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KYOTO,JAPAN IN DUBAI 2024 ドバイ訪問記

全員集合写真

KYOTO,JAPAN IN DUBAI 2024」(2024年1月22日-24日、ドバイ・ワールド・トレードセンター)開催のためのドバイ訪問記です。

1月21日~24日

きれいな街

行きの飛行ルート。標高の高い山脈が連なるチベット上空は避けるとは聞いていましたが、直角に避けるとは!(たまたま何かの事情でしょうけれど)

往路飛行ルート

ドバイには早朝5時に到着。街にも海にもゴミがほとんど落ちていませんでした(あるカードが散乱しているのを一度見た以外は)。とても治安が良く、パトカーの姿もサイレンも4日間、見たり聞いたりすることはありませんでした。

街並み 海

とりあえず朝食を。屋外テラスのあるカフェで少しまったり。愛想のいい店員さんに出身を聞くと、モロッコだとか。やはりインドやアフリカの方が多いようです。カフェの周囲の飲食店。SUSHI & PIZZA!?。日伊同盟・・・。

カフェからの眺め 寿司屋

展示会場が開くまでの時間に少し散策。せっかくなので、日本の三菱商事、大林組、鹿島建設らが建設したメトロに乗車。車内での飲食、居眠りには罰金が科されます。

メトロ

旧市街と呼ばれる地区。京都で言う東山や嵐山のような観光地のような感じでしょうか。結局、4日間で観光できたのはこの瞬間だけで、ブルジュ・カリファやドバイモールにも行けず。

旧市街風景 道

店内 店内

研究開発都市

会場となるドバイ・ワールド・トレードセンター。政府のお墨付きがないと使わせてもらえません。電光掲示板には「JAPAN KYOTO TRADE EXHBISION」が。街の何か所かでも見ました。

センター

会場準備を他のメンバーに任せて、ドバイの研究開発状況を視察。宇宙技術については、先進諸国から技術移転や協力を推進し、中東湾岸諸国でのリーダーを目指しているようです。また、シャッターチャンスをやや逃しましたが、3Dプリンター建築も。

宇宙 3Dプリンター建築

また、40万社が集積するドバイのフリーゾーンの一つ、ドバイ・シリコン・オアシス。名前のとおり、半導体はもちろん、ライフサイエンスや脱炭素など、様々な企業、研究機関、そして住民の集積を図ろうとされています。

インキュベーション 模型 会議

そして、ドバイ万博跡にはメトロが延伸され、万博で建設した建物に住宅や企業のオフィスを誘致中でした。なお、「KYOTO,JAPAN IN DUBAI」を開催してみてわかったことは、ドバイには製造業はない(少ない)という話を聞いていましたが、実際には、設計人材、研究開発人材もいれば、工場もあることが判明(その話は後ほど)。

万博会場 万博会場

前日準備のこの日は、出展者の皆さんとの拳固めの懇親会と会場設営が夜まで続きました。

脚光を浴びる日本の伝統産業

展示商談会では、様々な引き合い、商談が進んでいましたが、とりわけ、伝統産業が脚光を浴びていました。例えば、アラブ人の男性が着用しているカンドゥーラと呼ばれる白い服。品質が良く長持ちする、日本製のポリエステルやシルクでないと仕立てないという人が増えています。

伝統産業

食も人気。食の出展は手続が多く、酒類も困難であったことから、今回は、菓子・清酒が参画できなかったのが残念ですが、茶関係を中心に大いに盛り上がっていました。

食

キーワードは日本の品質

中東だけでなく、アフリカやインドなどの拠点でもあるドバイでは、日本のライフサイエンスや食料などの先端技術への関心がとても高かったです。

先端技術

また日本に比べて娯楽が少なく、サウジアラビア同様、ゲームなどメディアコンテンツの取り込みにも熱心でした。

コンテンツ産業

子どもの体育教育のブースにも、3日間、来場者が途絶えることはありませんでしたし、習字体験では、海外の人が自分の名前を「ひらがな」で書きたいと、こちらも大人気でした。

教育

ユニークな出展例として、こちらは「ぬいぐるみ」を旅行に行かせるという「うきうきわくわく」さん。ペットやフィギアを愛するように、自分の分身のような「ぬいぐるみ」が自分になりかわって旅行に行っている様子を、我がことのように愛でる人が世の中にはいらっしゃるのでしょうね。

ぬいぐるみ

また、mui labさんが、CESで賞を取られたのがこちら。「木製デジタルパッドとも言える同社の「mui」に、Chat GPT」ならぬ「Cat GPT」と命名されたAI回答機能を付与し、質問を書くと、その答えが返ってくるというものです。部屋の木の壁が、ホワイトボードのようになり、そのホワイトボードに質問を書くと、答えが返ってくるという感じで、「未来感」がすごくします!

IoT

さて、最後に東京海上日動火災保険さん。ドバイに進出している日本企業だけでなく、ドバイに集積している各国の企業も、同社への乗り換えが進んでいるそうです。どうしてか?その理由は、日本の「信頼性」だそうです。きめ細かさなど、品質の良さと言ってもいいかもしれません。このように、全般的に「日本の品質」がキーワードのようです。

東京海上

そして開催1日目の夜は首長第一秘書官主催の晩餐会。遊牧民時代のように、カレーに似たお料理を皆で囲んで、右手で直に掴んで食べました。

宮殿 面会 晩さん会

投資家が集積する都市

投資家向けピッチ。大きな成果が生まれました。その内容は折を見て明らかにいたします。

ピッチ会の様子 プレゼン

ドバイには投資家も集積していました。米国人の投資家ジョンさんもその一人。実は、出展者の中川住研様と進めている「古民家活用プロジェクト」で、南丹市の古民家を、別荘兼世界の投資家向けサロンとして活用すべくご購入されました。たまたま同じタイミングでドバイに滞在されていましたので、2日目の夜は、素敵なレストランでご一緒しました。遠くからですが、やっとブルジュ・カリファを拝めることができました。今後、京都での投資家・起業家交流を加速させるなど様々な連携について話し合いました。

ジョンさんらとの写真

アフリカ・インドへ繋がる道

ドバイ、アブダビ、サウジアラビアに加え、例えばインドからもオファーが。いずれも、まだまだどうなるかはわかりませんが、今後詰めていきたいと思います。

インド インド

工業団地もあるやん!

ドバイでは、住宅等の建材(石材)は地元産を用い、電力は太陽光を進めているものの依然大半は原油を活用し、水は海水を淡水化(東レ等の技術)していますが、お米はパキスタン等からの輸入に頼るなど、製造業はあまりないと聞いていました。しかし、来場者の中に、隣のアジュマーン首長国で工場を経営しているという方を見つけました。展示会終了後、片づけを任せて、帰りの飛行機に乗るまでの時間を使って、その方のお屋敷を訪ねました。ガレージにパジェロがずらりと並んでいました。玄関の外で靴を脱ぎ(雨がほとんど降らないから靴が濡れることはない)、お部屋に通されました。どこのお宅でも玄関すぐそばに来客をもてなす応接間があるのだとか。

豪邸 応接室

独特のコーヒーやお菓子をいただきました。写真のケーキは、ロシア人がUAEで製造しているもので人気なのだそう。日本人がレタス畑を営んでいて、UAEの高級バーガー店に卸しているという話も聞きました。

お菓子

本題の工場の話については、工業団地を眺めながらということで、海沿いのアフリカ風のお洒落なカフェに移動。工業団地が見えました。マクドナルドのカップ等の樹脂成形を行っている工場を経営しているとのことで、工業団地には他に、金属加工、半導体関連などの工場があるそうです。税金が安いし、何より物流の中継地というUAEの立地の良さが、UAEでの製造業のメリットのようです。

カフェ 工業団地

この方々も、カンドゥーラの仕立てには、日本製の生地しか使わないとのことでした。ちなみに左側がサウジアラビア風、右側がUAE風だそうです。首のあたりが違います。カンドゥーラの生地や色も季節によって違うそうです。そりゃそうですね。彼らは貿易もされており、日本から商社を通さずに直接輸出入を取り扱っていきたいそう。

お兄さん 弟

すっかり夜遅くになってしまい、展示会の懇親会への出席はおろか、帰りの飛行機の時間も迫ってきたので、急いで空港まで車で送っていただきました。UAEでは車のナンバーも、桁が小さいほど高いそうで、3桁、2桁になると車本体より高くつくそう。ナンバーの売買も投資目的でされているそうで、何でもビジネスになるのですね。また、土地は政府から無償で与えられ(政府は立地を誘導)、一戸建ての家の場合、15年たてば所有できるようです。このお屋敷ももともと砂漠であったところだと思いますが、家庭菜園を熱心に営んでおられました。売っている土を入れて(日本と同じですね)。飲み水はどうしているのかと聞くと、水道水も飲めなくはない(健康に害があるわけではない)が、多くの人はミネラルウォーターを飲んでいるとのこと。

車窓

帰りの飛行ルートはインド上空経由でした。

飛行ルート

 

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

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ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp