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鞘翅(コウチュウ)目 コメツキムシ科

ツシマヒメサビキコリ

Agrypnus (Colaulon) tsushimensis tsushimensis Ohira, 1986
京都府カテゴリー

要注目種

2002年版 要注目種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

外洋性海浜に生息し、分布は局所的。京都府の記録は名義タイプ亜種の東北限分布。一方、宇治市宇治川で本種が確認され、海進期の名残を示す事例として注目される。

形態

体長6.5~9.5mm。扁平幅広の体形で多少肥厚気味。背面は黒褐色で触角、肢部及び前胸背板と上翅の周辺部は多少とも赤褐色、腹面各部も赤褐色部が多い。コガタヒメサビキコリAgrypnus (Colaulon) hypnicola(Kishii)によく似るが下翅が常に退化縮小する。ハマベオオヒメサビキコリAgrypnus (Colaulon) tsukamotoi tsukamotoi (Kishii) とは触角が短く第3節は短く亜球形。別亜種サドヒメサビキコリAgrypnus tsushimensis sado Kishiiは新潟県佐渡島に分布。

分布

タイプ産地は長崎県対馬有明山。大阪府、兵庫県、山口県などの瀬戸内海沿岸と島根県隠岐、福岡県博多、長崎県野崎島、壱岐など日本海沿岸に広く分布。佐渡島には別亜種が分布。

◎府内の分布区域 舞鶴市野原、宮津市田井浜、宇治市宇治川。

生態的特性

府内の記録は少なく詳細な生態は不明であるが、他府県で成虫は同属の他種と同様に年間を通して得られている。

生息地の現状

海水浴場という半人工環境が本種の生息に適しているのか不明であるが、現状で維持されることが必要であろう。海洋汚染が本種へ悪影響を与える恐れはある。

その他

日本固有種

文献 河上(1998)、Kishii(1996b、1999)、岸井(1998a)、大平(1986)

執筆者 岸井尚(加筆修正:水野弘造)

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