更新日:2026年3月31日

ここから本文です。

ZETアワード受賞企業紹介(株式会社Blue Water Energy)

ZET-summit2026」での脱炭素技術を持つスタートアップ企業によるピッチ「ZETアワード」において、審査員賞「Global Innovation Award」を受賞された株式会社Blue Water Energyについて紹介します。
※本紹介記事は、令和8年3月時点の情報です。

ZET-summit2026にてピッチを行う株式会社Blue Water Energy 代表取締役CEO 吉﨑 万莉 氏

基礎情報

企業紹介

会社概要について教えてください。

当社は、海水と淡水の塩分濃度差を活用した逆電気透析(RED)発電で、24時間365日稼働の分散型自立電源の社会実装を目指す国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)/山口大学発のディープテックスタートアップです。

  • 逆電気透析(RED)発電の仕組みについて

海水と淡水が隣り合う時、巨大なエネルギーが潜んでいます。通常、川が海に流れ込むと、このエネルギーは「熱」として周囲に霧散し、失われてしまいます。逆電気透析(RED)発電は、この熱として逃げる直前のエネルギーをダイレクトに回収する技術です。仕組みはシンプルで、塩分を多量に含む「海水」とほとんど含まない「淡水」を、特殊な膜(イオン交換膜)を挟んで隣り合わせにします。すると、塩の成分であるイオンが、濃度の低い淡水側へ移動しようと膜を通り抜けます。この「イオンの動き」こそが電気の素です。本来ならただ混ざって消えるはずの自然の勢いを、膜で交通整理することで、価値ある電力へと変換します。

技術のイチ押しポイントを教えてください。

逆電気透析(RED)発電は、海水と淡水の塩分濃度差という常時存在する資源を活用し、天候や昼夜に依存せず24時間365日安定して発電できる点が最大の特長です。これにより太陽光や風力が抱える出力変動の課題を補完し、再生可能エネルギーの安定供給に貢献します。さらに、設置面積当たりの発電密度は既存の再生可能エネルギーを大きく上回り、省スペースでの導入が可能です。CO2を排出しない次世代電源として、分散型エネルギー社会の実現を加速し、エネルギー自立と脱炭素の両立に寄与します。

創業ストーリーやこれまでの歩みについて教えてください。

当社は、代表が小学生の頃にエネルギー・環境問題への強い関心を抱いたことに端を発します。社会を変えたいという思いのもと活動を続ける中で、山口大学の逆電気透析(RED)発電技術と出会い、その可能性に感銘を受けました。内閣府主導の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)への採択をきっかけに、マテリアルユニコーンになるべく2025年に創業。山口大学とNIMSの先端技術を基盤に、長年の研究成果と高性能イオン交換膜技術を融合し、次世代のベースロード型再生可能エネルギーの社会実装を目指しています。

今後の展開について教えてください。

私たちは、世界的課題であるエネルギー危機の解決に挑みます。再生可能エネルギーは拡大する一方で、太陽光や風力は天候依存による不安定さという課題を抱えています。当社の逆電気透析(RED)発電は、海水と淡水がある限り24時間365日発電可能な安定電源であり、持続可能なエネルギー供給を実現。沿岸部での導入から開始し、全国的な分散型自律電源への展開を進めます。国内での実績を基盤に海外へ展開し、エネルギー企業やインフラ事業者との連携を通じて、エネルギー安全保障と脱炭素の両立を実現し、RED発電を世界標準の電源へと押し上げていきます。

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

sangyoshinko@pref.kyoto.lg.jp