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トピックス
2025年12月11日
急性呼吸器感染症(ARI)について
2025年11月25日
ARI定点、小児科・基幹定点の病原体検出情報を掲載しました
2025年11月20日
京都府でインフルエンザの警報が発令されました
2025年11月6日
京都府でインフルエンザの注意報が発令されています
2025年8月21日
COVID-19の報告が増加!新学期の感染拡大に注意!
過去の記事はこちら
新着情報
2025年49週のデータを掲載しました。
2025年8月19日
京都府のすべての地域で伝染性紅斑(リンゴ病)が警報レベルです!(2025年8月)
過去のお知らせはこちら
最新の府内の発生状況(2022年第○週)
全数把握疾患
定点把握疾患
今週のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎地図(京都府版)
top202549(CSV:3KB)
コメント
2025年第49週の報告です。
インフルエンザの定点当り報告数は全国総数・京都府ともに警報レベルです。保健所別でも先週と変わらず山城南以外のすべての保健所で警報レベルです。
今週も咽頭結膜熱は山城北、伝染性紅斑は中丹東で警報レベルは継続しています。中丹西の伝染性紅斑の定点当り報告数は0.5件に減少し警報は解除されました。水痘は南丹で2.0件報告され新たに警報レベルに、中丹東は1.0件報告があり注意報レベルとなりました。
全数把握対象疾患は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件、侵襲性肺炎球菌感染症・水痘(入院例)と梅毒がそれぞれ1件、百日咳が6件報告されました。
12月は京都府のエイズ予防月間ということで、前回に続いて性感染症についてコメントします。今回のテーマは梅毒です。
近年、全国的に梅毒患者が増加しています。京都府においても、2006~2010年の年間報告数は僅か10件未満でしたが、徐々に増加していき、2018年以降は概ね100件を超えるようになり、2024年においては2000年以降最多となる156件(速報値)を記録しました。特に最近は20代女性で報告数の増加が著しいです。
さて、梅毒は、性的接触や母体から胎児への移行(母子感染)によって「梅毒トレポネーマ」という細菌が感染して起こる疾患です。感染が成立してから概ね3週間後に皮膚・粘膜の病変をはじめとした多彩な症状が出現し、無治療のまま放置すると、数年から数十年を経て心臓や血管、脳や脊髄などに重篤な障害を生じ、死に至ることもあります(なお、患者の脳病変から梅毒トレポネーマを世界で初めて病理学的に検出したのは野口英世です)。梅毒の厄介な点は、発症後に自然に症状が軽くなったり、消えたりする期間があるため、治療の開始が遅れるとともに無自覚に感染を広げる原因になることです。
梅毒の予防には、性行為の際にコンドームを使用することが有効ですが、コンドームで覆われない部分の皮膚などを通じて感染する危険性がありますので過信は禁物です。また、性器と口や肛門との接触(オーラルセックスやアナルセックス)等でも感染する場合があります。現在のところ、有効なワクチンはありません(梅毒にかかって治癒しても、感染を防ぐための十分な免疫ができにくいと言われており、再感染のリスクがあります)。また、妊娠中の女性が梅毒にかかっていて無治療の場合、早産・死産のリスクが高まるだけでなく、生まれてくる子どもも梅毒に感染し、重篤な障害が生じる場合があります(先天梅毒)。妊婦健診(初期)では、母親の梅毒感染について調べますので、赤ちゃんに梅毒をうつさないためにも、妊婦健診は重要です。
梅毒の治療は抗菌薬(ペニシリン)の内服か注射により行われます。病状・病期にもよりますが、注射1回で治療が終わる場合もあります。
最後に京都府の各保健所でも無料・匿名の検査・相談(予約制)を実施しているので、感染が心配な場合はご活用ください(下記ページ参照)。
〇府内保健所等における性感染症検査:
(検査項目は、HIV、性器クラミジア感染症、B型肝炎、C型肝炎、梅毒〈要予約〉)
〇梅毒に関する詳しい情報はこちら:梅毒情報/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)
感染症発生動向
定点把握(週報)
定点把握(月報)
全数把握
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2025年第49週の報告です。
インフルエンザの定点当り報告数は全国総数・京都府ともに警報レベルです。保健所別でも先週と変わらず山城南以外のすべての保健所で警報レベルです。
今週も咽頭結膜熱は山城北、伝染性紅斑は中丹東で警報レベルは継続しています。中丹西の伝染性紅斑の定点当り報告数は0.5件に減少し警報は解除されました。水痘は南丹で2.0件報告され新たに警報レベルに、中丹東は1.0件報告があり注意報レベルとなりました。
全数把握対象疾患は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件、侵襲性肺炎球菌感染症・水痘(入院例)と梅毒がそれぞれ1件、百日咳が6件報告されました。
12月は京都府のエイズ予防月間ということで、前回に続いて性感染症についてコメントします。今回のテーマは梅毒です。
近年、全国的に梅毒患者が増加しています。京都府においても、2006~2010年の年間報告数は僅か10件未満でしたが、徐々に増加していき、2018年以降は概ね100件を超えるようになり、2024年においては2000年以降最多となる156件(速報値)を記録しました。特に最近は20代女性で報告数の増加が著しいです。
さて、梅毒は、性的接触や母体から胎児への移行(母子感染)によって「梅毒トレポネーマ」という細菌が感染して起こる疾患です。感染が成立してから概ね3週間後に皮膚・粘膜の病変をはじめとした多彩な症状が出現し、無治療のまま放置すると、数年から数十年を経て心臓や血管、脳や脊髄などに重篤な障害を生じ、死に至ることもあります(なお、患者の脳病変から梅毒トレポネーマを世界で初めて病理学的に検出したのは野口英世です)。梅毒の厄介な点は、発症後に自然に症状が軽くなったり、消えたりする期間があるため、治療の開始が遅れるとともに無自覚に感染を広げる原因になることです。
梅毒の予防には、性行為の際にコンドームを使用することが有効ですが、コンドームで覆われない部分の皮膚などを通じて感染する危険性がありますので過信は禁物です。また、性器と口や肛門との接触(オーラルセックスやアナルセックス)等でも感染する場合があります。現在のところ、有効なワクチンはありません(梅毒にかかって治癒しても、感染を防ぐための十分な免疫ができにくいと言われており、再感染のリスクがあります)。また、妊娠中の女性が梅毒にかかっていて無治療の場合、早産・死産のリスクが高まるだけでなく、生まれてくる子どもも梅毒に感染し、重篤な障害が生じる場合があります(先天梅毒)。妊婦健診(初期)では、母親の梅毒感染について調べますので、赤ちゃんに梅毒をうつさないためにも、妊婦健診は重要です。
梅毒の治療は抗菌薬(ペニシリン)の内服か注射により行われます。病状・病期にもよりますが、注射1回で治療が終わる場合もあります。
最後に京都府の各保健所でも無料・匿名の検査・相談(予約制)を実施しているので、感染が心配な場合はご活用ください(下記ページ参照)。
〇府内保健所等における性感染症検査:
(検査項目は、HIV、性器クラミジア感染症、B型肝炎、C型肝炎、梅毒〈要予約〉)
〇梅毒に関する詳しい情報はこちら:梅毒情報/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)