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旭光精工株式会社(京都企業紹介)

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設計・製造・品質保証までワンストップでトータルサポート

(令和3年9月17日、ものづくり振興課 鴨井、牧野)

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旭光精工株式会社(外部リンク)(京都市南区)の坂田俊雄技術部長(副工場長)、川村淳之担当部長(営業部)にお話をお伺いしました。

ものづくりプロセスのトータルプロデュース

-まずは御社について教えてください。

川村)弊社は1944年に創業した企業です。主に自動省力化機械を取り扱っており、自動化構想から組立、生産、アフターフォローまでを一貫生産して対応することができます。例えば、設計から、部品調達から、組立からなど、どの工程からでも柔軟に対応することができます。関連会社を含め5軸加工機や三次元測定機なども保有しておりますので、マルチに対応可能です。

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-仕事内容がとても幅広いですね。

川村)はい。効率的(高速、高精度)な量産ライン構築を得意としておりまして、そこには様々な技術が必要になってきます。自動省力化機械の活用分野は幅広く、開発実績としては自動車業界を中心に、医療、事務用品や食品メーカー等、あらゆるものづくりの過程で弊社の装置が利用されています。

-事業分野もとても幅広いですね!たくさんの分野で事業を続けていく秘訣があれば教えてください。

川村)弊社では社員全員を「人財」と捉え、全員がプロとして技能を高めるべく、あらゆる資格の取得推進や支援、定期的な研修を開催しています。結果として、特級技能士1名や1級技能士4名、2級技能士14名をはじめとする技能士を有するとともに、ビジネスキャリア検定資格保有者など、様々な分野や工程で活躍する「人財」を育成しています。こうした「人財」に基づく技術・対応力によって安心・信頼して使っていただける精密機器を作り続けることで、お客様の評価をいただいているのではと考えています。

顧客が要求する製品の実現

-開発した製品について紹介いただけますか?

坂田)まずは自動カシメ機(器具などの継ぎ目を変形させ、物理的に固く密着させること)をご紹介します。この装置は内径0.2mmのコイルに直径0.18mmのモリブデン線を挿入して加締めるものです。コイルの内径とモリブデン線の外径の差が0.02mmしかありませんので、モリブデン線を自動でコイル内へ挿入させる為には高精度な調整が要求される作業です。何度もテストを重ね、カットする寸法や加締める際の曲げ角度を調整することで、自動化を実現いたしました。

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-1つの技術だけでは成し得ない装置ですね!

坂田)この装置も搬送や位置決め制御技術、ハンドリング技術等の複合的なノウハウが必要となる装置です。お客様が要求する性能を満たすことは簡単ではありませんが、その分要求を達成できた時のやりがいや、自身のアイディアが活かせた時は嬉しいものです。何度も調整を加えた機械が、お客様の工場で活躍することを願って出荷し、お客様が使いやすい機械であると「安心・信頼」していただけるよう、常に改善の意識を持って仕事に取り組んでいます。

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-開発事例が製品開発から大規模な設備まで様々ですね!

坂田)ほとんどの機械が秘密保持契約の関係でご紹介できず残念ですが、様々な自動省力化機械を作製しています。特に大型の設備も取り扱っており、写真のようなCCFL(冷陰極管という種類の蛍光灯)製造装置を作製し、材料から製品までの機械化工程を自動化した実績があります。この写真のように、大型クレーン(4.8ton)を有する30m×18mサイズの工場が1つの設備機械で埋め尽くされる場合もあります。

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-他にもオフィスなどで使用される製品のODM開発なども携わっておられますね。

川村)はい。大量印刷を必要とする明細書や運送会社の伝票の連続帳票など、バリアブル、オンデマンド印刷が要求される市場で、高い信頼性が確保できる連続紙プリンタに加え、社内の機密文書や企画書、セミナーのテキスト、研究レポートなど、必要な時に必要な部数を手軽に製本できる小ロット対応の無線綴製本機なども製作しています。

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川村)他には図書や雑誌の電子化業務、A3サイズに対応したフェイスアップスキャナを開発しました。厚みのある本ですと、めくった際に左右の厚みが変わってしまい、段差ができてしまいます。皆さんも経験があるかと思いますが、分厚い本をスキャンすると真ん中が陰になってしまいますよね。

-そうですね。陰ができないように、ついつい、本をおさえつけてしまいます。

川村)そこで、本をセットする底板に簡単に段差がつくような工夫を施すことで、本を傷めない構造としました。近年、貴重な本の電子化が急がれていますが、貴重な本を押さえつけたりすると破損してしまう可能性がありますので、丁寧に扱う必要があります。そのため、本をセットする箇所の左右に容易に段差ができる構造を採用することで、本に負荷をかけず、かつ陰ができないようにスキャンした画像を補正する装置を開発しました。こういった工夫が評価され、フェイスアップスキャナは全国の国立国会図書館にも納品・活用されています。

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世の中になかった「ばね自動供給装置」

-世の中になかった装置を開発した事例を教えていただけますか?

坂田)はい。絡まりやすいバネを同じ向きに分離、整列させ、次工程に自動供給する装置を開発しました。この装置も顧客のお困り事から生まれた製品で、従来、両端にフックのある引っ張りコイルばねはとても絡まりやすく、手作業で分離作業を行っていました。しかし、ばねは小さく、作業者の負担となっていたことから、何とか自動化できないかとご相談をいただきました。

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-ばね両端のフックが色々な所に引っかかりそうですね。どのように分離させるのですか?

坂田)ばねに振動を与えながら移動させること、エアブローによってフックが絡み合う状態を開放させることがポイントです。まずは振動によって、絡まったばねをほぐしながら、装置の片側に移動させます。端にはばねの形に合わせた溝があり、ばねは溝に納まっていきます。その状態で、エアブローを吹き付けることによって、溝に納まったばね以外のばねが吹き飛ばされます。その後、底面から、フックを引っかけるガイドが持ち上がることで、ばねを分離して持ち上げることができます。

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-ばねのフックの向きも揃うのですね!

坂田)フックの向きによっては、持ち上がるガイドに引っかからない場合もありますが、再度、振動を与えることで、回転しながらフック用の溝に納まっていきます。その後、ガイドに引っかかった状態で、ロボットアームでばねを一つずつ掴んでいくことで、分離・同じ向きに整列させ、次工程へと供給していきます。動作の様子はYouTube(外部リンク)にもアップされていますので、是非ご覧ください。

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-この独自技術で特許も取得されたのですね。

坂田)はい。世の中に存在しない装置でしたので、お客様の許可も得た上で特許申請(特許第6709404号)しました。弊社の仕事上、公表できない製品が多いのですが、こういった技術力をアピールしていくことで、知っていただく機会となれば幸いです。

-今後の展開についてはいかがでしょうか。

川村)ご紹介しました製品は自動省力化機械の一例です。弊社のコア技術は様々な機械に応用可能で、「生産性向上」や「品質向上」といったお客様の要望を形にするため、業種や場所を問わず、自動省力化機械の提案・設計・製作をいたします。例えば、従来は人が行っていた作業を機械に置き換え、作業の効率化や品質向上を目的とする設備や、危険作業のリスクを省きつつ、生産コストを引き下げるなど、設計・製造・品質保証までワンストップでお客様のニーズをトータルにサポートします。もしお困り事がございましたら、お気軽にご相談ください。

-ありがとうございました!今後の御活躍が楽しみです!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

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