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3.養殖作業マニュアル
 以下に漁業者の方々が実際に養殖する場合の作業手順を記します(養殖容器は通常コンテナを使用する場合です。小型コンテナを用いる場合、種苗の収容数は2/3 となります)。 漁業者の皆さんが養殖を成功させるのには、とにかく決まった作業は手を抜かずに、時期が遅れることのないように実施してください。
 
 1種苗の収容
 種苗収容時期は7月中旬で、この時の殻長は15〜20mm程度です(図11)。アンスラサイトの量は厚さ10cmぐらいとします。収容数は1コンテナ当たり150 個が適当です。網ふたは10mm目合のものを用います。ふたには防汚処理を施しておきましょう。
 
 2最初の作業     
 次にする作業は9月半ばの水温が下降期に入ってからとなります。それまでは、高水温の影響でトリガイの活力が低下しているため触らない方が良いでしょう。
 ここでは、1コンテナ当たり60個に収容数を調整します。ほとんど死んでいなければ1コンテナ分を2コンテナ以上に広げることができるでしょう。ふたの目合は大きすぎるとカワハギなどの害敵がコンテナ内に侵入し、害を与えるので、再度10mm目合のものを使います。アンスラサイトの量は厚さ10cm程度になるように補充します。
 
 32回目の作業
 2回目の作業は前回の作業後2ヶ月目に行なえば良いので、11月までに行います。ただし、養殖数が多く、作業が11月中に一度で行なうのが難しければ10月中にも行ないます。11月には全ての作業が終了するようにして下さい。
 ここでは、1コンテナ当たり40個に収容数を調整します。ほとんど死んでいなければ2コンテナ分を3コンテナに広げることができるでしょう。今回で密度調整はおおむね終了です。ここまでくれば、ふたの目合は25mmとしても害敵による被害はそれほど受けないので、25mm目合を使います。アンスラサイトの量は厚さ10cm程度になるように補充します。
 
 
 43回目の作業
 3回目の作業は原則として1月までに行なうこととなります。前回同様一度で行なうのが難しければ12月中にも行なってください。ふたの目合は25mmのものを用い、アンスラサイトの量は10cm程度になるように補充します。
 
 54回目の作業
 4回目の作業は原則として3月に行なうこととなります。前回同様一度で行なうのが難しければ2月中にも行なってください。作業内容は前回(3回目の作業)と同様になります。ここまでに死んだり、取り除いたりして1コンテナ当たりの収容数は35個程度になっていることと思いますが、多い場合は密度調整してください。
 
 65回目の作業(選別)
 5回目の作業は原則として5月に行ないますが、収獲前の選別を行うので、できれば下旬に行なうのが望ましいでしょう。
 大きさ別に3段階に選別します。選別には、写真に示すような殻幅(貝殻の厚み)を基準にした選別板を使うと容易にできます。ここでもあまり成長の良くないものは取り除いて下さい。大は殻幅で49mm以上、中は殻幅で42〜49mm、小は殻幅で42mm以下のものとしています。このように選別したものを1 コンテナ当たり大は20個、中は25個、小は30個収容します。
 
 7出荷
 出荷は6月の下旬から7月中旬にかけて行うこととなります(図14)。この時は、殻長および全重量(貝殻中の水を含む)で規格分けを行ないます。大は殻長85mm以上かつ全重量150 g以上、中は全重量130 から150 g未満、小は全重量130 g未満としています。そして、大型貝が「丹後とり貝」特選サイズ、中型貝が「丹後とり貝」中サイズというブランド品となります(図15)。
 
 以上が一連のトリガイ養殖手順です。養殖とは言えその大部分を自然の環境条件に依存しているため、年により結果に出来不出来が生じることがあります。しかし、そういった中でも、少しでも良い結果となるように、日頃から自分達の手でさらに養殖方法を工夫していただきたいと思います。 

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