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第4回京都府まちづくりワークショップ

地域の個性を尊重し、美しい景観を演出するまちづくり

 

今回のワークショップ

平成16年9月21日(火曜日)、「ガレリアかめおか」で、京都学園大学の坂本先生をコーディネーターに迎え、栗山亀岡市長をはじめ、府民、各種団体、行政職員等約90名が参加してワークショップを行いました。今回は、亀岡市を対象地域として、参加者の視点で発掘・再発見していただいた地域資源をまちづくりに活かすアイデアを提案者から発表いただいた後、コーディネーターの助言を得ながら、今後の亀岡市のまちづくりやみんなで考えるまちづくりの大切さについて意見交換を行いました。

ワークショップ開催中の様子

 

開会あいさつ 栗山正隆(亀岡市長)

地方分権の本格化、環境問題の深刻化、高齢化社会の進展、景気の低迷など大きな転換を迎えている今こそ、まちづくりを真剣に考え、人々が安心安全に暮らせ、良好な環境とにぎわいのあるまちをつくることが必要と考える。
また、次の時代に胸をはって引き渡せるまちとするためにも、本ワークショップでの有意義な意見等に期待したいとあいさつ。

アイデア発表

(1)野原(亀岡駅周辺地区まちづくり研究会)

京都中部の中核都市としてさらなる発展が期待されている亀岡の今後の方向性を示すキャッチフレーズ「好きです・かめおか(川下り・京野菜・鉾を楽しめにぎわうまち)」を発表。
亀岡駅周辺にスポットをあて、土地利用としてのゾーニングやまちづくりにおける視点や仕掛けを提案。(交通システムづくり、丸一日亀岡で楽しむことができる仕掛け等)

(2)大野・尾高(京都工芸繊維大学大学院)、矢ヶ崎(京都工芸繊維大学助教授)

事前調査を踏まえ、課題報告と街並みに対するアイデアを提案。
(課題)…個性や魅力のアピールができていない。活かし方の工夫が必要。
亀岡の町中へ人を誘導するための仕掛けが必要。
(提案)…街の大改造や大イベントの開催よりも、もっと身近なところから小さな工夫や改善を行い、個性や魅力を引き出す方策を提案。
たとえば、地域に馴染んでいる煙突をきれいに洗いシンボル化すること等

(3)山本(わくわく自然体験の会)・橋本浩三(地球環境子ども村)

環境重視のまちづくりが将来に渡っても継続されるよう、人材育成を主眼においた活動を報告。自然環境等の大切さを肌で感じ取った子供たちが増えれば、まち全体で環境意識が高まり、まちづくりへとつながっていく。

(4)関口(保津町まちづくりビジョン推進会議亀岡駅北開発を考える会)

亀岡駅北のまちづくりを考えるに当たって、住民、小学生を対象に行ったアンケート結果を紹介。(環境に心が動いている結果等)
「アンケート結果」を踏まえ、「亀岡らしさ」、「観光立国」をコンセプトに、住民だけでなく来訪者も一緒に楽しめるまちの概要を発表。(全体像を「衣食遊の森」と位置づけ)

(5)植浦、北澤、牛込、三枝(京都造形芸術大学)

冬期の田園地帯を貴重な環境資源の場として捉え、すばらしい亀岡を再認識するため、芸術祭典(作品展示等)を企画する提案。
また、この祭典に友好都市の人々を引き込むことで、さらに親交を深めることや、この祭典から亀岡を環境デザイン都市として発信していくことを提案。

(6)格畑(花とみどりの会)

市民の花づくりやガーデニングを「まちづくり」に取り入れて、花と緑がいっぱいあるまちにする提案。
ヨーロッパで行われているオープンガーデンや空間の有効利用としてのハンキングバスケットによる飾り付け等をうまく取り入れることにより、花のネットワークを広げるアイデアを発表。

(7)増田、津江(京都学園大学ピースフィースト)

これまで取り組んできた平和推進活動を紹介。
来年、市制50周年を迎えるに当たり、平和な世界が実現することを願いつつ、亀岡が、これからの50年を踏み出すきっかけとなるカウントダウンイベントを企画する提案。

(8)黒川(亀岡市文化資料館)

歴史、風土、自然、環境に視点をおいたまちづくりを提案。
400周年という節目の年に、まちが大きくステップアップするために、まちづくりに関する提案や多種多様なビジョン、メッセージ、キャッチフレーズ゛等を集約するイベントの企画を提案。

(9)池田(亀岡市在住)

「川と野を観光資源に亀岡のにぎわいまちづくり」を提案。

  • 徹底したリサイクルによる循環型社会のモデルケース「亀岡村」
  • 豊かな自然を活かして川全体を自然公園化
  • 四季折々の景気を楽しみながらまわるゆっくり田舎の旅

を3本柱として発表。

(10)外池(京都府立南丹高校)

「風と水を感じて」をテーマとしたサイクリングロードを通じて、亀岡をアピールすることを提案。
ユーザーのニーズに対応したレンターサイクルやサイクル服のレンタル等のきめ細やかなサービスもセットで考える企画を発表。

(11)平尾、寺本、雪本、飯島(京都学園大学事業活動研究会)

亀岡に多くの人を引きつけるため、光(地域に内在する特色、特産等)に磨きをかけ、輝かせる方策を提案。
これまでの実験ショップの取り組みを土台として特産品という光を産学官、住民の協働により発展(輝きを増すこと)させる仕掛けを発表。

(12)吉川(株式会社亀岡市民新聞)

亀岡は、宝の山。原石(地域資源)を掘り起こし、磨いて(潜在性を引き出す方策の検討)まちづくりに活かすことを提案。
亀岡盆地を取り囲む緑豊かな山々に花文字を設置、駅周辺に亀山城を復元しシンボル化、ミニSLでトロッコ亀岡駅と保津川下り乗船場をむすぶもの等7項目の具体的な方策を発表。

坂本(コーディネータ-)発表のまとめ

「まちづくり」というキーワードは共通しているが、考える視点や範囲は多種多様。各種イベント、デザイン等のソフトに係わるものや来訪者もすばらしいと感じるまちにするアイデアの発表が多かった。

意見交換

  • 戸田(京都府南丹広域振興局長)
    大学生の前向きな姿勢や高齢の方の次世代に向けたメッセージ等を感じ取れた有意義なものであった。本日、発表のあったアイデア提案を、今後の南丹地域振興計画の策定に役立てていきたい。
  • 行政関係者
    (京都造形芸術大学の発表に質問。)環境デザインとは?
  • 京都造形芸術大学学生
    街並み全体をデザインしていくこと、建築、ランドスケープ等の観点から進めるまちづくりであると説明。
  • 京都学園大学学生
    (京都造形芸術大学の提案に意見。)イベント等で利用した後、農地として再度利用するには、土起こし、土づくりが必要。農作業をしている方々の立場から考えると困難ではないか。
  • 京都造形芸術大学学生
    (京都学園大学の意見に対して)課題に対しては、どうすれば解決するかという前向きな姿勢で臨みたい。

意見交換の様子

 

坂本(コーディネーター)講評

アイデア提案の実現に向けた方策を検討する上で重要な観点を説明。

  • 個性あるまちづくり
  • 市民参加
  • 行政と企業の役割

今後のまちづくりや公共サービス、行政サービスの傾向を説明。

  • 地方分権等社会が変動している中で、行政、企業、自治会やボランティア団体を含むNPOの各組織体が協働でまちづくりに取り組む姿勢の大切さを説明。
  • サービス提供の担い手は、行政から企業、NPOに移行しつつあることを説明。

閉会あいさつ 平山哲男(京都府土木建築部都市計画課長)

大変ユニークで夢のある、わかりやすいアイデア提案に感謝するとともに、これからのまちづくりに活かしていくことを期待したい。
地方の自立が叫ばれている中で、私たちが暮らすまちは、私たち自らが積極的に考え、取り組むことこそが大切。今後ともみなさんとともにまちづくりに取り組んでいきたいとあいさつ。

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