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更新日:2018年12月7日

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文化・教育常任委員会管外調査(平成30年7月23日から24日)

公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団 横浜美術館(神奈川県横浜市)

文化芸術を通した教育普及の取組について

調査目的

今後の文化芸術を通じた教育普及の取組の参考とするため、造形プログラムと鑑賞プログラムを組み合わせた、特色ある教育普及を展開しているほか、地域社会や学校と連携しながら、子どもや障がい者、高齢者など幅広い人々に開かれた活動を目指す同館の取組について調査する。

調査内容

平成元年11月に開館した同館は、7つの展示室のほか、11万冊を超える蔵書が揃う美術情報センターや、多彩なワークショップを行うアトリエなども備わった国内でも有数の規模を誇る美術館である。

同館は、開館当初から、文化芸術を通した子どもの教育活動に注力している。「子どものアトリエ」では、「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でやってみること」を基本に、未就学児から12歳までの幼児・児童を対象に、遊びを通したさまざまな造形体験を提供している。年間を通して、平日は市内の教育機関と連携した団体プログラムを、休日は親子や個人を対象としたプログラムを実施している。

「市民のアトリエ」では、12歳以上を対象に、「つくる」ことを通して市民が美術に出合う場を提供している。デッサンや日本画など、絵画を中心に作品を制作するための「平面室」や、銅版画や木版画などを本格的に制作することができる「版画室」などがあり、各室で専門スタッフが制作をサポートしている。ここでは、アーティストとの交流や、制作を実際に見ることなどを通して、美術に親しむ場を目指している。

同館は今後、大規模改修を行い、平成35年のリニューアルオープンを予定しているが、今後も、同市の文化芸術を発展させる拠点施設として、さまざまな取組を推進していきたいとのことであった。

主な質疑

  • 同館の年間予算について
  • 同館の設計コンセプトについて
  • 職員の雇用形態について
  • 教育普及グループの業務内容について
  • 子どものアトリエの参加費について など

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団横浜美術館概要説明を聴取
概要説明を聴取

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団横浜美術館ワークショップの様子を視察
ワークショップの様子を視察

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団横浜美術館施設を視察
施設を視察

荒川区議会(東京都荒川区)

タブレットを活用した教育について

調査目的

グローバル人材の育成を目指し、教育においてタブレットPCの活用を促進する同区の取組について調査する。 

調査内容

同区は、すべての子どもたちに主体的・対話的で深い学びによる論理的思考力や問題解決能力、コミュニケーション能力などを備えた「21世紀型能力」を身に着けさせるため、教育におけるタブレットPCの導入を進めてきた。

平成21年度には、区内すべての小・中学校の普通教室に電子黒板が導入され、平成24年度にデジタル教科書のネットワーク配信が行われた。その後、モデル事業を経て、平成26年9月に、区内の小・中学校34校すべてに合計9,500台のwindows8.1タブレットPCを導入した。小学1から2年生は4人に1台、3から6年生は2人に1台、中学生は1人1台が整備されている。

授業においては、グループで協力しながら課題解決をしたり、自分のペースで反復学習をしたりする際にタブレットPCを使用している。ただし、授業中のすべての場面で使用するのではなく、従来の教科書やノート、黒板やチョーク同様に、分かりやすく教える「授業ツール」として、その特性を活かし、効果的な場面で部分的に活用している。

今後も引き続き、タブレットPCを活用しながら「21世紀型能力」の向上を目指し、情報活用能力の向上を図るとともに、情報モラルに関する教育・啓発の取組についても重点的に推進していきたいとのことであった。

主な質疑

  • タブレットPC導入の契機について
  • タブレットPC導入に係る基礎学力及び教員の指導力の変化について
  • 教員の負担軽減の効果について
  • タブレットPCの更新サイクルについて
  • 情報モラルに関する取組状況について など

荒川区議会概要説明を聴取
概要説明を聴取

静岡県富士山世界遺産センター(静岡県富士宮市)

世界遺産富士山の情報発信の取組について

調査目的

文化芸術の効果的な情報発信の取組の参考とするため、平成25年6月にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」を国内外に広く情報発信する同センターの取組について調査する。 

調査内容

同センターは、平成25年6月にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」を後世に守り伝えていくための拠点施設で、静岡県によって整備され、平成29年12月に開館した。富士ヒノキを使用した木格子で覆われた逆円すい形のユニークなフォルムが特徴の展示棟は、富士の水の循環と反映をコンセプトにしている。

「永く守る」、「楽しく伝える」、「深く究める」、「広く交わる」の4つを柱として、常設展示や企画展のほか、館内講座、出前講座、シンポジウムなど、幅広い事業を展開している。

同センターは、展示棟、北棟、西棟の3棟で構成されている。展示棟の内部は、193メートルに及ぶらせん状のスロープになっており、壁面に投影される四季折々の富士登山道の風景を楽しみながら富士山頂を目指す疑似登山を体験することができる。このほかにも、265インチの4K画質により、迫力ある富士山を映し出す映像シアターや、5つの常設展などが設置されている。また、富士山に関する書籍をそろえた富士山ライブラリーや、ヒノキの香りに触れながらくつろげるカフェやショップなども併設されている。

開館して間もないが、部分的なリニューアルが検討されている。今後も、富士山の文化的価値を長く守り続けるため、富士山の美と伝統を広く国内外に発信していきたいとのことであった。

主な質疑

  • 同センター建設の契機について
  • 同センターの運営方法について
  • 富士山のゴミ問題について など

静岡県富士山世界遺産センター概要説明を聴取

静岡県富士山世界遺産センター施設を視察
概要説明を聴取した後、施設を視察

お問い合わせ

京都府議会事務局委員会課調査係

京都市上京区下立売通新町西入

ファックス:075-441-8398