ここから本文です。
知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(令和3年2月18日、ものづくり振興課)
技研トラステム株式会社(外部リンク)(京都市)は、「混雑見える化システム」が、京都ビジネス交流フェア2021見守ってくれました。
会場入口天井のセンサーが見守り(左)/混雑状況の表示(右)
(掲載日:令和2年11月6日、ものづくり振興課 足利、小高)
プレスリリース「3段階の「混雑見える化」で集客に安全・安心を!-商業施設・公共施設向け集客・混雑対策ソリューション-」(PDF:456KB)
技研トラステム株式会社(外部リンク)(京都市)は、「混雑見える化システム」を開発されました。
これまで、商業施設・公共施設等での集客対策の検証や混み具合に応じた空調等の制御などのための「業務用(施設管理者向け)」混雑状況把握システムについて、全国8万カ所以上の導入実績がありますが、今回のものは、それを応用し、コロナ禍における集客・混雑を制御などのための「来場者向け」混雑状況見える化システムです。
不特定多数の利用が想定される施設において、施設内の「滞留人数」から、混雑度合い(段階)をオンタイムにご案内いたします。
独自の画像解析システムによる人数検知(方向性含む)、混雑判定、表示を行います。
(掲載日:令和2年7月5日、ものづくり振興課 足利、小高)
技研トラステム株式会社(外部リンク)(京都市)の東取締役管理部長様、村田商品開発・基礎開発部長様にお話をおうかがいしました。
--京都府・京都産業21「新型コロナウイルス感染症対策技術結集事業補助金」に取り組んでいただいているところですが、まずは御社の概要を教えてください。
東)当社は1966年の創業以来、人数カウントシステムをはじめとする人や車の数を計数するための独自システムを世界で初めて開発し、国内外の百貨店・ショッピングセンター様などの商業施設や公共施設、イベント会場など述べ約80,000箇所以上で採用いただいています。
--すごい実績ですね!まず仕組みはどういったものでしょうか?
東)例えば「客数情報システム」は、商業施設の入口や通路など、入店客数や来街者数を測定したい箇所の天井部分にスポットライト形状の画像解析型センサを設置して人数カウントを行うシステムです。センサの下を通過した人の動きを、独自に開発した画像処理技術によって入店人数・退店人数の方向別に人数カウントを行います。
--方向別に、ですか。
東)設定エリア(画像)内で人の形を探して追跡、方向別に人数カウントし、複雑な人の動き(立ち止まり・引き返し)も高い精度で対応できます。解析したい内容に応じてセンサの設置場所やソフトウェアも異なってきますので、ユーザー様と打ち合わせしながら設置工事をさせていただいています。
--システムの構成は?
村田)オンプレミスの場合は、小さく目立たず取付工事も簡単な「センサ」、人の形状を立体的に高速処理し安定した計数を行う「プロセッサ(ハード)」及び管理用PC、そして、その計測結果を表示し分析等が行える「ソフトウェア(ユーザー様のネットワークPC等で表示)」からなります。
--はい。
村田)クラウドの場合は、センサにマイコンを搭載しエッジ処理で画像解析、計測が完了します。そしてセンサにSIMモジュール(USB型)を加え、3G回線の携帯キャリア網で送信し、クラウドでシステムを構築します。
--なるほど。
村田)クラウドの場合はセンサ側でエッジ処理を行いますから、3G回線で飛ばすことができますし、解析もそもそもディープラーニングではなくアルゴリズムで対応していますから、ハイスペックなCPUも不要なので、安価で導入いただけます。
--いいですね。
東)客数情報システムで培った人物形状認識技術をベースに、通行者を次から次へ上体検出し、得られた検出画像を集計管理ソフトが男女・年齢層を個別に推定し、データ化する「男女・年齢層分析システム」もありますよ。
--おもしろいですね。人間だけでなく、車両計測のシステムなどもあるのですね。
東)赤外線センサを通路の天井部分に設置し、真下を通過する車両を認識・計数するセンサです。1台のセンサで車両を方向別に計数することができ、渋滞や逆走などの悪条件下でも正確にカウントします。また、複数の車両が併走やすれ違いをしても、1台1台を正確にカウントすることができます。逆に車両以外の人・カート・二輪車はカウントしません。
--ほう。
東)車両関連では、「バス乗客カウントセンサ」というのもございますよ。一般にバスの乗降人数を測定する方法として横張り式のビームセンサが利用されていますが、乗客が重なるとカウントできない、荷物でカウントするなどの問題が多くありました。またノンステップバスの普及により扉の近くに立ち止まるお客様が増え、カウント誤差が大きくなる問題が増えています。そこで、「バス乗降客カウントセンサ」では、明るさ変動の影響を受けない独自の画像処理技術により、バス車内でも安定して一人ひとりを認識し正確にカウントする優れた性能と、振動や電源変動への耐環境性を発揮して計測します。
--すごい実績でらっしゃいますが、どういう経過で?
東)もともと創業者が京都大学の関係もあり、下賀茂で、日欧米の新技術、特許製品を輸出入するベンチャービジネスを起業しました。
--そうなのですね。
東)人数計測事業に参入したのは1976年です。世界初の、圧力センサを用いた入場者計測装置を開発しました。
--おお、世界初!今のように画像解析はいつからですか?
東)1997年ですね。これも世界で特許を取っていますよ。
--人流解析って、やはりユーザー様は相当お求めなのですか。
東)そうですね。例えば、大きなドーム球場などでは、ゾーンごとの観客の人数、混み具合で空調を制御してらっしゃいますよね。
--ああ、なるほど。
東)百貨店等の小売業におかれましては、やはり来店客数というのが売上に直結しますからね。京都駅や地下街にも当社のセンサがたくさん付いていますよ。商業施設では、集客の評価、購買促進、販売促進のため、公共交通では利用者の実態把握、混雑対策、観光などの地域活性のためにお求めになりますね。商業施設ですと、当社のシェアは7割を超えており、海外でもご利用いただいています。
--そして今、京都府・京都産業21「新型コロナウイルス感染症対策技術結集補助金」で開発していただいているのが、「混雑の見える化」ですね。詳細は開発が完了してから改めて紹介したいと思いますが、簡単に。
村田)ウィズコロナ時代における施設集客と感染リスク低減のため、人数カウントシステムに基づいた「混雑情報」等の案内表示システムを開発しています。
詳細は近々ご紹介したいです!
お問い合わせ