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平成31年度機械加工システム科トピック

1月トピック

特別セミナー開催!

国内トップの工具メーカーである京都機械工具株式会社様(KTC)による特別セミナーを開催しました。

「正しい工具の使い方」、「トルク管理の重要性」など、安全かつ効率的な作業に役立つ内容を教えていただき、訓練生だけでなく指導員も勉強になりました。

また、「3S活動の実践例」を紹介していただき、仕事をする上で整理・整頓・清掃がいかに重要かを知ることができたので、訓練の中でもしっかりと実践していきたいと思います。

工具の正しい使い方について 3S活動について

ご準備いただいた工具や測定器 トルクレンチで測定している様子

ドライバーを使用している様子 スパナを使用している様子

 3Sとは

「整理」、「整頓」、「清掃」の3要素からなる用語であり、さらに「清潔」、「躾(しつけ)」が加わることによって、『5S』となります。


3Sのイメージ図 5Sのイメージ図

3S活動の徹底による効果
◆作業効率の向上
物の収納場所をあらかじめ決めておくことや、すぐに必要か必要でないか区別し、必要である物を残すことにより、物を探す時間を短縮することに繋がります。
◆快適な作業場作り
整理・整頓をこまめに適切に行うことによって作業や清掃がしやすくなり、快適な作業場作りが成り立ちます。
◆安全確保
作業場を動きやすく清潔に保つことにより、想定外の危険から身を守ることに繋がります。
◆チーム全体としての成長
「決めたことはきちんと守る」をチームまたは組織で共有することにより、チーム全体の発展に繋がります。
 トルク管理とは

自らの経験や勘だけを頼りに一般的な工具でボルト・ナットなどのねじを締め付けるのではなく、トルクレンチと呼ばれるねじの締付トルク(締め付けによる回転力)を設定できる工具を用いた、正確な締め上げを行なうことです。

「少しでも緩んだ状態で締め付けを終えてしまうと簡単に外れてしまうのでは」という心配からついネジを強く締めがちですが、実はこれは間違いであり、締めすぎるとねじが伸び、後になって緩みや外れの原因にもなります。また、締めつけられた物(部品)やねじ自体の破損にもつながります。

近年、整備不良による事故は問題視されており、トルクレンチを用いた正確なトルク管理が大変重要とされています。

12月トピック

高校生ものづくり体験

市内の高校1年生がものづくりを体験しに来校されました。機械加工システム科では、フライス盤を使った「透かし彫り」という加工を通じてものづくりの楽しさを体験していただきました。

最初はちょっと面倒くさそうにしていた高校生も、作り始めるとイイ顔してやってる姿に嬉しくなりました。

自分たちで作った透かし彫り 透かし彫りの加工見本

フライス盤を使う高校生

11月トピック

京都ものづくりフェア開催

ものづくりフェアが開催され、当科もブースを出しました。

ぶんちんづくりを企画し、材料の準備や当日のサポートを訓練生が担当したのですが、大盛況だったため、予定より回数を増やして30人以上の方に体験していただきました。

子供達が手を真っ黒にしながら楽しそうに作ってくれているのが印象的でした!

完成品に刻印した様子 ねじを切っている様子

子どもに教えている訓練生 大人に教えている訓練生

9月トピック

技能検定 全員合格

7月に受検した技能検定の合格発表がありました。旋盤作業、フライス盤作業に分かれて受検していますが1、2年生とも全員合格しました!(フライス盤3級5人、旋盤3級4人、フライス盤2級3人、旋盤2級5人)

3級に合格したことで、1年生は今後の機械加工に自信を持って取り組めると思います。2年生は就職活動に弾みをつけて、全員就職に向けて頑張って欲しいです。

合格証書と技能士章

8月トピック

夏休み

8月2日で1学期が終わり夏休みに入りましたが、2年生は8月3日に技能検定実技試験があったので、一日遅れの夏休みとなりました。ちなみに、本校の夏休みは3週間弱しかないので、大学などに比べると短いです。それでも、社会人になれば3週間の休みなどありません。旅行したり、友達や家族と仕事について話したり、将来について考えたり、有意義に過ごして欲しいものです。

清掃活動

8月20日、2学期がスタートしました!!久しぶりに登校して最初にやることは掃除です。

機械実習場は、金属の切りくずが飛散し油も使うので、他の実習場よりも汚れやすくなります。それでも、自分達が気持ちよく勉強できる環境を作るだけでなく、見学に来られた方に少しでもキレイだと思ってもらえるように、1年生全員で壁の塗り替えを行いました。

養生テープの貼り方、刷毛やローラーの使い方など、何でも経験!何のためにテープを貼るのか、どのように貼れば早く正確に貼れるのかなど、やってみないと分からないことだらけですが、ペンキ塗りのバイト経験がある訓練生もいて、作業は思っていたより早く終わりました。

壁面塗り替えの様子1 壁面塗り替えの様子2

壁面塗り替えの様子3 壁面塗り替えの様子4

今回、壁が真っ白になったことで、壁や床、棚や作業台など、日頃見て見ぬふりをしていた汚れが目立つようになりました。自分が使った道具や機械を片付けることは当然ですが、今後の掃除に対する意識が変わることを期待しています。

壁面を塗り替える前 壁面を塗り替えた後

7月トピック

技能検定受検

当科では、機械加工職種の「普通旋盤作業」と「フライス盤作業」のどちらかを受検します。1年生は3級、2年生は2級に全員合格することを目標に訓練しています。1年生にとっては機械を触ることも初めてなので、操作に慣れるまでは大変です。それでも、思い通りに加工ができたときの嬉しそうな顔は見ていて飽きません。

制限時間内に完成させるポイントやコツを2年生にも聞きながら、日々練習を重ねています。この検定が終われば、夏休み!もうひと踏ん張り!!

 

旋盤を操作する2年生 旋盤で加工する2年生

フライス盤に刃物を取り付ける1年生 フライス盤で加工する1年生

技能検定とは、働く上で必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、機械加工、建築大工、造園、など全部で130職種の試験があります。試験に合格すると、合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができ、就職してから1級を受検する卒業生もいます。

6月トピック

危険物取扱者試験受験

機械加工システム科では、国家資格や国家検定の取得にも力を入れています。まず初めに挑戦するのが「危険物取扱者乙4類」です。6月に受験するので、入校してから1ヶ月半程度しかありませんが、限られた時間の中で試験対策に取り組んできました。

資格を取得することができれば、自信がつきます!そして、就職活動で自己PRに繋がります!

そのため、不合格になった場合も再チャレンジし、在校中の取得を目指します。

危険物取扱者試験の合格率は、全国平均で35%前後といわれていますが、当科では毎年全国平均を上回る合格率を達成しています。(過去3年の平均は70%)

危険物取扱者試験合格率70%

危険物取扱者とは、甲種、乙種、丙種の3種類があり、すべて国家資格です。試験に合格し免許が交付されると指定された種類の危険物の取扱いと保安監督ができます。

当科で受験する「乙種第4類」の有資格者が取り扱うことのできる危険物には石油類が含まれるため、危険物取扱者試験の中で最も受験者数が多く、毎年30万人を超える受験者がいる国家資格の中でも最も人気のある資格の一つと言われています。

5月トピック

入校して1ヶ月が経ち、少しずつ訓練生活にも慣れてきたところですが、6月には資格試験もあるため、連休明けからは一気にギヤを上げていかなければなりません。

野外訓練

毎年この時期に野外訓練を実施しています。ものづくりの現場を見ることで、「何のために訓練をするのか」、「自分は将来どんな仕事をするのか」などを考えるきっかけになればと期待しています。

<株式会社 金森製作所様>

2年生は、卒業生がお世話になっている企業を訪問しました。学校にはない設備や最新技術を見させていただくだけでなく、新しい取り組みや働き方についても聞くことができ、大変勉強になりました。これから本格的に就職活動を始める2年生にとって、現場で活躍する先輩の姿は、何よりの励みになったと思います。

社長の梅村様をはじめ、丁寧にご説明くださった社員の皆様、ありがとうございました。

<KTCものづくり技術館>

午後からは1年生も合流して、京都機械工具株式会社様(以下「KTC」)を見学させていただきました。KTCといえば、国内トップの工具メーカーであり、訓練で使用している製品も多数あります。

熱間鍛造についての説明 展示されている様々な工具

日ごろ何気なく使っている工具の製造工程も見ることができ、その迫力に訓練生は驚いていました。工場見学後にはラチェットレンチの組立て体験もさせていただき、ラチェット機構の仕組みも知ることができました。

ラチェットレンチの部品 ラチェットレンチの組立体験

また、KTCでは3S活動(整理・整頓・清掃)の徹底によって「時間短縮」「経費削減」「快適な職場」を実現されているとのことで、3Sの重要性について傘立てを使って説明していただきました。

  • 「整理」とは、要るモノと要らないモノを分けること。
  • 「整頓」とは、必要なモノをすぐに取り出せるようにすること。
  • 「清掃」とは、常にピカピカの状態を維持すること。

3S活動についての説明 整頓された傘立て

3S活動を定着させるのは大変だけど、目的・目標・ルールを決めて、全員で守ることが習慣化すれば、業務改善だけでなく人財育成にもつながるということを教えていただきました。

訓練生の感想の中にも、3Sと3定(定位置、定方向、定量)を意識することは、今後の訓練や将来の就職先でも役立つと思う。とのコメントが多数出ていました。

総務部の皆様、丁寧にご対応いただきありがとうございました。

4月トピック

1年生10人が入校し、新年度の訓練が始まりました。例年、機械加工やものづくりの経験がある訓練生はほとんどいないので、全員が右も左も分からない状態からのスタートです。

機械加工システム科といっても、機械を使った実技訓練は週に2日程度で、それ以外は資格試験に向けた座学や製図、パソコンを使った訓練などを行います。

手仕上げ作業

いきなり機械を使うのではなく、まずは手作業で金属を削る訓練から始めていきます。ヤスリを使って各自が考えた形状にしていくのですが、柔らかい金属とはいえかなりの重労働で、最後までやり遂げるには根気が必要です。(写真右は、卒業生の作品)

手仕上げ加工の様子 卒業生の作品 

どんなに工作機械で高い精度の製品を作ったとしても、最終的な仕上げは「人間の目や手」「職人の技能」が必要な箇所が必ずあります。そういった手仕上げの重要性も学びます。

機械加工実習

1年次は、主に「旋盤」と「フライス盤」という工作機械を使った訓練を行います。0.01mm単位の精度で加工するためには、正確な寸法を測定できるようにならなければなりません。そのため、機械加工を始める前に測定器の持ち方や目盛りの読み方を習得します。

使用する測定器 マイクロメータで測定する様子

そして、いよいよ機械を使った金属加工が始まりました!

フライス盤で削る様子 旋盤に材料を取り付ける様子

旋盤(5人)とフライス盤(5人)に分かれて、作業工程を一つずつ確認しながら、ゆっくり進めていきます。7月には技能検定3級を受検するので、少しずつスピードを上げながら、安全第一で全員合格を目指します。

お問い合わせ

商工労働観光部京都高等技術専門校

京都市伏見区竹田流池町121-3

ファックス:075-642-4452

kyokgs-k1@pref.kyoto.lg.jp