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木津警察署は、木津川市及び相楽郡(笠置町・和束町・精華町・南山城村)を管轄区域とする警察署で、所在地は木津川市です。管轄区域内の特色として、木津川市と精華町の西部と笠置町、和束町及び南山城村の東部で地域の状況が大きく異なっているのが特徴で、面積比は西部が42.1%、東部が57.9%ですが、人口比は西部が約9割、東部が約1割であり、平成7年から約20年間で全体の人口は約37%増加しているものの、東部3町は減少傾向が続いているとのことです。一方、刑法犯認知件数は、平成26年は人口千人あたりで6.7件とピーク時の平成14年の3分の1となっており、人口増加の中でも減少してきているとのことでした。
「平安なでしこ交番」は、女性警察官がストーカーやDV、性犯罪などの被害者や女性、高齢者などからの相談に24時間体制で対応する交番で、平成27年3月から府内19警察署の27交番で運用を開始されました。
木津警察署管内では「木津南交番」を「平安なでしこ交番」に指定して、女性の被害者、相談者等に迅速かつ的確な対応や地域住民との協働活動などを推進し、女性の視点をいかして地域防犯の推進に努めているとのことでした。
「木津南交番」の管内は、面積約16平方キロメートル、人口約2万人、約6800世帯で、旧来の住宅街に加え州見台等の新興住宅地が混在する地域であり、人口は増加傾向にあるとのことです。また、交番施設は平成27年2月に改装し、バリアフリー構造や外来者用トイレの設置、女性警察官休憩室や女性専用トイレを整備したほか、住民との会合等を行うためのコミュニティールームも設置したとのことでした。
「木津南交番」では、9人の勤務員のうち女性警察官を3人配置し、三交替勤務で運用しているとのことです。女性警察官ならではの親しみやすさ、きめ細やかな対応などを活かし、新興住宅地域の自治会や公立学校との関係強化などのほか、家出女児の保護等の具体的な事例について実績を上げているとのことでした。
木津警察署で説明を聴取した後、平安なでしこ交番を視察
関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)は、「文化・学術・研究の新たな展開の拠点づくり」「わが国及び世界の文化・学術・研究の発展及び国民経済の発展への寄与」「未来を拓く知の創造都市の形成」の三つの理念を掲げて整備が進められており、今年は、平成18年度から取り組まれてきた「サードステージ・プラン」の最終年度の節目の年を迎えています。
けいはんな学研都市は、京都・大阪・奈良の3府県、8市町にまたがる自然豊かな京阪奈丘陵の約1万5千ヘクタールを対象地域とし、そのうち約3,600ヘクタール(12クラスター)を文化学術研究地区としています。立地施設数は、平成27年5月末時点で127施設であり、東日本大震災後の災害リスク対策や用途緩和等により立地が増えているとのことです。
また、ICT基盤を活用したスマート、スリムでかつ快適なスマートシティづくりの取組が進められており、平成27年5月には、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)を中心に「京都スマートシティエキスポ2015」が「スマートシティをデザインする」をテーマに、のべ8,280人(うち海外25ヵ国428人)の参加者、115企業・団体の出展を得て開催されたとのことでした。
今回の調査では、サントリーの研究拠点を集約して設立された「サントリーワールドリサーチセンター」を視察しました。「サントリーワールドリサーチセンター」は、敷地面積約4万9千平方メートル、延べ床面積約2万3千平方メートルの鉄骨造・地上4階建ての施設で、今年5月に竣工した新しい研究拠点であり、約400人が勤務されることになるとのことです。施設内は、「知の交流」の推進を図るため、外部との交流を意識したオープンな空間とし、社内コミュニケーションを促す設計としたとのことでした。
けいはんな学研都市は、次のステージに向け、「最先端の科学技術を生活に取り入れた新しいライフスタイルを生み出す都市(スマートシティ)づくり」と「研究開発と産業が融合した新たなイノベーションの成果を生み出す都市づくり」を目指して「新たなステージにおけるあり方ビジョン・戦略」を今年度策定する予定であるとのことでした。
センターを視察
「日本遺産」とは、地域の歴史的魅力や特色を通じてわが国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定する新しい制度で、平成27年度は全国で18件が認定されました。その一つとして、京都府が宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市、宇治田原町、和束町及び南山城村を対象地域として申請した「日本茶800年の歴史散歩」が選ばれ、平成27年4月24日に認定されたところです。
「日本茶800年の歴史散歩」のストーリー(概要)
お茶が中国から日本に伝えられて以降、京都・南山城は、お茶の生産技術を向上させ、茶の湯に使用される「抹茶」、今日広く飲まれている「煎茶」、高級茶として世界的に広く知られる「玉露」を生み出した。この地域は、約800年間にわたり最高級の多種多様なお茶を作り続け、日本の特徴的文化である茶道など、我が国の喫茶文化の展開を生産、製茶面からリードし、発展をとげてきた歴史と、その発展段階毎の景観を残しつつ今に伝える独特で美しい茶畑、茶問屋、茶まつりなどの代表例が優良な状態で揃って残っている唯一の場所である。
京田辺市では、飯岡(いのおか)の茶畑等が日本遺産ストーリーの構成文化財となったことを契機に、「玉露のまち 京田辺」として特産品の京田辺玉露の一層のブランド化と生産性の向上を図ろうと、「お茶の京都」構想のターゲットイヤーである平成29年度を目標に整備を進めておられます。整備のコンセプトである「普賢寺ふれあいの駅、飯岡の覆下茶園景観を結び、最高級宇治茶「京田辺玉露」を見て、知って、味わい楽しむことができる交流・発信エリアの整備」に加えて「お茶の京都の西の玄関口」というコンセプトも加え、大阪方面からの誘客に努めたいとのことでした。
今回の調査で視察した「普賢寺ふれあいの駅」は、平成2年に朝市としてスタートし、平成18年に現在の姿となった施設で、加工場、農産物直売所、駐車場等が備わっています。今後は、交流・発信拠点としてリニューアル整備する計画であるとのことです。また、来年から、国際自転車レース「ツアー・オブ・ジャパン」に京都ステージが追加され、京田辺市もコースの一部となることから、全国から自転車愛好家が集まるその機会に「普賢寺ふれあいの駅」を交流・情報発信拠点としてブラッシュアップしていきたいとのことでした。
市役所で説明を聴取した後、普賢寺ふれあいの駅を視察
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