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株式会社翔エンジニアリング(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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超低消費電力のマイクロ波無線電力伝送

(掲載日:令和2年2月10日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

取組イメージ

 株式会社翔エンジニアリング(外部リンク)(本社:東京都、京都営業所:京都市西京区)の藤原代表取締役にお話をおうかがいしました。

無線・超低消費電力で、給電しながら、データを逆伝送

--改めまして御社のお取り組みについてご紹介ください。

藤原)電波で遠くに電気を運べる「マイクロ波電力伝送技術」を用いて、バッテリメンテンス不要でワイヤレスな世界を実現する、様々なソリューションを開発しています。「機器・計測器を置きたくても、近くに電源がなくて困ったな」「電源配線がなければもっと苦労なく置けたのに」「せっかく通信が無線になっても、電源配線が邪魔だな」「ドローン、ロボットに給電してもっと使用範囲を広げたいな」などなど、様々なお困りごとに解決策を提案してまいります。

--マイクロ波空間伝送給電といえば・・・。

藤原)株式会社Space Power Technologiesの古川CEOは古くからの仕事仲間でして、現在、当社はその関連会社となっています。今、国レベルで、マイクロ波空間伝送型ワイヤレス電力伝送(WPT)の法制化が検討されていますが、本年、2020年に制度化が実施される見込みである「工場内・倉庫内でのWPTの実用化」辺りのことを、当面のメインターゲットにされているとすると、当社は、従来のRFID、例えば、UHF帯(極超短波)の920MHz辺りの周波数帯を使った微小電力伝送等をメインターゲットにしているといった具合に、役割分担をしています。

--なるほど。機材としては、送信アンテナや受信アンテナ等というわけですよね。

藤原)もちろん、そうなのですが、無線電力伝送機器(WPT /Wireless Power Transfer)だけでなく、WPTからの電気エネルギーで動作しデータを送信する、無線データ伝送機器(WDT/Wireless Data Transfer)等も開発しています。つまり、WPTからWDTに無線で電力供給し、その折り返しでWDTからWPTにデータを返信するというシステムとなるわけです。

--おお!

藤原)先ほど述べましたようにRFID等の帯域でも実現できるよう、それを極めて低消費電力で実現する技術、ノウハウをもっているというのが当社の強みです。それは例えば、MEMSよりも低消費電力であり、あるいは、折り返しの部分をパッシブ(受動)方式にするなど、様々な組み合わせも追求しています。

計測、もの探し、ひと探し

--いいですね。

藤原)これにより、「計測」「もの探し」「人探し」に応用できます。例えば、計測に関しては、立入禁止・危険領域にある観測機器への電源供給しながら、その観測データを把握するということが可能となります。ドローン等から照射された電波を、地上の受電部で電力に変換し、温度計測を行い、データを送電側に送るということなどですね。

ドローン搭載送信装置 ドローンによる無線給電例

--例えば火山観測とかですか。

藤原)そうですね。火山灰が降り注いだりすると、観測機器もダメになってしまうので、コンクリートか何かで覆うということになりますが、減退はするものの電力、データの送信は可能です。

ヘリコプターからの無線送信例

--逆にドローンへの給電も可能になりますね。

藤原)はい、現在、その共同研究も行っています。

--なるほど。では、「もの探し」「人探し」は、どういったことでしょうか。

藤原)こちらは少し将来的な話ですが、例えばIDカードを付けておけば、ものや人が分かる、どんな人かも分かるということですね。

宇宙開発、そして地上へ

--新しい時代ですね!

藤原)これは、道路トンネル内に設置した温度センサに給電し、そこからデータを受ける伝送機器のプロトタイプです。

伝送機器

--おお!パソコンに温度が表示されていますね。

藤原)はい。で、こちらがセンサに接続された「受け側」です。これがトンネルの壁面に設置されるものです。トンネルの壁の外側の土が凍ると、トンネルの強度に影響を与えるので、温度をセンシングして予防保全に繋げる研究が進められています。

受信機器

--なるほど。

藤原)無線で電力もきちんと供給されています。

電力計測

--おお!ところで、現在何名体制でなさってるのですか。

藤原)現在約10名体制ですね。私はもともと自動車メーカーに勤めておりました。1980年代から、京都大学が宇宙太陽光発電の実現に向けたマイクロ波電力伝送技術の研究開発を進めておられ、世界をリードしてこられていますが、私はその当初からその研究開発に関わり、技術を蓄積し、知財を獲得してきました。走行中の自動車から、まだドローンが登場する前の、無人航空機に無線で電力伝送をする実験などに携わっていました。

--そうだったんですね。

藤原)そして平成12年に宇宙開発を目的に「翔エンジニアリング」を立ち上げました。宇宙空間に設置された太陽光パネルで発電した電力を、マイクロ波で地上に送り、アンテナで受信し電力に変換して使用する、といったことなどですね。会社名の「翔」とは、宇宙開発のイメージから名付けました。

宇宙から送電

--なるほど。

藤原)今は、地上でのマイクロ波電力伝送に注力し、ベンチャーキャピタルからの出資の関係もあり、平成30年に、会社を再立ち上げしました。「翔エンジニアリング」という名前が業界で知られていましたので、その名前を引き続き踏襲しております。

--今後の展開は?

藤原)低消費電力化を一層進めてまいりたいです。当社は無線電力伝送機器、無線データ伝送機器のところは得意ですが、そこに接続するセンサ、特にセンサモジュールについて、低消費電力化を一緒に取り組んでくださる企業様を求めています。

 

 

今後の発展が楽しみです!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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