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株式会社AFIテクノロジー(京都企業紹介)

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次世代微生物迅速検査システム「ELESTA PixeeMo」

ELESTA PixeeMo製品

(掲載日:令和2年1月21日、ものづくり振興課 宮崎、足利)

株式会社AFIテクノロジー(外部リンク)(京都市)のELESTA事業部の森田部長にお話をおうかがいしました。

最短5分で迅速検査

--本日は、新しくなったELESTAについておうかがいしに来ました。

森田)はい、「ELESTA PixeeMo(エレスタピクシーモ)」です。2019年7月に発売開始しました。最短5分で定量的に微生物を検出する、微生物の数が判明するというものです。

--おお!

森田)通常、食品の微生物検査をする場合、微生物の単一細胞は小さくて目視では見えないので、培養してコロニーを形成させます。微生物単一細胞だと見えないけれど、コロニー(集合体)になれば目視で確認できて数えることができます。

--微生物の種類ということではなく、数が分かるということですね?

森田)そうです。しかし、培養というのは、ご承知の通り、培地という栄養成分上に、食品のサンプル液を混和し、そこに含まれる微生物を目視できるレベルまで増殖させているのですが、定量検出するのに2~3日間かかかるわけです。

--ところが、PixeeMoだと、最短5分ということですか。どういう仕組みなのですか?

森田)食品のサンプル液を、チップ内のマイクロ流路に流します。チップ内には電極が埋め込まれていまして、そこに特定の周波数の電圧で印加します。その周波数に応答する微生物は電極間に引き寄せられ、その他の食物成分残渣はそのまま流れていくことで、微生物と成分残渣を分離することができます。そして電極間に捕捉された微生物の単一細胞を約1000倍の光学ズームの倍率で観察・計測します。

ELESTA PixeeMo仕組み

誘電特性の知見とノウハウを活かしたオリジナルサービス

--なぜ、微生物だけが引き寄せられるのですか?

森田)正確に言いますと、微生物もその他の成分も、本来は同じように引き寄せられるのですが、ある特定の周波数の電圧で印加した場合、その他の成分は引き寄せられる力が非常に小さくなり、捕捉されずに流されてしまいます。

--しかし、特定の周波数と言っても、食物の成分によってそれぞれ異なるのではないのですか?

森田)その通りです。そのため、お客様が検査されようとする食品のサンプルをいただき、当社で事前に評価試験を行い、その食品に合った検査プロトコルをお作りして、ご提案するということを行います。

検査プロトコル提案

--電場や物質、溶液の誘電特性について多くの知見をお持ちを御社のノウハウが生きるわけですね。

森田)そういうことです!

独自の工夫が満載のマシン

--機構面ではどういった工夫があるのですか?

森田)まず1つめは、シリンジポンプですね。サンプル液をマイクロ流路に流す際、数µL / minなどといった非常にゆっくりと遅い速度で安定的にかつ高精度で押し出す必要があります。それが実現できるシリンジポンプを独自設計し、搭載しております。

シリンジポンプ

--すごいですね。

森田)そして2つ目は、ズームレンズ式デジタルマイクロスコープです。捕捉した微生物を光学ズームで約1000倍の倍率で観察できます。

デジタルマイクロスコープ 光学ズーム

--ほう。

森田)画像解析にて自動で「数」が分かると言いましたが、これにより顕微鏡レベルの「判別」もできます。

顕微鏡レベルの判別

--いいですね!しかし、ズームで拡大するほど、どこにあるか検出するのが難しくなりませんか?

森田)マイクロ流路幅は2段階になっており、観察部は非常に細くなっております。そこに微生物が集中して捕捉される仕組みになっておりますので、微生物がどこにあるかという状況にはなりません。

マイクロ流路 マイクロ流路 補足イメージ

食品、バイオ、臨床など様々な分野に貢献

--考えられてますね!様々な用途がありそうですね。

森田)食品関係では、原料受入時の検査、加工中間段階での検査、包装前の検査など様々ですし、環境関係では水質調査等にも使われます。あるいはバイオ研究、臨床研究関係もそうですね。世の中には培養できない菌も多くありますので、そうした菌について調べる際にも使えます。おかげさまで毎月コンスタントにご用命をいただいております。

食品産業での用途例

--いいですね。

森田)この全く新しい微生物迅速検査システムで、様々な分野の皆様に貢献してまいりたいですね。

 

楽しみですね!

 

微生物迅速検査 分離/濃縮システム「ELESTA」

(掲載日:平成29年3月15日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

 株式会社AFIテクノロジー(外部リンク)の円城寺代表取締役社長様と隅田取締役様にお話をおうかがいしました。

溶液中の細胞・細菌制御技術「FES」

―まず、事業の概要を教えてください。

円城寺) 役員・従業員15名で、バイオ研究・臨床検査、食品検査向けに、細胞・細菌の分離分析デバイスの開発を行っています。バイオ研究・臨床検査に関しては、細胞自身の電気的特性の違いを利用し、非標識・非侵襲での分離・分析を可能とします。食品検査に関しては、生きた細菌に特異な電気的条件を利用し、食品や飲料中の生きた細菌のみを濃縮回収することもできます。

すごいですね。どういう原理ですか?

円城寺) 当社独自の中核技術「FES(Fluid Electric filtering and Sorting Technology)」により溶液中の細胞・細菌を制御しているのです。FESとは、誘電泳動、マイクロ流路、その中の他電極配置などユニット化に関する各技術・ノウハウの総合技術です。

afi02

誘電泳動とは何ですか?

円城寺) 不均一電場内にある液体中の微粒子が、電場や物質、溶液の誘電特性の違いによって移動する現象です。

誘電特性って、絶縁体に電圧をかけると分子を構成する原子が電荷のバランスにより、いくぶんかプラスになったりマイナスになったりして、交流電流を流したり貯えたりできるという誘電現象の関連のことですね。

円城寺) 液体中の微粒子を分離する手法には、沈降、遠心分離、ろ過など様々あります。不純物が混じっていないのであればいいのですが、実際の世の中の現場においては、たいてい不純物が混じっていますので、求める粒子とそうでない粒子を分けるのは難しいのです。あるいは、着色するという手法もありますが、微生物だけを 染めるのがなかなか難しいですし、観察するだけならいいのですが、その後の利用があることを考えると好ましい方法ではありません。

なるほど。

円城寺) そこで、電気計測法 の一種で、直流電圧ではなく交流電圧で作用し、粒子の誘電特性によって泳動に差があるなど、ハイループットで詳細分析が可能なマルチフロー型誘電泳動技術 を用いています。特に周波数依存性の情報が重要なのですが 、どの微粒子にどういう誘電特性があるかの知見、ノウハウを当社は有しているということなのです。

素晴らしい。

円城寺) さらに、誘電泳動はマイクロ空間において効果的な力を発揮します。当社では、マイクロ空間での流体力学的作用を使用するとともに、様々な電極を集積化し、細胞を分取回収するマイクロ流路チップ技術の開発を進めています。

自主検査用の微生物計測システム「ELESTA」

こういう総合技術から生まれたアイテムが「ELESTA」ですね。

隅田) FESユニットを組み込んだ一体型の微生物分離/濃縮システムです。

どんな特長があるのですか。

隅田) まず1つは、サンプル 由来の不純物 が混在していても高精度で細菌数のみを分離濃縮します。次に、内臓のCCDカメラを利用してリアルタイムでの 菌数計測ができます。3つ目として、操作はワンタッチ式です。3ステップでサンプル及びサンプルセットアップができます。

iPS細胞も牛乳も― 迅速検査で業界に革新を

こうした技術、アイテムの活用シーンとして、1つは、バイオ研究・臨床検査とおっしゃりましたが、どういったことが起こるのですか?

円城寺) 例えば、血液中の幹細胞を見つけ出すという、1億分の1とか10億分の1の確率の作業が迅速にできるようになります。あるいは、iPS細胞のうち、がん化するもの、そうでないものを見分けるなんてこともあり得ましょう。

食品検査についてはいかがですか?

円城寺) 食品も迅速検査ですね通常用いられる寒天培地法は、目視で観察できるレベルまで菌を培養しますが、何十時間という時間がかかります。 食品を製造してからも、その時間をロスしているのが現状で、例えば牛乳などは長持ちしないので、遠くに出荷できず地産地消的なものになっているのです。それに対し、当社のシステムですと、1時間や数時間という時間で判別できるのです。

非常に革新的ですが、どうして御社にはこうしたことができるのでしょうか?

円城寺) 例えば誘電泳動は実際の検査現場で使用するのは難しいと言われているものでして、当社もずっと無理だと言われ続きてきました。しかし、私は やり方次第で成功できると確信をもっていました。それは、電気自動車が燃料電池だけで構成されているわけでなく総合技術により成り立っているのと同じく、総合技術が大事だということです。

なるほど。

円城寺) そしてそれを支える人材が大事だということです。私自身は電気と微生物が専門分野です。全然異なる分野です。他の社員も液体力学、細胞、コンピュータなど様々な得意分野を持った人間が集まっています。こうした多様な異脳が集まって、この総合技術FESとELESTAを開発してきたのです。だから、ソリューション提案もできます。かつ、お客様にとって導入しやすいよう、お示すことも重要ですね。全く新しい使用方法を提案するよりも、従来方法を大きく変えるのではなく、あまり変えなくて済む方をご提案したりもしています。

最後に、今後の展望についてはいかがでしょう。

円城寺) 研究、開発、販売、そしてアフターケアのところまで辿り着いたところです。現在は量産化試作段階だと思います。おかげさまで、引き合い多く、なかなか対応できない「うれしい悲鳴」ですが、今後は、その体制整備を進めたいと思っています。

 

今後の発展がますます楽しみです!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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