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株式会社西川紙業(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業等を紹介するページです。

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紙に命を吹き込み、紙を想いで彩る

(掲載日:令和元年9月30日、聞き手・文:ものづくり振興課 岩橋)

平成29年度「知恵の経営」認証企業、株式会社西川紙業(外部リンク)(京都市南区)の常務取締役西川佐織(写真右)様にお話をお伺いしました。

紙加工のプロフェッショナル集団

―まずは、御社の概要を教えてください。

西川)弊社は、大正後半に創業し、色紙の製造業からスタートしました。以来、京都市南区の地で和紙を中心とした紙工品製造業を営んでおり、現在は色紙・短冊、和帖、御朱印帖、写経用紙、ブックケース等の加工製造を行っております。主な取引先としては、文具用品・書道用品を取り扱う卸問屋、書道教室、印刷会社、寺社などです。また、長年、培ってきた経験とノウハウで、使用する紙に対し適切な加工方法を見出し、機械と手作業を組み合わせて質の高い紙加工を行うプロフェッショナル集団と自負しています。

―紙加工のプロフェッショナル集団ですか!紙加工にあたってどういった部分を気にされ、作業されているのでしょうか。

西川)「加工適正判断力」と申しておりますが、弊社の職人たちは使用する紙に対し、例えば、紙の厚さや素材などで異なる、糊の付き方や折る際のしわの入り方、表面の傷の付きやすさ、紙を貼り合わせた際の反り具合などを長年の経験から判断します。そして、それぞれの紙の特徴に合わせて、加工機械の選定や材料・作業の無駄が最小となる紙の裁断方法、さらに機械と手作業の分担等を決定しています。そうすることで、汎用品ではなく工芸品クラスの質を持つ製品でありながら、低コストで、かつ、ある程度の量産も可能にしています。また、御朱印帖の製造では、正麩糊というデンプンでできた糊を使うのが一般的ですが、乾きにくいため次の工程に移るまでにタイムロスが発生します。弊社では独自に開発した糊を使用し、お客様指定の紙に応じて糊の配合も変え、乾きの速さを調整しています。長年の経験を積んだ職人の知恵から生まれた創意工夫で、お客様の様々なニーズに対応しています。

紙加工における「駆け込み寺」

―すごいですね。

西川)また、長年事業を行ってきたことから、それなりに知名度があり、紙加工でどこにも頼めないものは弊社に頼めば何とかなるという、いわば「駆け込み寺」として、お客様からは支持されています。

―そうなんですね。なぜ御社に頼まれるのでしょうか。

西川)理由としては、1.商品開発時の提案力とコーディネート力、2.工芸品クラスの質を兼ね備えた商品作り、3.柔軟な対応が可能な一貫生産体制が挙げられます。 1.については、商品開発の最初の打合せから立ち会い、どのようなシーンで使用する商品なのか、ターゲットは誰なのか等の背景をお伺いするとともに、お客様の御要望の商品に対して最適な紙質・厚み等の素材選定や加工方法を提案しています。2.については、経験豊富な職人による緻密な手作業と生産性の高い機械作業の組み合わせを工夫することで実現しています。3.については、画像処理ソフトのイラストレーターを使い、お預かりした商品を自社でデータ化して版を作成することで、印刷経費を抑えています。外注工程等のコストをなるべく抑え、多くの工程を自社内で完結できるため、サンプル作成の段階で完成形に近いイメージのサンプル品を提供できます。そのため、短納期・低コストで、小ロットから大量生産まで対応が可能です。これらが口コミで広がり、弊社への御依頼につながっているのだと思います。

今後の事業承継を見据えて「知恵の経営」に着手

―素晴らしいですね。ところで「知恵の経営」に取り組まれた理由は何だったのでしょうか。

西川)数年以内に現社長(写真一枚目左)から私への事業承継を予定しており、事業承継に向けて、後継者である自分自身が当社の歴史を振り返ることで、長年商売を続けてきた自社の強みと存在意義を改めて見直し、これから先の自社が進むべき方向性を再認識することで、今の従業員、そして今後入ってくるであろう従業員とベクトルを合わせ、同じ方向を向いて仕事をしていきたいと考えたからです。

―なるほど。実際に取り組まれてみていかがでしたか。

西川)報告書の作成にあたり、社長や従業員、取引先等、多くの人に話を聞く中で、先代の社長たちがどれだけアイデアや知恵を絞り、自社発展のために命を削って商売をしてきたのかを感じることができ、改めて感謝するきっかけとなり、事業承継後に担う重責に身が引き締まりました。また、自社が「何をしている会社なのか」ということをしっかりと説明することの必要性をこれまであまり感じていなかったのですが、今回の報告書の作成を通じて、弊社の理念である「紙に命を吹き込み、紙を想いで彩る」を従業員ともども再認識することができ、社内のモチベーションアップに繋がりました。さらに、金融機関や新規取引先など対外的にも自社の事業内容や強み、方向性などをスムーズに示せるようになり、非常に良かったと思っています。

―ぜひ、今後も積極的に活用してくださいね。最後に今後の事業展開について教えてください。

西川)訪日外国人の増加等に伴い、改めて日本の文化に対する関心が高まっている昨今、多くの加工技術を持っている当社はこの機会を十分に活かしていくことが可能と考えております。また、より技術力を高めることにより、「京都に西川紙業あり」と言われるよう、小さくても揺るがない「キラリ」と輝くオンリーワンの企業を目指していきたいと思います。その為には、当社の強みである提案力(企画力)や「加工適正判断力」を磨いていくとともに、製造能力の質を保つため、技術の継承とともに社員一人ひとりの能力向上や組織としての能力の強化、既存の取引先との信頼関係の強化を通じて、さらなる取引先の開拓が必要と考えています。これらにより、顧客満足度のさらなる向上を図るとともに社員の満足度・モチベーションの向上も図り、西川紙業を未来に引き継いでいきたいと考えています。紙加工のプロフェッショナル集団と言われ続けるように、ここ数年内で技術承継をより積極的に進めていきたいです。

今後の展開が楽しみですね!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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