トップページ > インフラ > 公共事業・一般 > 鴨川真発見記 > 鴨川真発見記 平成24年8月

ここから本文です。

鴨川真発見記 平成24年8月

 第34号 第43回「鴨川納涼」が開催されました

鴨川の三条・四条間は多くの来場者で熱気ムンムン

第43回「鴨川納涼」を覗いて来ました。
<8月4日(土曜日)5日(日曜日)開催>


 このイベントは、鴨川の美化を呼びかける「鴨川を美しくする会」の主催です。昭和40年代から「鴨川を美しく」という同会からの呼びかけに賛同する多くの団体が参加して盛大に開催されています。

<会場入口 三条側>

 「鴨川納涼」には京都府河川課・京都土木事務所の共同展示ブースも設けておりまして、私も1日目の後半(午後7時30分~10時まで)の管理当番という職務を兼ねていましたので、前半の様子をレポートします。

 開始時間の夕方5時、会場に着きますと既に多くの人の熱気が充満しています。一年のうちでこの2日間が「鴨川三条~四条間」最も賑わう瞬間ではないでしょうか。各県人会が出されている飲食の出店からは食欲を誘う香りが立ち上ります。ついつい財布の紐もゆるみがちの様です。

<おいしそうな香りに誘われて>

 会場中央に設けられているステージでは、子供の太鼓が披露されて会場も賑やかになってまいりました。

<子供達による元気な太鼓が開会を告げます>

 会場は混雑・混雑で、警備のおまわりさんも大変です。

<ご苦労様です「おまわりさん」>

 太鼓に続いては「つくば開成高校 京都校」のダンス発表が華やかさを添えます。クラブ活動ではなく、職業とするためにダンスなどを学んでいる生徒達の力強いパフォーマンスが会場の人の目を釘つけにしていました。

<次はつくば開成高校京都校のパフォーマンス>

<パワフルな動きです>

<司会も生徒が担当します>

<手作りファッションショー>

<今時は中学生も授業でダンスが必須とか>

 会場を回っているとわれらが広報監「まゆまろ」さんも御来場。会場には東北の七夕かざりもライトアップされて、絶好の記念写真スポットとなり、「シャッター押してもらえませんか?」「はい喜んで」とカップルの写真をたくさん撮らせていただきました。

<イベントに引っ張りだこのまゆまろ広報監>

<山田知事も記念撮影>

<暗くなるとライトアップ>

<記念撮影の一番のスポットとなりました>

<みそそぎ川の水に竹灯籠が映えます>

 また、三条大橋と御池大橋の間では、「京の七夕」が開催されており、LED電球で光る灯籠が和やかな空間を演出していました。

<風に揺られて風鈴も「ちりん、ちりん」>

 この辺でブース管理の時間がやってましりました。

 京都府河川課・京都土木事務所のブースでは、昨年度に三条~四条間を工事した際に仮囲いに展示した大きな古写真を2枚展示し道行く人の目を引いていました。また、「鴨川真発見記」第1号~第30号までをプリントアウトした冊子を設置して京都土木事務所のHPをPRさせていただきました。

<ひときわ目を引く「古写真」>

<これがA0サイズ 一際目を引く古写真>

 

 8月4日、5日の2日間で開催されました「鴨川納涼」は主催者(鴨川を美しくする会)発表で25万5千人と昨年を若干上回ったそうです。

 多くの方に利用される「鴨川」。今後とも利用者の皆様に喜ばれる「整備・管理」に努めてまいります。
 

平成24年8月6日(京都土木事務所Y)

 

 第35号 試合前のウオーミングアップも鴨川で

元気な挨拶とともに

 鴨川を早朝に散歩すると御池大橋~四条大橋の再整備が完了している区間で、中学や高校の運動クラブらしき団体の早朝練習の光景を目にすることがあります。

 他の区間でも地元校のクラブ活動としてのランニング光景はよく見かけますが、この区間では京都市外や他府県の生徒さん達のようです。

 近辺には修学旅行生が利用するリーズナブルな宿泊施設もあることから、他府県等からの遠征チームと想像します。

 以前は凸凹のブロックが敷き詰められていたこの場所も芝生や土系舗装でフラットになった結果、左右の動きを伴う練習も安心して出来る環境になったのかと思います。

<7月の集中豪雨の影響を受ける前の様子>

 高水敷を広く使って準備運動が始りました。近づくと大きな声で「おはようございます」と気持ちの良い挨拶が投げかけられます。こちらも思わず大きな声で「おはよう!」と投げ返します。挨拶のキャッチボールの成立です。

<輪になってのストレッチ>

 練習内容で、あれは「バスケットボール」「バレーボール」「陸上」などなど想像しながら眺めるのも楽しいものです。

<足上げ>

<ディフェンス?>

<ランニング>

<随分大勢でのランニングです>

 球技ではボールを使った軽い練習も行われます。ウオーキングやジョギングの方に当たらないようにお気をつけください。

<バットは周りに気をつけてね>

<上の柵は芝生養生中の「立入禁止柵」今はありません>

 この後、朝食を食べて試合会場に向かう彼等。地元に戻ったら試合の話題とともに「京都の鴨川で朝練したよね」と鴨川も思い出して欲しいものです。 
 

平成24年8月9日(京都土木事務所Y)

 

 第36号 鴨川から大文字を眺める

京都の夏の風物詩「五山の送り火」

 8月16日 この日が来ると夏ももうすぐ終わりだなと感じる行事があります。そう、「五山の送り火」です。

 お盆にお迎えしたご先祖様を送り火でお送りするための行事。道に迷われないように灯すのでしょうか、この壮大な目印は多くの人を引きつけます。

 今年は初めて鴨川からの大文字を眺めてみようと北大路橋へとやってきました。
 時刻は午後8時前、既に河川敷きは多くの人でひしめきあっています。帰省されたファミリーグループとおぼしき小団体が多く「今か今か」と点火をまっていました。

<多くの方集まっています>

<北大路橋右岸下流の様子です>

<紫明通付近の鴨川へと続くスロープの様子>

 私は北大路橋下流の2つ目の落差工の護岸肩に腰を下ろして眺めることにしました。
 何カ所かに火の手が上がると、後は一気に大の字が夜空に燃え上がり、「オー綺麗」とあちらこちらで声があがりました。

<京都の夏の夜空を焦がします>

<芝に腰を下ろしての鑑賞です>

 点火してしまえば、それ以上の変化も無くしばらくすると「帰路に着くか」「上流の舟形を見に行くか」と人々の移動が始まります。

 北大路通りでは歩行者天国の人の流れを整理するため、警察官の誘導で交差点を渡ります。私も警察官の誘導に従って北方面へ急ぎました。

<北大路の交差点にも歩行者天国の人の波>

 舟形を見るには大文字と逆の左岸側へ移動しながら、上賀茂橋まで到着するとまたまたドンピシャのタイミングで舟形が「炎上」し、笑っているような可愛い表情を見せていました。

<道行く人から”かわいい”の声>

 鴨川からは見えませんが、お隣の「法」を見て帰ろうと”そちら”に向かうと既に消えていて、かすかに炎が見える程度でした。

 地上から五山のビューポイントを回るのは相当難しいと感じました。

 「金環日食」の時と同様に「鴨川の河川敷き」は、何かを見上げるビューポイントとして府民の皆様に愛されていると実感しました。


平成24年8月17日(京都土木事務所Y)

 

 第37号 鴨川探検再発見をレポートします

夏休みの一日「鴨川」と親しみました。

 平成24年8月19日(日曜日)“第28弾 鴨川探検!再発見!「鴨川の生き物観察&水質調査」が実施されました。この様子をお伝えします。 

 筆者は午前中は別の職務で鴨川沿いを歩いた後に、同イベントに合流することとなりました。

 このイベントは、小学生位の子供たち(参加には保護者の同伴が必要)が鴨川に生息する生き物や水質を調査したり、冬には野鳥を観察したりと、鴨川の魅力に直接ふれてもらう場として毎回テーマを変えて開催されているものです。

 さて、28回目となる今回は午前中に京都土木事務所内でNPOの指導員さんから鴨川の水生生物についての「お話し」を聞いた後、午後は実際に川に入り網やザルを使って”何が生息しているか”採取するのが一番のお楽しみです。

 この調査の結果を夏休みの自由研究とする子供達も多く、みんな真剣な眼差しで川に向かっていました。

 京都土木事務所の駐車場に集合した子供達は、班毎に整列しNPO自然観察指導員京都連絡会の指導員さんから事前の説明を受けて、いざ「鴨川」へ。

<はい、班別に集合してください>

 京都土木事務所にほど近い北山大橋下流の階段から川の中へ入ります。この階段から入ったところが少し深くなっています。ここから中洲に向かい、草の下の水中へ網を入れて「ガサガサ」と探ると網の中に何かが入ります。

<少し深いので足元に気を付けて>

 「これは何?」と尋ねる子供に「それはコオニヤンマのヤゴですよ」と指導員さんが答えます。

<”青い空” ”入道雲” 夏を感じます>

 「大物はどこにいますか?」との問いには、「下流で網を構えておいて、上流から追い込むといいよ」との指導が。

<あっちの方が何か居るんじゃない?>

 お父さんも「これは何でしょうか?」と尋ねます。「それもヤゴですよ」の答えに「やっぱりそうだ」と子供に“どうだ”と「ドヤ顔」でした。

<結構大きな魚がたくさん泳いでいるんだけどな>

<”おいら”が泳いじゃえ>

 1時間余りの「親水時間」が終了してみなさん河川敷きに上がると、水槽を掲げて中を覗き込みます。

<これは何?これも見たこと無い。>

 再度京都土木事務所の駐車場へ集合して「採取した生き物」をならべて記録します。

<これは何だ?>

 「たうなぎ」「ヤゴ」「カワムツ」「カワニナ」「金魚」「ブラックバス」などなど、水槽や製氷用の器に移しての観察が行われました。

<特定外来種「ブラックバス」の幼魚も・・下の2匹> 

<右のミミズのようなのが”たうなぎ”うなぎとは別もの>

 子供達の様子をカメラに納める保護者の方々の真剣な眼差しが印象的でした。

<ここでは製氷用の器が活躍します>

 その後、班毎に捕まえた生き物や水質調査の結果が発表され、NPOの指導員さんからの補足の説明がありました。

<中央上のピンクの帽子の女の子が発表の1班>

 最後に、「今日の気温が30度でしたが水温は何度だったでしょう?」と問題が出され、正解は「27度」と水温が気温にかなり近づいていたことが発表されました。

 確かに、水が冷たいとは感じませんでしたが、気温と変わらない位に水温が上昇していたと聞いて少し驚きました。

 アンケートを回収して、晴天のうちに終了することが出来ました。

 大人になっても水辺で網を持って生き物を追いかけるのはとても楽しいもので、保護者の皆さんが「生き生き」とした目で“子供に戻って楽しまれていました。

 子供も大人も一緒になって鴨川を体験できるこのイベントは今後も継続されたいものです。

 

※他の写真も見る↓

1 写真で見る鴨川探検再発見第28弾その1( PDFファイル ,2MB)(PDF:2,161KB)

2 写真で見る鴨川探検再発見第28弾その2( PDFファイル ,1MB)(PDF:1,856KB) 

 

平成24年8月20日(京都土木事務所Y)

 

 第38号 みそそぎ川に流れる水は何処から?

みそそぎ川の流れの仕組み


 先日、府民の方から「みそそぎ川の水はどこから流れて来るの?」との質問をお受けしました。

 この方は、みそそぎ川のはじまりは解っておられて、引き込み口らしきところの傍まで降りて確認されたそうです。

 ふだん歩いている鴨川公園の園路の下をトンネルで流れていることは想像されていましたが、園路は丸太町橋下で一度大きく下がった後に再び上がっているのでトンネルがどんな仕組みになっているのか気になっておられたそうです。

 ホームページにその仕組みをアップして欲しいとの「リクエスト」をいただきました。

 それでは、「みそそぎ川」を上流側から見てみましょう。

 位置図( PDFファイル)(PDF:669KB)

 位置図拡大( PDFファイル ,1MB)(PDF:1,685KB)

 

 「みそそぎ川」は鴨川の河川区域西側を流れる水路で鴨川の一部です。その水路を鴨川とは呼ばずに”あえて”「みそそぎ川」と呼んでいます。

<ここからみそそぎ川が始まります 賀茂大橋下流取水口>

<ゴミの進入を防止するスクリーンが設置されています>

 ここから西へ垂直方向に流れた後に南へ90度進路を変更して西端の園路に沿って南下します。

 府立医科大学に面する園路に沿ってまっすぐに南下し、そのまま荒神橋を通過します。荒神橋を過ぎると高水敷の中央をたすき掛けの様に横切って丸太町橋手前まで来ます。

 橋の下の高低差があるため、橋の西端へクランクの様に迂回し、橋通過後は再び園路中央を流れたら、二条大橋との中央あたりで水が現れます。(ここは地元の熱意による蛍スポットです。)

<トンネル出口には「みそそぎ川」の表示があります>

<ここに蛍が舞います 出口から下流を望む>

 ここから二条大橋まで、建設中のホテル横の小さな橋をくぐりぬけながら二条大橋へと向かいます。

<右に見えるのはホテル建設の仮囲い>

 この辺では高水敷とみそそぎ川の流れに高低差があり、高水敷からは天井川の様に水面が見えません。

 二条大橋を過ぎると程なく階段状の水路を駆け下りて、みなさんお馴染みの「納涼床」の下を流れるみそそぎ川の流れへと続きます。

<階段を流れ落ちていきます>

<床の下へ流れ込みます>

<そして五条まで流れて 再び鴨川の本流へ合流します>

<五条大橋上流を望む>

<五条大橋下流を望む>

 「みそそぎ川」へと導水しているトンネルの長さは約1,000メートルで、入口と出口の高低差は349センチです。

 この高低差に比べて鴨川本流では同じ地点の高低差に大きな開きがあります。これにより、入口では園路よりも低い位置(鴨川本流)から取り入れた流れが、出口では園路よりも高い位置に現れるのです。

 イメージ図(PDF:66KB)

 ちなみに「みそそぎ川」はこの階段を駆け下りる手前で西へと分岐します。これが「高瀬川」となります。

<高瀬川へ分岐します>

 

何のために?
 鴨川では、江戸時代より川の中に床几をならべて夕涼みをするようになったとされています。大正時代に入り治水工事により中洲が取り除かれ流れが速くなったことから、床几の床が禁止になりましたが、 その後の河川改修などで高水敷に人工水路の「みそそぎ川」が開削され、納涼床は現代のようにみそそぎ川の上に出される高床形式になりました。

 「みそそぎ川」の名の由来は、古くから鴨川そのものが「みそぎ」をする川でありそこからきているのではないかともいわれています。(京都府河川課編集発行「わたしたちの鴨川」から)

 いずれにしても、みそそぎ川が「京都の顔 鴨川」の美しさの一部であることは間違いありません。

平成24年8月27日(京都土木事務所Y)

 

【目次に戻る】

 

 

お問い合わせ

建設交通部京都土木事務所

京都市左京区賀茂今井町10-4

ファックス:075-701-0104

kyodo-kikakusomu@pref.kyoto.lg.jp