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知の京都- 山川勝史さん (京都工芸繊維大学 機械工学系 エネルギ変換輸送工学研究室 教授)

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流れの方程式を解く!

(2023年5月19日、ものづくり振興課 足利・安達)

京都工芸繊維大学 機械工学系 エネルギ変換輸送工学研究室の山川勝史教授に、少しお話をお聞きしました。

「対象物」がとどまるのではなく動くことで「現実そのもの」を反映

シミュレーション華やかなりし時代なれど、山川先生の方式は違います。

  • 例えば、風洞実験。「対象物」はそこにとどまっていて、「空気」が風となって動くのが普通ですね。
  • あるいは、デジタルのシミュレーション。それもやはり、「(デジタルの)対象物」は固定されており、「周囲からの影響」を測るというものが普通だと言います。

しかし、これらは、現実にある様々な要素は反映されません。現実には風は様々な方向からも同時に吹いてきますし、周囲からの影響も様々なものがありましょう。「ならば!」と、「(デジタルの)対象物」を動かしてシミュレーションをする、「周囲の環境」も必要なあらゆる変化をシミュレーションする、というのが山川先生の方式なのです。


「宙返りするP51」エネルギ変換輸送工学研究室HPより

究極のデジタルツイン型メタバース

周囲の環境を、分子レベルまで全て再現しシミュレーションすれば、それは完全なデジタルツイン型メタバースかもしれません。そうなるのには「コンピューターの進歩を考慮すると、あと1000年くらいかかるんじゃないか」とのことですが。

しかし、既に様々な深いシミュレーションが進められています。


「旋回する空飛ぶクルマ」エネルギ変換輸送工学研究室HPより

タイムマシンができる

シミュレーションにはあるいは、10分先のシミュレーションを、5分でできれば、未来を先に体験できる「タイムマシン」になるとのこと。

事故を回避することも可能になりますね!


「水面付近を潜航する潜水艦」エネルギ変換輸送工学研究室HPより

流れの方程式を解く

例えば、コロナの際のウイルス飛沫シミュレーションも、先生の御功績が大きいです。くしゃみをすれば、ウイルスが飛沫にくるまれて飛んでいくことがわかれば、飛沫の飛び方の数式を取り込んで・・と、必要な全ての減少の数式を組み合わすなどして、方程式を解くように流体解析をされているのです。


「ウイルス飛沫シミュレーション」エネルギ変換輸送工学研究室HPより

 

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