京都府地球温暖化対策条例の概要
条例一部改正の概要(H22.10公布)
平成22年10月8日、京都府議会9月定例会において「京都府地球温暖化対策条例の一部を改正する条例」案が可決され、平成22年10月19日に改正条例が公布されました。
今回の一部改正の概要は次のとおりです。
(条例:京都府地球温暖化対策条例関連法令)
1 改正の理由
京都府地球温暖化対策条例第2条第2項に規定する温室効果ガスの削減目標の達成の目標年度である平成22年度を迎えたことから、平成23年度以降の新たな温室効果ガスの削減目標を規定するとともに、その達成のために必要な施策等を規定するため、所要の改正を行うもの
2 改正の内容
(1) 温室効果ガス削減のための長期的目標の明確化
条例前文に、「京都議定書の第一約束期間の中間年度を迎え、国際的に認められた知見に基づき、平成62年度までに温室効果ガスの排出の量が平成2年度に比べて80パーセント以上削減された持続可能な京都を創造していくため、中長期的視点で更なる地球温暖化対策に取り組んでいくことを新たに決意した。」との決意を追加
(2) 地球温暖化への適応等を含めた定義の改正
ア 地球温暖化の定義として、地表及び大気に加え、海水の温度が追加的に上昇する現象を追加
イ 地球温暖化対策の定義として、地球温暖化を防止するための施策又は取組に、地球温暖化によってもたらされている洪水被害等への適応の施策又は取組を追加
ウ 再生可能エネルギーの定義を追加
エ 温室効果ガスの総排出量の定義として、森林整備など温室効果ガスの排出を削減したとみなす行為による削減量を控除できる規定を追加
(3) 新たな温室効果ガス削減目標の改正
ア 府内における1年間の温室効果ガスの総排出量を、平成42年度までに、平成2年度の総排出量から40パーセント削減した量とすることを中期的な目標として規定
イ この中長期的な目標を着実に達成するため、中間年である平成32年度までに平成2年度の総排出量から25パーセント削減した量とすることを当面の目標とすることを規定
ウ 目標を達成するために講じるべき総合的な対策を、条例に基づく地球温暖化対策推進計画に定めることを規定
(4)新たな温室効果ガス削減目標の達成のために必要な施策等の改正及び追加
ア 府による対策
(ア) 京都版CO2排出量取引制度の構築
中小企業における温室効果ガス削減対策をはじめ、家庭における省エネ、企業やNPOによる森林整備などによるCO2の削減(相当)量を、事業者自らの排出量の削減量として取引する制度の構築に取り組む規定を追加
(イ) 自動車交通対策としての電気自動車等の普及促進等
電気自動車等をはじめとする温室効果ガスを排出しない自動車等の普及促進の規定を追加
(ウ) 地球温暖化への適応策の推進
地球温暖化によってもたらされる災害などに的確に適応していくための対策に取り組む規定を追加
(エ) 府が率先実行する取組に電気自動車等の導入等を追加
府の率先実行の取組として、府公共建築物の新増築時における府内産木材使用、自家用自動車等を使用して通勤する者の公共交通機関の利用による通勤への転換促進、電気自動車等の公用車への導入促進の規定を追加
イ 事業者による対策
(ア) 環境マネジメントシステムの導入義務化
ISO14001等の環境マネジメントシステムの導入を更に積極的に推推し、事業活動における省エネや削減対策を一層促進していくため、一定規模以上事業者である特定事業者における環境マネジメントシステムの導入を努力義務から義務化に改正
(イ) 公共交通機関等による通勤(エコ通勤)に係る計画書等の作成・提出の義務化
特定事業者に対し、事業者排出量削減計画書・同報告書に、従業者のエコ通勤を進めるための措置の内容を記載することを追加
(ウ) 特定事業者以外の事業者を対象とする共同排出量削減計画書等の提出制度の創設
特定事業者以外の事業者が、排出量削減計画書等を共同で提出できる規定を追加
(エ) 特定事業者の削減対策の総合評価及び低評価事業者の追加削減対策に係る制度の創設
特定事業者から提出された排出量削減計画書・同報告書の内容を評価するとともに、評価結果をもとに、知事が必要な指導及び助言を行うことが出来る規定を追加
ウ 建築物の対策
(ア) 特定建築物への府内産木材の使用の義務化
特定建築物(延床面積が2,000平方メートル以上の建築物)の新増築時における一定量以上の府内産木材使用を義務化する規定を追加
(イ) 特定建築物への再生可能エネルギーの導入の義務化
特定建築物の新増築時における一定量以上の太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入を義務化する規定を追加
エ 自動車交通の対策
(ア) 電気自動車等の普及促進の明示
温室効果ガスを排出しない又は温室効果ガスの排出量の少ない自動車として電気自動車を明示
オ その他
(ア) 立入検査規定の改正
特定建築物への府内産木材の使用等の義務化に伴い、当該建築物への立入検査の規定を整備
(イ) 勧告規定の改正
特定建築物への府内産木材の使用等に係る計画書の提出義務化に伴い、基準不適合に関する勧告の規定を整備
3 施行期日
平成23年4月1日。ただし、特定建築物への府内産木材使用及び再生可能エネルギー導入義務化の規定については、平成24年4月1日
府民意見募集結果と府の考え方
条例(中間案)について、平成22年7月17日から8月16日にかけて府民の皆様からの御意見を募集しましたところ、たくさんの貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。
・中間案に対する府民意見募集の結果( PDFファイル ,346KB)
旧条例の概要(H17.12公布)
1 前提
温室効果ガスの排出量(1990年度比)
2002年度は、マイナス3.5%、2010年度はプラス0.6%と推計
2 条例の特色
(1)長期展望に立ちつつ、当面の削減目標を数値で明示
温室効果ガスの排出量が大幅に削減された社会を目指し、その第一歩として、2010年度に1990年度比で10%削減の数値目標を設定
(2)地球温暖化対策を総合的に推進
事業活動、建築物、緑化の推進、自動車交通、電気機器、自然エネルギー、森林整備など、幅広い地球温暖化対策を盛り込み、取組を総合的に推進
(3)京都府の特性を活かした内容
ア 多様な地域性(大都市と農山村) → 府域の特性に応じた取組の強化
- 大都市部=ヒートアイランド現象 → 屋上等の緑化の推進等
- 農山村=豊かな森林資源 → 府民参加による森林の保全・整備、府内産木材の利用の促進等
イ 学生のウェイトが高い → 大学等による学生への環境生活指導
ウ 観光客が多い → 観光旅行者を含めたアイドリングストップの義務化等
エ 環境関連産業の集積 → 環境技術の研究開発・環境産業の育成、国際協力の推進
オ 環境に関する府民の意識が高い → 環境保全活動団体の役割の明記
(4)府民の自主的な取組を支援
ア 積極的な取組を行う事業者、府民等を顕彰し、地球温暖化対策を促進
イ 大規模な事業者、建築物等に対して、排出量削減計画書や実績報告書の提出を求め、公表することにより、社会や市場での評価を通じて自主的な取組を更に促進(勧告・公表制度は設けるが、罰則は設けない。
ウ 中核的支援組織である「地球温暖化防止活動推進センター」、地域の取組の推進役である「地球温暖化対策地域協議会」及び「地球温暖化防止活動推進員」の役割を条例で明確に位置付け、相互の連携・協働の取組を推進
(5)地球温暖化対策に絞った独立の条例
府民にわかりやすいように、「環境を守り育てる条例」の改正でなく、地球温暖化対策に絞って条例化
3 地球温暖化対策の主な内容
13分野での地球温暖化対策
1.府による対策、2.事業活動、3.建築物、4.緑化の推進、5.自動車交通、6.電気機器等、7.自然エネルギー、8.環境物品等の購入、9.廃棄物の発生抑制、10.環境教育及び環境学習の推進、11.森林の保全・整備、12.環境産業の育成、13.国際協力の推進
(1)排出量削減計画書等の報告・公表制度
大規模な事業者や大規模な建築物を新築等しようとする者に、計画書及び実績報告書(完了届)等の提出を求め、府がその内容を公表
- 大規模事業者 = 事業活動に伴う温室効果ガスの排出量、削減措置・削減目標
(ホームページ「事業者排出量削減計画・報告・公表制度」) - 大規模建築主 = 建築物の断熱、省エネ設備・新エネルギー設備(太陽光等)の導入
(ホームページ「特定建築物排出量削減計画・報告・公表制度」) - 大規模建築主 = 屋上及び敷地の緑化
(ホームページ「建築物緑化促進制度」) - 電気事業者 = 発電に伴う温室効果ガスの削減、自然エネルギーの利用
(ホームページ「電気事業者排出量削減計画・報告・公表制度」)
(2)屋上等の緑化
市街化区域のうち、知事が市町村長と協議して定める地域において、1,000平方メートル以上の敷地に建築物を新築等しようとする者は、建築物とその敷地を緑化しなければならない。
- 建築物 = 利用可能な屋上面積の20%以上(壁面の緑化、太陽光パネルでも可)
- 敷地 = 空地の15%以上
(3)アイドリング・ストップ
- 自動車運転者 = 遵守
- 事業者 = 従業員に対する遵守指導
- 駐車場設置者 = 利用者に対する周知
(4)環境情報の提供
- 自動車販売店 = 新車の購入者への環境情報の説明
- 特定の電気機器等(当面、エアコン)の販売店 = 省エネ性能情報の店舗表示及び購入者への説明
(5)人材認定制度
事業所等において地球温暖化対策を推進する者の選任・届出
- エコカーマイスター(大規模な自動車販売店における新車に係る環境情報の説明の推進者)
- エコドライブマイスター(大規模な事業所におけるエコドライブの推進者)
- 省エネマイスター(大規模な家電等販売店における特定電気機器等の省エネ性能の表示・説明の推進者)
(6)京都地球環境の日の制定
京都議定書発効日の2月16日を「京都地球環境の日」と定め、その前後に地球温暖化防止の取組を集中的に実施
施行規則の概要
※条例の一部改正(H22.10)に基づく規則の改正については、現在検討中
(施行規則:京都府地球温暖化対策条例関連法令)
1 総論関係
(1)対象となる温室効果ガスのうちハイドロフルオロカーボン及びパーフルオロカーボンの種類を規定(第3条)
ハイドロフルオロカーボン及びパーフルオロカーボンの種類については、地球温暖化対策の推進に関する法律施行令(以下「令」という。)第1条及び第2条の規定をそれぞれ準用
(2)温室効果ガスの総排出量の算定方法について規定(第4条)
条例の対象となる温室効果ガスの排出量の算定方法については、二酸化炭素のうち電気に係る排出量の算定は知事が定める排出の係数を用いる方法を採用し、その他のものは令第3条第1項各号の規定を準用
※知事の定める排出の係数は、京都府内に電力を供給する一般電気事業者(関西電力)及び特定規模電気事業者の係数を採用する予定
(3)温室効果ガスの地球温暖化係数について規定(第5条)
条例の対象となる温室効果ガスの地球温暖化係数については、令第4条の規定を準用
(4)条例で普及を推進する環境マネジメントシステムについて規定(第6条)
条例で普及を推進する環境マネジメントシステムについては、ISO14001、KES・環境マネジメントシステム・スタンダード(以下「KES」という。)及びその他知事が適当と認めるものとすることを規定
※現時点では、ISO14001及びKESのみを対象として想定。
(5)条例で普及を推進する自然エネルギーについて規定(第7条)
条例で普及を推進する自然エネルギーについては、太陽光、風力、バイオマス等の再生可能なエネルギーを規定
2 特定事業者関係
(1)特定事業者の該当要件を規定(第10条)
以下の3つの区分毎に基準を設定
A 大規模エネルギー使用事業者
府内における事業活動に係る年間(年度)のエネルギー使用量が原油換算数量で1,500キロリットル以上の事業者
B 大規模運送事業者
自動車の使用の本拠の位置を府内に登録している車両の総数が、トラック又はバスが100台以上、タクシーが150台以上の自動車運送事業者
府内に路線を有し、保有する車両の総数が150両以上の鉄道事業者
C その他の温室効果ガス大規模排出事業者
エネルギーの使用に伴うものを除き、府内における事業活動に係る温室効果ガスのいずれかの排出の量が二酸化炭素に換算して年間3,000トン以上の事業者
※上記の事業者基準の特例として、フランチャイズチェーンなど、同一の商号、 商標に係る親業者と加盟業者の関係にある事業活動については、親業者と加盟 業者を一つの事業者とみなす。
(2)事業者排出量削減計画書及び報告書の作成等について規定(第11条-16条)
- 提出様式
- 提出期間
- 記載事項
- 特定事業者以外の事業者による事業者排出量削減計画書提出の手続
- 変更の手続
- 公表方法
(3)事業者排出量削減計画書における削減目標を達成するための補完的手段について規定(第17条)
事業者の多様な地球温暖化対策を積極的に評価し、これらを促進するため、次の対策を計画書の温室効果ガス排出量の削減目標を達成するための補完的手段とし、事業活動に係る温室効果ガスの削減量に加算することを規定
A 森林の保全及び整備(知事が別に定める森林吸収に係る認証制度に基づく認証を受けたものに限る。)
※モデルフォレスト
B 府内産の木材の利用(府内産の木材認証制度に基づくものに限る。)
※ウッドマイレージCO2
C 自然エネルギーの利用による電気又は熱の供給(自ら消費したものを除く。)
D グリーン電力の購入(地球温暖化対策指針で定めるものに限る。
E 家庭における温室効果ガス排出量の削減効果分の購入(知事が別に定める家庭における温室効果ガス排出量の削減効果分を事業者が購入することにより当該事業者の温室効果ガス排出量の削減を認証する制度に基づくものに限る。)
※京都エコポイントモデル事業
F その他知事が適当と認めるもの
3 特定建築物関係
(ホームページ「特定建築物排出量削減計画・報告・公表制度」)
(1)特定建築物の該当要件について規定(第18条)
特定建築物の基準として、床面積2,000平方メートル以上の建築物の新築及び増築等(増築等の場合は、当該増築等に係る部分の床面積が2,000平方メートル以上)を設定
(2)特定建築物排出量削減計画書及び完了届出書の作成等について規定(第19条-第24条)
- 提出様式
- 提出期間
- 記載事項
- 変更の手続
- 公表方法
4 特定緑化建築物等
(1)特定緑化建築物の該当要件について規定(第25条)
- 特定緑化建築物の基準として、敷地面積が1,000平方メートル以上の建築物を設定
- 特定緑化建築物において緑化を行わなければならない緑化の基準を設定
(2)特定緑化地域の指定方法について規定(第26条、第27条)
- 特定緑化地域の指定に係る公告、縦覧、公聴会、告示
(3)緑化計画書に係る手続について規定(第28条-第32条)
- 提出様式
- 提出期間
- 記載事項
- 変更の手続
(4)緑化義務の適用除外について規定(第33条)
5 自動車交通関係
(1)アイドリング・ストップの適用除外について規定(第34条)
- アイドリング・ストップの適用を除外する自動車等の駐停車を設定
A 信号機での停車
B 渋滞による停車
C 人を乗降させる際の停車
D 貨物の冷蔵等のための動力にエンジンが使用されている車両の駐停車
E 救急車等の緊急車両が緊急用務に使用されている際の駐停車
(2)大規模駐車場管理者の該当要件及び周知方法について規定(第35条、第36条)
- 駐車場利用者にアイドリング・ストップの周知を義務付ける大規模駐車場管理者の基準として、自動車等の駐車の用に供する部分の面積が500平方メートル以上の駐車場管理者を設定
- アイドリング・ストップの周知方法として、看板の設置等を設定
(3)自動車環境情報、エコカーマイスターについて規定(第37条-第39条)
- 自動車販売事業者に購入者への説明を義務付ける自動車環境情報として、燃費消費率等を設定
- エコカーマイスターの設置を義務付ける自動車販売事業者の該当要件として、年間100台以上の新車販売事業者を設定
- エコカーマイスターの選任に係る手続を設定
(4)エコドライブマイスターについて規定(第40条)
- エコドライブマイスターの設置を義務付ける事業者の該当要件として、管理する自動車等の台数が50台以上の事業者を設定
- エコドライブマイスターの選任に係る手続を設定
6 特定電気機器等関係
(1)特定電気機器等の該当要件について規定(第41条)
- 省エネルギー性能の表示及び説明を義務付ける特定電気機器等としてエアコンディショナー・蛍光ランプのみを主光源とする照明器具・テレビジョン受信機・電気冷蔵庫・電気便座を設定
(2)特定電気機器等に係る省エネルギー性能の表示方法について規定(第42条)
- 特定電気機器等の省エネルギー性能の表示方法として国が努力義務としている統一省エネラベルの規格を設定
(3)特定電気機器等に係る省エネルギー性能について規定(第43条)
(4)省エネマイスターについて規定(第44条-第45条)
- 省エネマイスターの設置を義務付ける特定電気機器等販売事業者の該当要件として1,000平方メートル以上の売場面積を持つ特定電気機器等販売事業者を設定
- 省エネマイスターの選任に係る手続を設定
7 電気事業者関係
(ホームページ「電気事業者排出量削減計画・報告・公表制度」)
電気事業者排出量削減計画書及び報告書に係る手続について規定(第46条-第50条)
- 提出様式
- 提出期間
- 記載内容
- 変更の手続
- 公表
8 地球温暖化対策推進本部関係
地球温暖化対策推進本部に係る事項について規定(第51条-第54条)
- 所掌事項
- 組織構成
- 庶務(事務局)
9 その他
(1)特定緑化建築物の立入検査に係る身分証明書の様式について規定(第55条)
(2)違反者等の氏名公表の方法について規定(第56条)
(3)市町村条例による適用除外について規定(第57条)
- 特定建築物に係る規定については、京都市(京都市地球温暖化対策条例)を適用除外することを設定
お問い合わせ先
京都府文化環境部地球温暖化対策課
電話:075-414-4830
ファックス:075-414-4705
Eメール:tikyu@pref.kyoto.lg.jp
