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「ZET-summit2026」での脱炭素技術を持つスタートアップ企業によるピッチ「ZETアワード」において、特別賞「LiSH Award」を受賞された株式会社LEPについて紹介します。
※本紹介記事は、令和8年3月時点の情報です。

ZET-summit2026にてピッチを行う株式会社LEP 代表取締役CEO 高元 丈治 氏

当社は、大阪大学・奈良先端科学技術大学院大学発のスタートアップです。独自技術で電力を使わずに自ら光る植物の開発に取り組んでいます。展示演出や園芸、将来的な都市空間への展開を見据えながら、新しい植物利用の市場創出を目指します。
私たちが利用するコア技術は3つあります。第一に、発光キノコの仕組みを植物細胞内で再構成する「自発光化」技術です。外部から基質を加えなくても植物が自ら光り続ける点が特徴で、タバコやポプラで安定した発光個体の作出に成功しています。第二に、発光酵素と蛍光タンパク質の融合により明るさを20倍以上に高める「高光度化」技術です。これは他社が容易に模倣しにくい当社の競争優位の源泉となっています。第三に、約20色の発光を実現する「多色化」技術です。イルミネーションや空間演出、都市景観など、幅広い用途への展開が可能になります。これらを組み合わせることで、電力ゼロで美しく光る植物を実現し、観賞価値と環境負荷低減を両立します。将来的には照明代替によるCO₂削減にも貢献していきます。
当社の基盤となっている技術は、大阪大学の永井健治教授と奈良先端科学技術大学院大学の出村拓教授の研究から生まれました。永井教授は発光タンパク質工学の第一人者で、キノコの発光メカニズムを植物に再構成する技術を開発。出村教授は植物分子生理学の専門家として、植物への導入・発現技術を支えました。二人の研究成果をもとに2023年に株式会社LEPが設立されました。2025年には事業化を担うCEOとして、Plug and Play Japanでスタートアップ支援に携わっていた高元丈治が参画しました。「夢物語で終わらせず、早く社会にインパクトを届ける」を信条に、2025年の大阪・関西万博出展やVC5社からの1.6億円調達を実現し、大学発の技術を社会実装へと加速させています。
まずは国内で「光る植物」を目にしていただける機会を増やします。2026年後半には、ホテルや娯楽施設など暗い空間での演出・展示を本格化させる予定です。次に、光る観葉植物や切り花など、花き産業にこれまでにない価値を届けていきます。さらにその先には、街路樹や公園の植栽を自発光植物に置き換え、電力を使わない照明インフラとして都市に実装することを目指しています。連携したいのは、空間演出に関心のあるホテル・商業施設、花き流通に携わる事業者、そしてスマートシティや脱炭素に取り組む自治体です。「光る植物」の市場はまだ世界的に黎明期であり、確立された産業は存在しません。だからこそ、さまざまなパートナーとともに、この新しい市場をゼロから切り拓いていきたいと考えています。
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