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京都府レッドデータブック2015

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種子植物 カヤツリグサ科

ハリガネスゲ

Carex capillacea Boott
京都府カテゴリー

絶滅危惧種

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
近畿レッドデータブックカテゴリー なし

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選定理由

産地が限られ、個体数も少ない。30年前、瑠璃渓で採られた標本が一番新しいが、最近同地では見かけなくなった。

形態

山地の湿地にはえる多年草。叢生し茎は細く鈍3稜形で幅0.5mmほど、高さは10~30cm。葉は糸状、幅1mmほど、長さは茎の半長以下。小穂は茎頂に1個、長さ5~12mm、雌雄性で頂部が雄性、下部は雌性。雌花鱗片は広卵形、長さ2mm。鉄錆色。果胞は鱗片より広卵形で長さ2.5~3mm、ふくらんだ3稜形で果期開出、緑色~黄緑色で無毛。マツバスゲが最もよく似ているが、小穂の長さ10~20mm、果胞は長さ1.5~2mm、紫色の小斑点を布く。この仲間にはニッコウハリスゲ、エゾハリスゲ、ヒカゲハリスゲ、コハリスゲ、サトヤマハリスゲなど似たものが多く、同定には細心の注意を要する。ただし、マツバスゲとサトヤマハリスゲ以外のものはまだ京都府には知られていない。

◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)153、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)284、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)74-75。

分布

北海道、本州、九州、朝鮮半島、中国大陸、インド、ヒマラヤ、マレーシア、オーストラリア。

◎府内の分布記録区域 南丹地域(絶滅に近いが、現状不明)、中丹地域、京都市域(絶滅)、山城地域。

生存に対する脅威

湿地開発。林道の拡幅や新設、遷移の進行。

必要な保全対策

山地や湿地の開発、林道の拡幅や新設などに先立つ詳細な生物調査が必要である。

種子植物の文献一覧

執筆者 津軽俊介、光田重幸

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