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雇用の分野におけるセクシュアル・ハラスメント(3)セクハラ裁判事例紹介

米国三菱自動車製造工業では、女性従業員29名が性的な面で耐え難い職場環境であるとして、セクハラや昇進昇格での女性差別を理由にアメリカの雇用機会平等委員会(EEOC)に申し立てをし、EEOCは96年4月に提訴。両者は98年6月に和解金、総額3,400万ドル(約49億円)で和解しました。これは大きく報じられたので多くの経営者も注目したのではないかと思います。国内では全国の女性少年室だけでもセクハラに関する相談は年間約1,000件に達しているとのことですが、裁判で判決が出ているのは30件足らずということです。そのなかで画期的な事例二つを紹介しましょう。

福岡Q企画出版社事件(福岡地判 1992年4月16日)

わが国初のセクハラ裁判事件として有名であるが、89年8月5日に福岡地裁に提訴されて、2年8カ月後に原告全面勝訴の判決が出ている。原告は、小出版社の32歳の編集者である。有能なので社の内外で評価されたが、それを37歳の男性編集長が疎んで、原告はふしだらな女で水商売の方が向いているなど悪評を振りまき、さらに原告の異性関係のため会社の取引先を失ったといって退職することをすすめた。原告はたまりかねて、社長や専務に編集長の嫌がらせを止めてほしいと申し出たが、逆に編集長とうまくやっていけないならと任意退職をせまられ、それに応じざるを得なくなったが、憤懣やるかたなく名誉毀損で訴えたいと弁護士に相談したのが始まりだった。これには全国から多くの女性が「裁判を支援する会」に入会し、女性弁護士20名が原告代理人となって世論をまきおこした。裁判所は不法行為による民法第715条に基づく会社の使用者責任を認め、加害者である上司と連帯して150万円の慰謝料の支払いを命じた。これは一般に環境型と解されているが、使用者側の思うようにならないために職を失ったので対価型だとする意見もある。

京都呉服販売会社事件(京都地判 1997年4月17日)

社員Aが女性の更衣室でビデオカメラをつけて隠し撮りをしていたが、専務がそれに気がついてカメラの向きを変えた。しかしまたAは撮り続けた。それに気がついた原告は会社に抗議し、Aは解雇されたが、専務は朝礼でAと原告は特別の仲であり(これは事実でない)、原告は勤務を続けるかどうか考えるよう発言した。この発言以後原告は他の社員から相手にされず居づらくなって退職せざるを得なくなったというのである。判決は、1、雇用契約上会社は原告のプライバシーが侵害されることのないように配慮する義務があること、2、原告がその意に反して退職することがないように職場の環境を整える義務があるので、専務の発言を撤回させるか謝罪させるべきであったことを理由に約215万円の支払いを命じた。これは使用者には雇用契約に付随する義務としてセクハラ防止を位置付け、民法第415条(使用者の債務不履行責任)に基づく損害賠償請求を認めた点において画期的である。

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