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警察学校における人材育成、機動隊訓練について
ビッグデータを活用した予測型犯罪防御システムの運用について
警察学校における人材育成の取組や機動隊の訓練の様子を視察するとともに、予測型犯罪防御システムの運用状況を伺い、府民の安心・安全を守る取組について調査する。
現在、警察学校には4月に入校した初任科生194人(うち女性47人)と実習を終えた初任補修科生12人の合計206人が学んでおり、40人の指導体制で運営している。
初任科生に対しては、警察業務で必要な知識や技能の習得、基礎体力の強化、団体生活を通じて学ぶ警察官としての自覚、使命感・連帯感を醸成し、警察官として現場で活躍できるよう指導することを目的としている。
また、教養課程を修了した職場実習生に対しては、その悩みや不安を解消するため、指導教官等がそれぞれの配属先に伺う職場巡回指導の充実や、府警本部より派遣された臨床心理士による「心のあったか保健室」の開設により、各個人の適性に応じた警察官の育成に取り組んでいる。
さらに、近年頻発している自然災害等へ対応するため、機動隊に配備された災害警備用車両や装備資機材について説明を受け、実際の訓練の様子を視察。こうした災害に向けた訓練は、年間60回程度実施されているとのことであった。
次に説明を受けた予測型犯罪防御システムは、犯罪発生情報や不審者情報を犯罪学の理論やデータ解析の技術を駆使して活用することで、将来の犯罪発生の確率が高い場所や時間帯を想定できるシステムである。警察官は、どのような場所でどのような犯罪が起きるのか、将来の発生予測をシステム上で把握し、予想される犯罪について、どういった行動をとればより最適かを考えることができるようになっている。また、経験のない地域に新しく配属されても、システムを活用してより早く管内の犯罪発生状況を把握することができるメリットもある。
こうしたシステムの力も借りながら、府民の安心・安全を守るため、人材育成等にしっかり取り組んでいくとのことであった。
概要説明を聴取
レスキュー車等の視察
救助用装備資機材の視察
訓練の様子の視察
働き方改革に取り組み、生産性の向上に成果を上げている同社の取組状況を伺うことにより、府内の企業や京都府自身が今後、働き方改革を進める上で必要となる考えや仕組みなどを学ぶことを目的に調査する。
政府は2017年3月に「働き方改革実行計画」を策定した。日本の労働生産性の低さや人口減少に伴う生産年齢人口の不足が背景にあり、一人ひとりの働き方を見直し、多様な働き方が実現するよう、さまざまな取組が公民問わず実施されている。
そうした中、視察した日本電産株式会社においては中期戦略目標である「Vision 2020」の達成に向け、全社をあげて生産性を2倍にし、その結果として残業がゼロになるよう、「働き方改革」の活動をスタートさせている。
同社は、働き方改革をさらに加速させていく仕組みとして、2017年4月から「3つの制度(在宅勤務・時差勤務・時間単位年休)」を導入するとともに、働き方改革を通じて、さらに女性が活躍できる環境整備に向け、新たに「女性活躍推進室」を設置された。これまでハードワークなイメージの同社が働き方改革に梶を切ったのは、同社がグローバル企業(社員のうち約9割が外国人)として、日本的な働き方が通用しなくなったこと、生産性を上げていかないと世界での競争に打ち勝てないとの思いからであった。
また、同社は働き方改革により減った残業代の半分は社員にボーナスとして還元し、半分は研修費に活用するなど、「残業代ゼロ」だけを目的とせず、社員の生活を守るとともに人材育成にも活用されている。
同社では、今後100年以上続く企業にするため、時代に適した働き方に柔軟に対応し、グローバルな環境で戦えるための体制や人材育成にさらに取り組んでいくとのことであった。
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