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分類 | 気候地形 |
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細分 | 塞き止め性池沼 |
地域 | 京都市北区上賀茂 |
選定理由 | 動植物の生育地として重要な地形。地域において生活と密着した存在であるものやランドマークとして親しまれている地形。 |
概要 | 深泥池は周囲1,540m、面積9.2haの池沼で、浮島や貴重な動植物が生息することで知られている。周囲を丹波層群のチャートを主とする定高性の山で囲まれ、南西端のみが開けて低地に面している。その形態から、東から西へ流下する開析谷の出口が賀茂川の扇状地堆積物によって塞き止められて形成されたと考えられる。 本格的な湛水がはじまったのは1万年前頃以降である。1927年、深泥池水生植物群として国の天然記念物に指定され、1988年には動物も含め生物群集に名称が変更された。池中にはハリミズゴケやオオミズゴケからなる浮島があり、ホロムイソウやミツガシワの寒冷植物、ヌマガヤ、イヌノハナゴケ、モウセンゴケなど高層湿原の構成種が見られる。特に、北方系のホロムイソウ、アカヤバネゴケ、ミズグモ、ハナダカマガリモンヒメハナアブなどは、最終氷期からの生き残り(レリック)種として学術的に重要である。 池の水質は酸性で貧栄養の状態が維持されてきているが、近年富栄養化が進行している。また、ススキの繁茂やブラックバス、ブルーギルの外来種の侵入も生態系に悪影響を与えている。4月にはミツガシワの白い花、5月に白や青のカキツバタや赤色のトキソウ、9月にはサワギキョウの青色の花が咲き競い、年中楽しませてくれる。池西側の岩倉へ通じる道路の交通量が増大しており、池を埋立て道路拡幅を行う計画がある。 |
関連法令 | 文化財保護法(天然記念物「深泥池生物群集」) |
文献 深泥池団体研究グループ(1976)、京都市文化観光局(1981)
執筆者 植村善博
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