ページの先頭です。

共通メニューをスキップする

京都府トップページへ

府政情報 | 暮らし・環境 | 教育・文化 | 健康・福祉・人権 | 産業・しごと | 地域振興 | 京都の魅力・観光

ここまでが共通メニューです


サイト内の現在位置です: 京都府トップ環境・自然・動植物京とあーすレッドデータブック

階層ナビゲーション
 ボタン野生生物種を見る   ボタン地形・地質・自然現象を見る   ボタン自然生態系を見る   ボタン 検索 

 トップページ > 野生生物種 > 哺乳類 > ミズラモグラ

 レッドデータブック2015に移動する

ミズラモグラ Euroscaptor mizura (Gunther, 1880)

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類群 哺乳類
目名 モグラ目
科名 モグラ科



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 絶滅寸前種
環境省カテゴリー 亜種ヒワミズラモグラ、フジシナノモグラ、シナノミズラモグラが準絶滅危惧(NT)


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 府内での分布域は小さな孤立個体群であり、種としても環境省レッドリスト2000年版に掲載されている。
形態 頭胴長90mm前後、体重25g前後、尾は20mmを越える。全身が黒〜黒灰色、吻部と四肢が裸出し、うす茶褐色を呈する。前掌は大きく、発達した爪をもち、耳介、眼球は退化している。亜種としてヒワミズラモグラ、フジミズラモグラ、シナノミズラモグラが認められているが、京都府産がいずれに当たるのかは研究が不十分なために明らかにされていない。
◎近似種との区別
コウベモグラやアズマモグラより、小型で尾が顕著に長い。また44本の歯を持つ点で、42本の両者と異なる。
分布 青森県から広島県までの本州の山地から知られ、府内では京都市左京区北部、美山町からそれぞれ2個体、3個体の捕獲記録がある。このほか、発掘によるモグラ類の営巣状況の確認を行った結果でも、本種は両地域に限定されている。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域(京都市・乙訓地域)。
◎近似種との比較
分布地の一つ、美山町の京都大学芦生演習林ではコウベモグラ、アズマモグラも確認されており、これら3種が同所的に生息している。
生態的特性 森林に地下坑道を形成し、生息する。府内で確認された坑道の横径は28〜45mm、縦径は24〜41mmであり、巣の大きさは直径18cm、高さ15cmである。落葉広葉樹林を生息場所とし、環境依存性が強く、個体が交代しても、同じ場所に坑道を形成する。キノコの1種ナガエノスギタケによる排泄物浄化に関わる共生が府内では知られている。
生息地の現状 府内ではミズナラを主とする落葉広葉樹林に生息する。1984年に初めて府内での存在が確認され、これまでに5個体の捕獲記録がある。確認例が極めて少ないことから分布域が限局されているのに加えて、本種の一般的な特徴とされる低い生息密度により、府内での現存個体数はわずかと考えられる。
生存に対する脅威 生息地となるミズナラなどの落葉広葉樹林の減少が生存への脅威となり得る。生態的に競合するコウベモグラやアズマモグラと同所的に分布するのは、本種では府内の個体群と広島県の個体群だけであり、生息地の環境変化により本種の生息域に競合種が侵入し、置き換わるおそれもある。
必要な保全対策 本種の本州での分布域は、山地に飛び地状に位置する孤立個体群から形成され、府内での確認個体はおそらく連続した一つの孤立個体群に属すると思われる。生息地がミズナラの優占する落葉広葉樹林に限られているように、環境依存性が強い種である。必要な保全対策として、府内の孤立個体群の分布域を確定し、その中での森林環境の保全が必要である。
特記事項 日本哺乳類学会は希少種に指定している。
その他 日本固有種

文献:小林・上田(1986) Sagaraほか(1989) 相良(1998) 本川(1997) 日本哺乳類学会(1997) 阿部(1998) 
執筆者:本川 雅治
    トップページ > 野生生物種 > 哺乳類 > ミズラモグラ

ページの先頭に戻る

お問合せ先一覧 | サイトマップ | ご利用案内 | 個人情報の取扱い | 著作権・リンク等 | このサイトの考え方

Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.