昆虫類鞘翅（コウチュウ）目 コメツキムシ科
ニセチビマメコメツキ
Quasimus parvulus Kishii, 1970
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 選定理由 | 全国的希少種、タイプ産地は新潟県で京都市貴船がパラタイプ産地。花背周辺で稀に得られたのみ。 |
|---|---|
| 形態 | 最小型種の一つで体長1.5～1.6mm。強固な感じで長円形、ほぼ平行状、光沢は明瞭。黒色で触角･肢部および前胸背の後角部と上翅肩部は多少とも赤褐色で?節は淡色。体毛は銀白色に近く艶があり、やや太長く直毛で密。触角第2節は筒状で次節より明瞭に太くわずかに長い。前頭縁線は複眼前方で広く分岐するが、上方隆起線は短く延びて消失し三角形状の凹部は形成しない。前胸背板の点刻は頭部よりわずかに大きく不規則。小盾板は半円形ないしはハート型に近く幅と長さはほぼ等しく、背面は平坦で大部分は長円形状に圧平され、その側縁線は明瞭、前端部は小盾板前縁に接近するが分離し、後端は小盾板後端に接する。後胸腹板の隆起線は不完全で後端は互いに広く離れ、やや方形に近い形状。 ◎近似種との区別 ヨーロッパ分布の代表的チビマメコメツキQ.minutissimus Germarに似るが、より小型で前胸背板の点刻はより密、小盾板圧平部は長円形、後胸腹板の隆起線は不完全な点で区別は容易である。 |
| 分布 | 岩手県、秋田県、新潟県、舳倉島、京都県、和歌山、兵庫県などの各府県から得られているが少ない。 ◎府内の分布区域 次の標本3例のみ:左京区貴船（paratype, 20. v. 1956, 堀尾貞太郎採集）、左京区花脊峠（20. v. 1959, 岸井尚採集）、左京区杉峠（3. v. 1959, 岸井尚採集）。 |
| 生態的特性 | 5月頃に山地の樹木葉上で得られるが極めて稀である。 |
| 生息地の現状 | 本種の標本が得られた1950年代よりも産地の森林環境は大きく悪化しているので追加確認が必要である。 |
| その他 | 日本固有種 |
執筆者 岸井尚（修正:水野弘造）
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