ページの先頭です。

共通メニューをスキップする

京都府トップページへ

キーワード検索

府政情報 | 暮らし・環境 | 教育・文化 | 健康・福祉・人権 | 産業・しごと | 地域振興 | 京都の魅力・観光

ここまでが共通メニューです


サイト内の現在位置です: 京都府トップ農林水産業海洋センター

2.漁場環境
(1)漁場環境の実態
 アサリの資源管理を行うためには、アサリが生活している漁場環境の実態について把握しておくことも重要なことです。舞鶴湾では、これまでにアサリ漁場の拡大を目的に砂による漁場造成が行われてきました。これらの漁場における環境の変化を、造成されてからの経過時間との関係で調べてみました。
 舞鶴湾内に造成された8ヶ所の漁場と、好漁場といわれている2ヶ所の天然漁場との合計10ヶ所(図1)について底質を調査した結果は、図2のとおりです。漁場の底質は泥分、砂分及び礫分が混ざった状態になっており、これらの混ざり具合によって底質環境に違いが生じてきます。なお、泥とは、その一つ一つの粒子の径が0.075o未満のもので、砂は0.075〜2o、また礫は2o以上のものをさします。図2からは、舞鶴湾における造成漁場の底質について、全体的には次のようなことが伺えます。
1造成後の経過年数を経るにしたがって、底質の砂分の割合が減少し礫分が増えてくるので、漁場の底質が荒い感じになってくる。
2しかし、造成後6年以上経過すると、その漁場の底質は礫分が約40%、砂分が約60%という割合に落ち着いてくる。
3アサリの好漁場になっている天然漁場の底質は、泥分の割合が低く、砂分の割合が高い。
4造成漁場と天然漁場の砂分の割合を比較すると、造成3年以内の漁場では、天然漁場と同様あるいはそれ以上の砂分の割合であったが、5年以上を経過した漁場では、天然漁場の場合よりも低くなってくる。以上のとおりとなります。また、底質環境のもう一つの指標となります強熱減量の変化は、表1のとおりです。
  なお、強熱減量というのは、値が大きいほど砂泥中に有機物などがたくさんあるということを意味する指標です。 各造成漁場の強熱減量は0.9〜4.7%で造成後の年数が経過するほど高くなり、特に造成後6年以上経過した漁場では、その値は3.4%以上となって天然漁場のそれと変わらないものとなります。
 つまり、舞鶴湾内のアサリ造成漁場の底質は、造成後の年数を経た漁場ほど砂分が少なくなって、逆に礫分が多くなっていきます。また、これに伴って有機物などがたまってきますが、造成後6年以上経過すると底質は安定化してくるというような過程を経るのではないかと考えられます。
次へ
前へ

ページの先頭に戻る

お問合せ先一覧 | サイトマップ | ご利用案内 | 個人情報の取扱い | 著作権・リンク等 | このサイトの考え方

Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.