株式会社クリーンバブル研究所（京都企業紹介）

知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

 　　

発電式新型コロナウイルス除菌装置バプテスター新発売

（掲載日：令和4年3月25日、聞き手・文：ものづくり振興課　石飛）

「バプテスター」（家庭用の発電式コロナ除菌装置、税抜3.5万円）は、コードレス（蛇口に付けるだけ）でオゾン水を発生させることができる手軽さが好評で、一般家庭、医療関係者等を中心に約50台も売れているそうです(令和4年2月24日販売)。

株式会社クリーンバブル研究所（外部リンク）

マイクロナノバブル発生システムTFBS-1

（掲載日：平成28年6月27日、聞き手・文：ものづくり振興課　足利）

株式会社クリーンバブル研究所（外部リンク）（精華町）の代表取締役　平賀様にお話をおうかがいしました。 

マイクロナノバブルとは

―今回開発された「マイクロナノバブル発生システム」について教えてください。

平賀）　その前にまず、マイクロナノバブル（超微細気泡）についてご説明しましょう。泡が小さくなると、不思議な性質が生まれてくるのです。粒径が50～40μmより小さくなってくると表面張力により自己加圧でますます小さくなり、0.1μmだと30気圧にもなります。あるいは、10μmより小さくなると分子が隙間なく球面を覆いますので、バブル発生後1ヶ月程度、割れずに存在します。

―様々な用途に使える可能性が増すわけですね。

平賀）　はい。例えば、酸素の少ないところに、酸素をマイクロナノバブル化して供給し、カキ・ホタテ等の生物に対する生理活性を促進するとか、二酸化炭素をラン藻に与え光合成を促進させることでCO2の固定化を図るなど考えられます。

切削油、介護浴槽・医療機器等の洗浄

―なるほど。

平賀）　今回開発した装置は、金属加工における切削油の洗浄を想定した装置です。切削油の洗浄剤は、統計によると年間2.4万トンの使用がありますが、これまでは主に、環境負荷や健康被害の大きい、フッ素系、塩素系、炭素系などの有機溶剤が用いられてきました。本製品では、油がマイクロナノバブルとの親和性が強い（油がバブルを覆う性質）ことを利用し、マイクロナノバブルを含んだ水だけで切削油を洗浄することができるのです。

―環境と健康に優しいわけですね。

平賀）　そして、本装置のオプションであるオゾン発生装置を使えば、強力な酸化力を有するオゾンマイクロナノバブルを利用して、例えば、介護浴槽、医療機器、野菜等の殺菌も可能です。植物工場での養液・資材の殺菌、水配管・冷却塔に発生するバイオフィルムの殺菌除去にも効果を発揮します。

ポンプ＆偏心型マイクロナノバブル発生器

―装置はどういう仕組みですか？

平賀）　マイクロナノバブルを発生させる手法はいくつかありますが、本装置では、ポンプ部で空気と水を送り出し、「偏心型マイクロナノバブル発生器」により、偏心形状で効率よく水流を回転（2万回転/min）させ剪断力でバブルを発生させます。

―簡単なものではないのですよね？やっぱり。

平賀）　そうですね。まず、発生器は耐食性を上げるため、加工が難しいチタン製のものを世界で初めて開発しました。偏心形状も、普通の旋削では加工できない難しい加工なのです。ポンプも圧力、流量など調整に様々なノウハウが必要です。

加熱滅菌データベース

―開発の経過はどういったものですか？

平賀）　当社は2000年に創業して最初の頃は、世界中の2万件ほどの文献を集めて、加熱滅菌データベースのソフトを開発してきました。そうした中で、顧客より「有毒な有機溶剤を使わずになんとかならないか」という相談を受けたのがきかっけです。

―今後の展開はいかがでしょう。

平賀）　まずは、展示会等で認知度を高めていきたいと思います。既に出展した展示会では、こちらが想定してきた使い道以外にも様々な要請をいただき、手応えを感じています！

 

―ますます楽しみですね！

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