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石見銀山遺跡は、日本を代表する鉱山遺跡で、16世紀、戦国時代から大正12(1923)年までの約400年にわたって採掘されていました。
平成19年には、環境に配慮し自然と共生した鉱山運営を行っていたことが特に評価され、「石見銀山遺跡とその文化的景観」として世界遺産に登録されました。
石見銀山遺跡は文化財保護法でいう史跡が大半を占めていますが、重要文化財、重要伝統的建造物群保存地区の3種類の指定文化財に分けられ、約529ヘクタール(コアゾーン)が指定・選定されています。また、その周囲には大田市が市条例に基づく石見銀山景観保全地域約3,134ヘクタール(バッファゾーン)を設定しています。
遺跡の保存・管理については石見銀山遺跡の構成資産が広範囲に分布しており、「保存管理のための業務」が多岐にわたることから、それらを適切に実行するため、島根県と大田市が役割分担しながら取り組んでいます。
県が主体的に実施するものには、調査研究などの専門性が高い業務、観光や情報発信などの広域的な対応が必要な業務、国省庁などとの総合調整業務などがあります。特に文献等の基礎調査研究については、組織人員体制、専門性の観点から県が主体的に行っています。
大田市は、史跡の保存管理計画などを策定し、個々の資産の保存管理を行うとともに、域内の観光対応や住民向け広報紙の発行を行っています。
一方で、遺跡が広く、世界遺産に含まれる町並みや集落、周囲の景観保全地域など住民生活と関わる部分も多いことから「石見銀山行動計画」に基づいた官民協働の取り組みも行われています。
まず、受け入れ体制の整備として、世界遺産に登録された平成19年に、パークアンドライド方式による交通対策を開始し、住民による「大森住民憲章」の制定、翌年には「出店マナー」の策定などが行なわれ、「穏やかさと賑わいの両立」をめざした地域づくりが進んでいます。
平成20年には、「石見銀山行動計画」に基づき民間が行う保全・活用の活動の支援を目的に石見銀山基金の造成が行われ、募金活動が始められました。
基金は、文化財等の修理・修景活動や遺跡の価値の周知などの情報発信事業等に活用されているとのことです。
概要説明を聴取した後、現地を視察
岡山県立図書館は、平成16年9月25日に開館しました。開館に際して、住民の要望が取り入れられ、誰もが利用しやすいように低層階で広い面積の閲覧室や、174台駐車可能な駐車場を完備するなど充実した設備となっています。
同館は、館長、副館長、総括参事の下に総務・メディア課、市町村図書館への助言を行う図書館振興課、書籍の購入や装備を行う資料情報課、閲覧室でレファレンスや図書案内を行うサービス第一課、サービス第二課の5つの課があり、それぞれの課に2つから3つの班が存在する形で組織されています。
図書館司書は県教育委員会で採用し、同図書館には20名が、県立高校等には27名が配置されており、図書館司書の経験領域の拡大と組織の活性化を図るため、県立学校等との間で司書の人事交流を積極的に実施されています。
図書館サービスについては、中期サービス目標である「県民図書館さんさんサービスプラン」に基づき、さまざまな取り組みが行われています。
例えば、閲覧室では利用者の幅広い学習ニーズに応えるため、主題別6部門(総合、人文科学、児童、社会科学、自然科学・産業、郷土)制を導入し、それぞれの受付で専任職員がレファレンス等のサービスを実施されています。
また、横断検索システム、郷土情報ネットワーク、レファレンスデータベースの3つの機能をもつ電子図書館「デジタル岡山大百科」がHP上に設置されています。
さらに、インターネットで貸出予約ができるサービスも行われており、このインターネット予約は毎年度増加しており、個人貸出に占める割合も毎年度上昇しているとのことです。
資料の収集については、新刊図書を積極的に収集しており、現在の蔵書冊数は、1,310,120冊とのことです。また、資料整備費は図書館等整備基金から繰り出すかたちで賄われており、平成28年度は1億2千万円程度が資料整備費に充てられています。
こうした、豊富な蔵書や専任職員によるきめ細やかなサービスの提供、好立地等を背景に同館は開館翌年度の平成17年度から11年連続で来館者数、個人貸出冊数がともに全国の都道府県立図書館中、第1位を達成しています。
概要説明を聴取した後、施設を視察
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