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株式会社日新システムズ(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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スマートメーター向け大規模高密度環境での通信試験に成功

(2023年4月12日、ものづくり振興課  足利・小高)

スマートシティを支える

人が密集する商業施設等ではWi-fiが繋がりにくいといったことがよくありますが、同じ無線だけど、ネットワーク安定性に優れるLPWAの利点を使って、スマートシティ時代の通信を支えようとされている株式会社日新システムズ(外部リンク)(京都市下京区)。

今回、スマートメーター向け国際無線通信規格Wi-SUN FUNの大規模高密度環境における実証に成功されました。

次世代スマートメーター向け通信網

スマートメーター?
昭和の頃は、各家庭の「電力メーター」を、電力会社の関係者が定期的に見に来て確認する・・・という手間がかかる方式でした。2014年からは「スマートメーター」が登場し、自動検針された情報が、電力会社の通信網等を通じて自動収集されるように変わってきました。再エネ利用が一層本格化する今後、高度なデマンドレスポンス制御に対応できる「次世代スマートメーター」の実装に当たって、通信面の高い信頼性が確認できました。

プレスリリースの画像
同社プレスリリースより

既に北米やブラジル、豪州などでは次世代スマートメーターを支える無線として導入が始まってるとのこと。

脱炭素、食品衛生、ロボットをも支える

国内でも、工場内の環境センサー、HACCP対応などを進める食品工場の温度管理、Wi-fi使用量が多い商業施設等での自律ロボットの制御、太陽光発電のパワコンなどを支えるものとして普及が始まっています。
さらには、大規模災害時でも、エリア全体が停電になるところ、これを用いれば、各家庭・各事務所単位で停電するしないというパラダイムシフトが起こってきそうです。

けいはんなプラザ
けいはんなエリアでの実証も、ものづくり振興課がサポート

 

番外編「自由な地図をみんなの手で」

番外編「自由な地図をみんなの手で」

マップ
下記インタビューの内田さんも推進に関わっておられる「OpenStreetMap Japan」です。(外部リンク)

ECHONET Lite、Wi-SUNの中心プレイヤーによる、住むことがわくわくする街づくり

(掲載日:平成28年12月12日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

画像:未来をつなぐ、人をつなぐ

 株式会社日新システムズ(京都市下京区)のソーシャル・ソリューション事業部事業企画室の内田主査様ににお話をおうかがいしました。

社会インフラと産業の基盤を支える日新電機グループの一員― CEMSへの事業展開

まず、会社概要を教えてください。

内田) 京都 梅津に本社を置く日新電機株式会社(外部リンク)(住友電工グループ)の100%出資子会社です。日新電機が得意とする社会インフラシステムのソフトウェアを開発していた部門が独立した会社で、組み込みソフトウェア開発を中心に150名以上のソフトウェアエンジニアを有し、同グループ内外の幅広いお客様と取引をしています。

―事業の概要は?

内田) 当社は4つの事業部で組織化されているのですが、私が所属するソーシャル・ソリューション事業部では、研究開発やお客様への開発支援で培ったノウハウを活かし、各家庭における電力売買の見える化をはじめとするHEMS開発支援を行っています。現在は、当グループが得意とする社会インフラにおけるエネルギーシステムにフォーカスし、10kw未満10年買取満了を迎える電力買取価格の激減に対し、地産地消型スマートグリッドシステムを念頭に、グループシナジーを活かして、CEMS(Community Energy Management System)への開発支援事業を展開しています。そして将来展望として、スマートシティ分野で活躍することを目指しています。

ECHONET Lite、Wi-SUNの中心プレイヤー

―スマートシティ分野ですか。

内田) エネルギーのエコシステム化は電力供給の安定化と防災対策など他のサービスと連動して、地域社会(Community)を巻き込んで広がり、あらゆるサービスが融合していき、人が意識することなく、暮らしがより良いものとなっていくでしょう。私たちはそんな将来を見据えて、得意分野を伸ばし、周囲とコラボレーションし、スマートシティ分野に取り組んで行きます。特に、ECHONET LiteやWi-SUNの中心的プレイヤーとして開発環境及びエンジニアリングサービス(ソフトウェア開発)をご提供します。

―まず、ECHONET Liteとは何ですか?

内田) 家庭内のエネルギーマネージメントシステム(HEMS:Home Energy Management System)において経済産業省が推奨する通信プロトコルです。まず、ECHONET Liteは、エコーネットコンソーシアム(外部リンク)が策定した、スマートハウス向けのプロトコルで、ISO等で国際標準化されるとともに、経済産業省に日本国内でのHEMS標準プロトコルとして認定されています。一般家電機器の通信仕様をジャンル毎に定義がなされており、この定義によって、異なったメーカの機器と共通の通信で情報をやり取りできるようになりました。従って、メーカー依存性がなくなり、開発期間の短縮、コスト削減、将来の拡張性が向上します。また、ECHONET Liteは仕様がオープンなため、上位アプリケーションの開発も分離でき、開発範囲の境界線を明確にでき、それぞれの開発を得意とする企業で分業することも容易になりました。

―なるほど。

内田) 当社では、ECHONET Lite規格の最新バージョンに対応したソースコードライセンス、認定を受けるためのテストツールやデバイスシミュレータなどの関連パッケージを取り揃えており、60社以上での採用実績がございますし、HEMSシステム開発において、要件定義のご支援から開発まで一気通貫でサポートすることが可能です。ぜひご相談ください。

画像:日清システムズのECHONETが選ばれる理由(新規格へのスピーディナ対応、安心と信頼、豊富な実績)

―次に、Wi-SUNとは?

内田) Wi-SUNは、電力消費量を監視する電力スマートメーターにおいて、業界団体Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)アライアンスが規格化してきたもので、Wi-SUN「Bルート」や「HAN」プロファイルなどが業界標準として関連ベンダーが採用しています。

―なるほど。

内田) 最近では、スマートシティやスマートグリッドなど、屋外での通信ネットワーク実現のためには、高品質で長距離かつ安全なネットワーク技術としてWi-SUN HANに対応した無線機の基礎開発を行いました。京都大学原田研究室(外部リンク)、同標準化に対応した通信モジュールを開発するローム株式会社(外部リンク)、Wi-SUN対応の通信ミドルウェアの商用化を行う株式会社日新システムズ(外部リンク)という京都に本拠をもつ3者が、産学連携の共同コンソーシアム「次世代Wi-SUN共同研究コンソーシアム・京都」を組み、京都における産学連携プロジェクトとして推進しています。

―今後の展開はいかがでしょう。

内田) これまで一般的にHEMSは各家庭内で閉じられたシステムでしたが、すでにIoTプラットフォームの活用が始まっており、政府からもIoTセキュリティガイドラインが発表されています。誰もがそれらを意識せずに安心して利用できるよう、私たちもセーフティ、セキュリティ、リライアビリティに配慮したシステムづくりを行ってまいります。

 

今後の展開が大変楽しみですね!

 

ECHONET Liteの詳しい情報
http://www.co-nss.co.jp/solution/enet.html?nssid=plink_kyotocity_enetsol

 

Wi-SUNの詳しい情報
http://www.co-nss.co.jp/products/middleware/ew-wsn.html?nssid=plink_kyotocity_wisun

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

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