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京都府レッドデータブック2015

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半翅(カメムシ)目 ナベブタムシ科

カワムラナベブタムシ

Aphelocheirus kawamurae Matsumura, 1915
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類(CR)

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選定理由

琵琶湖水系(琵琶湖、瀬田川、琵琶湖疏水)のみに生息する特異な水生半翅類であり、1970年以降の記録はない。

形態

体長6~8mm。体は全体的に黒色で、頭部と脚は黄褐色。前胸背の側角は尖らない。日本産の他の2種(ナベブタムシ、トゲナベブタムシ)とは、体サイズが小さいこと、頭部前縁の突出が強いことなどによって区別される。

分布

本州(滋賀県、京都府)。

◎府内の分布区域 京都市山科区の琵琶湖疏水のみ。

生態的特性

琵琶湖水系に限って分布する。琵琶湖ではタンスイカイメンから見いだされた個体も記録されているが、一般的には他のナベブタムシ類と同じように河川・湖底の砂礫上に生息すると思われる。

生息地の現状

1960年代までは琵琶湖疏水(京都市山科区)に生息することが確認されているが、水質汚染と疏路の舗装などによってその後はまったく採集されていない。流入河川を含めた琵琶湖水系における近年の調査でも発見されず、絶滅が危惧されている。

生存に対する脅威

本種の生態は不明なので、生存に対する脅威は明示できないが、一般にナベブタムシ類は幼虫・成虫とも水生で、他の小昆虫などを餌としていることから、水質の汚染やそれに伴う他の水生昆虫の減少が絶滅にひんしている要因と考えられる。

その他

日本固有種

文献 林、宮本(2005)

執筆者 林正美(補筆:吉安裕)

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