはどうなのか。

→昨年度、小学生から熊の目撃情報が寄せられた。それを受けて、調べたところるり渓周辺よりは日吉町でよく出没しているという情報を得ている。熊よけの鈴を購入し屋外への散策の際には利用者に付けていただいて対応している。

○るり渓少年自然の家は、1年生の宿泊研修で利用している。府立高校では宿泊研修や学習合宿に利用しているが、利用料金もリーズナブルで大変ありがたい。指定管理者が変わっても、引き続きこの対応で進めていただきたい。

○収支実績のところで、平成24年度は黒字だが利用者の人数が増えれば増えるほど赤字になっていて、平成26年度、平成27年度については自主事業の収支でなんとか埋めているという状況である。収入の内訳は書いているが、支出の内訳は書いてないのでよく分からないが、この状態でいくと黒字になることはまずないのではないか。利用者は増やしたいが、増えれば赤字になるのでは問題ではないか。リーズナブルに利用していただくのと赤字を垂れ流すのとは違うと考えるが、どのように考えておられるのか。

→府立の教育施設であるので、基本収支0がよいと思うが幼稚園のお子さんが使用されると使用料がシーツ代のみということで、益々赤字となっている。大人の方に利用していただくのが一番だが、なかなか難しい状況である。教育施設であり、条例でも定められているので、使用料を値上げすることもなかなか難しい。何とかこのままの維持をしていくしかないと考えている。

○るり渓少年自然の家をかなり昔に利用したが、あまりきれいな施設ではないイメージである。現在はどのような状態であるのか。

→現在、掃除は行き届いており、自然の家としてはきれいな状態が保たれている。

○るり渓少年自然の家の利用だが、京都市は外国人観光客がたくさん来て泊まれない。海外からの人達を呼び込むとよいのではないか。府立大学に知恵はあると思うので、COCを活用してインバウンドを考えられたらいかがか。

(3)閉会

□川村指導部長  あいさつ

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