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木下電子工業株式会社(京都企業紹介)

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電気・電子のオールラウンドプレイヤー!

(2021年11月18日、ものづくり振興課 足利、鴨井)

木下電子工業株式会社(外部リンク)(長岡京市)の木下義次代表取締役、木下富尋取締役にお話をお伺いしました。

「LOGUE:対話」による提案力

―まずは御社について教えてください。

木下(義))弊社は昭和49年に創業した企業です。創業からエレクトロニクス分野において、様々な業務を行ってきた中で、より多くのお客様の製造現場に入り込み、現場の問題解決に挑んできました。そのような経験と実績を通じて培ってきた「高品質」「納期対応力」「提案力」の3点を強みとしております。

「提案力」といいますと?

木下(義))普通、電気・電子屋さんというと、プリント基板などの専業メーカーという印象を持たれるかもしれませんが、我々は、あくまでツールの一つと考えています。例えば、お客さんが製品を小さくしたいという場合には、回路基板を小さくする必要がありますし、筐体も協力企業と連携して、設計段階から製品化していきます。そのために、お客様が何を求めているのかを追求する「LOGUE:対話」を大切にしています。

「LOGUE:対話」ですか。

木下(義))人と人の対話に限らず、あらゆるものとの対話の中で、新たな発想が展開され形作られていきます。その形がまた新たな対話のきっかけを生みだし、モノはますます完成度を高め、その繰り返しの中で本物の形が見えてくると考えています。こうした「LOGUE:対話」を基本とする緻密なセールス・エンジニアリングにより、一見不可能と思えるようなお客様の条件提示にも解決の糸口を発見する、自由な発想の提案型営業を実践していくことができます。

現代の顧客ニーズにマッチする仕事の方法ですね!

木下(富))社会環境の変化が激しい中、ニーズは多様化の一途であり、しかも電気制御における用途は、あらゆるエレクトロニクス分野に拡大しているため、多品種少量生産が要求される傾向にあります。多くても1ロット50個程度までの製品が多く、常に「使う人にとって良い製品とは何か」を考えていくことが重要です。また、商品のライフサイクルが短縮化していることから、発注側のセットメーカーでは素早く新商品を投入することが必要となっております。そうした中、弊社は設計から組み立てまでの一貫生産体制により、短納期へも対応しており、お客様からの信頼を得ております。

多品種少量ロットでも高いリピートを維持する秘訣を教えてください。

木下(富))基板や組込自動制御においては、心臓部となる電子部品や集積回路が欠かせませんが、デリケートな部分であるため、ISO9001を取得し、自社に応じた品質マネジメントによって徹底したチェック体制で臨んでいます。こうした品質の維持により、弊社は実装・組み立て・配線技術において、クレームの発生率をきわめて低い水準に保っています。加えて、お客様からの様々な要望に対する管理体制や設計技術、ネットワーク力を生かした提案力が、信頼にも繋がっているのだと思います。

チップ部品であっても1枚から実装をしていただけるのですね。

木下(富))はい。電気・電子の試作品や、ユニバーサル基板による一品ものも設計・製造が可能です。また、設計部、製造部には電子機器組立の1級技能者6人、2級技能者6人が在籍し、さらに4人が第二種電気工事士資格を保有するなど、電気・電子機器の組立、配線、半田付けによる匠の美しい配線を御提供いたします。もちろん、自動チップマウンターをはじめ、自動半田付け装置など、充実した設備でお客様の要望に対応しています。

世にないものを生み出すこと

仕事内容がとても幅広く、面白い製品もたくさん生み出しておられますね。

木下(義))思い出深い事例として、創業当初に知り合いからカラオケが作れないかという相談がありました。今では、当たり前のようにカラオケというものがありますが、当時はそんなものはありませんでした。そのような状態から試行錯誤を繰り返し、カラオケ大ヒットのベースモデルとなる8トラックテープの業務用カラオケ装置「Sound Bally」を仲間と連携して生み出し、製品は全国的に展開していきました。

まさに0から1を生み出す仕事ですね!

木下(義))カラオケ用の音源もなかった時代ですので、レコードの音から声を抜いて加工することでカラオケ用音源を作成していました。また、現代では電子的にエコーやリバーブをかけたりできますが、当時はもちろんありませんので、電気屋のアイデアを駆使して、内蔵したバネの振動でエコーを表現したり、高音域や低音域をカットすることで上手に聞こえる周波数帯域のみの声を強調するというような工夫もしていました。実は当時のカラオケで歌が上手だと錯覚してしまったのはこういった理由でもあります(笑)

他にも新しい発想で、ユニークな製品の開発に取り組んでいますね!

木下(富))自社製品として、灯籠型LED照明「京ゆらり」を開発しました。「京ゆらり」は、自然のリズム「ゆらぎ」を再現したLED灯籠です。波の動きや炎のゆれ、そよぐ風など、心地よく快適で人々にやすらぎや安堵を感じさせてくれる自然界の現象の中には“ゆらぎ”が満ちています。炎のゆれもその一つで、「京ゆらり」はそのリズムをLEDで演出しています。この製品もLEDの色や、マイコンを使わない回路実装等、設計者による改良を重ねることで、初期の構造から基板部品代が1/8、基板実装点数が1/6となるなど進化を続けています。たくさんの灯りを設置する場合は、一度に全ての灯りを消したり、個別に消したり、時間での明るさ調整など、こだわりが詰まっています。

利用者のかゆい所に手が届く工夫ですね!

木下(富))他にも、あらゆるケーブル加工配線のショート・オープン・誤配線の検査を短時間で行うケーブルチェッカーを製品化しています。弊社のケーブルチェッカー開発の歴史は30~40年前に遡り、本当に真面目に、電気の原点から丁寧な電気回路を設計し、良い部品を選定して組立てておりますので、30年経っても不具合なくご使用いただいています。ものづくりは、設計段階からどれだけきちんと作るかにかかっています。このケーブルチェッカーは、1回の検査でも、実際には機器内部で2回検査を行っています。こうした目に見えない丁寧さが弊社のあらゆる製品に息づいています。

最近ではクラウドファンディングを活用した製品開発にも携わっておられますね。

木下(富))弊社の取引先様が開発・設計されたリレーアタック防止装置の製品化をお手伝いしました。昨今、車のスマートキーから出る微弱電波を中継し、車のドアを開ける「リレーアタック」という方法で、車の盗難に遭われる方が増加しております。弊社のお客様がクラウドファンディングサイト「Makuake」において、資金調達を開始され、目標額を大きく上回る資金を調達し、製品化に至りました。弊社はお客様が不安を抱えておられた部分の技術協力と量産化をお手伝いしました。(「リレーアタックの被害からあなたの愛車を守る、コイン電池型の防犯装置」(外部リンク)

最後に今後の展望について教えてください。

木下(義))弊社は今後も「LOGUE:対話」を大切にしていきます。機械との対話やユーザーとの会話、仲間との対話を繰り返して、アイデアを形にしていきます。ユーザーとの対話は言わずもがなですが、機械との対話にも花を咲かせる毎日です。たまには無視されることもありますが…、「これならどうだ?」「ふんふん、なるほど」「おっ、そうきたか!」そんな機械とのやりとりの中で、時にはものすごい事を閃かせてくれることもあります。仲間との対話の中では、1つの目標に対して飛び交う対話の嵐によって、気が付けば新しい領域に踏み込んでいることも多々あります。わたしたちは、常に新しい事にチャレンジし、電気・電子制御機器の設計・製造・販売を中心に「LOGUE:対話」の力と蓄積された技術力で、お客様のアイデアをカタチへと変えてみせます。「こんなものは?」と頭の中に浮かんだら、ぜひ一度、わたしたちにお尋ねください。お待ちしております。

ありがとうございました!今後の御活躍が楽しみです!

リレーアタック防止装置(技術・製造協力)

(2021年10月8日、ものづくり振興課 足利)

写真:木下さん 写真:デバイス

木下電子工業株式会社(外部リンク)(長岡京市)が技術・製造協力された「リレーアタック防止装置(外部リンク)」。

リレーアタックという自動車盗難手口があるのだそう。それを防ぐため、皆さんがお持ちの自動車スマートキーに、木下さんが手に持っている青い袋に入った小さな部品と電池を入れれば、OK!クラウドファンディングも3日で目標達成したんだとか!すごい!(本商品の詳細はこちらのページをご覧ください。URL:https://www.exgadget.net/

日々世の中が変わっていく中で、ニーズは次々と生まれてきます。こうしたニーズを丁寧に汲み取っていけるかどうか。これが今後の日本のものづくりのあるべき姿かもしれません。それをまさしく実践されている木下さんです。

同社の詳細は、改めてご紹介します。

 

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商工労働観光部ものづくり振興課

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