享保19(1734)年に刊行された地誌です。 全国を網羅する計画だった「日本輿地通志」の内、山城国の部分を「山城志」と称したものです。 山城国を京師と各郡に分けて、郷名・村里・建置沿革・山川・関梁・土産・神廟・陵墓・仏刹・古跡・氏族等について古記録や古歌等を引用し漢文体で記述したものです。 このような地誌の基本文献に、貼紙や朱書等で、更に考証を加えていたようです。 なお、「日本輿地通志」は幕府編纂の最初の地誌ですが、山城・大和・河内・和泉・摂津の五畿内のみしか編纂されていません。 著者の関祖衡(せきそこう)は越前の人、儒学者伊藤仁斎の門下であったといわれています。 |