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【つながる未来インタビュー vol.4】学生×地域つながる未来プロジェクト

CoCo.しらかわインタビューのメインイメージ画像

(令和6年3月公開)

[はじめに]活動を盛り上げる秘訣とは…!?

今回は、東山の粟田学区で精力的に活動する「CoCo.しらかわ」代表の田崎文吾さんにお話をお伺いしました。

「CoCo.しらかわ」は、令和2年度から「学生×地域つながる未来プロジェクト」に参加している団体で、地域で若手のボランティア窓口の機能を担いながら、さまざまな取り組みを行っておられます。

インタビューの様子の写真

「CoCo.しらかわ」のLINEグループの人数は88人!(令和6年2月22日現在)
大学生・社会人問わずいろいろな人たちが参加し、スマホ教室やレクリエーション、SNSでの地域のお店の紹介、お祭りの手伝いなど、興味関心に合わせてチームに分かれて活動中です。

地域の方々が一緒にお昼ご飯を食べている写真

「CoCo.しらかわ」には、なぜ沢山のメンバーが集まっているのでしょうか?
そして、どのように活動を盛り上げているのでしょうか?

その秘訣を明らかにするために、お話を聞かせていただきました!

「CoCo.しらかわ」誕生の経緯は?

「地域活動のきっかけは、ビジネスの差別化でした。」

田崎:僕は大阪に住んでいるのですが、京都でシェアハウスのオーナーをしていたことがきっかけで、この地域に関わり始めました。京都のシェアハウスに住むことを選ぶ人は、やはり京都の文化に興味を持っていると思うんです。なので、シェアハウスの住人に京都の文化や地域の方々と触れ合ってもらいたいと思い、地域の扉を叩きました。シェアハウスというビジネスの、いわば差別化戦略の一環でした。(現在は、当時の社員に事業継承)

10カ所ほどの地域を回って、京都以外の人間でも受け入れてくれそうな場所を探してみました。その結果、粟田学区の方が興味を示してくれたんです。

地域活動に関わる一主体として「何をしましょうか?」と尋ねました。断られた時はおしつけないようにして、丁寧に会話をしてお互いに理解するようにしました。

田崎さんインタビューの様子の写真

「CoCo.しらかわ は、地域からの要望で生まれました!」

田崎:外国人も含むシェアハウスの住人と共に、粟田学区に関わるようになると、地域の方々に「もっと若い人を連れて来てほしい」と言われるようになりました。

この地域には「粟田自治連合会」「古川町商店街振興組合」など、さまざまな組織があるのですが、そういった組織に若い方々が参加しやすいように、ボランティアの受入窓口や、責任を持つ管理者が必要でした。

そこで地域からの要望を受けて立ち上げたのが、「CoCo.しらかわ」です!

地域の方々の反応は…?

粟田学区で「CoCo.しらかわ」を立ち上げた田崎さんですが、地域の方はどのように感じているのでしょうか?
「CoCo.しらかわ」立ち上げ当初から関わりのある、「粟田シニアクラブ連合会」会長の辻川さんにお話を聞いてみました。

「粟田地域以外の方でもいい!実際に動いてくれる!」

辻川さんインタビューの様子の写真

辻川:田崎さんはシェアハウスの若い人たちを地域に連れて来てくれました。一緒に動くうちに、みんなと話ができるようになりました。

彼らには、高齢者にできないことができる!パソコン・力仕事・畑仕事などをして、僕らのために汗水たらしてくれる人たちです。実際に動いてくれるんですよ。粟田地域以外の方でもいいんです。
地域のために、何かしてくれる人は、仲間だと思っています。

段々と色々なことを任せるようになりました。以前は、同世代の者同士のコミュニケーションが多かったけれど、今では若い人とも話す機会が増えました!

具体的な運営ノウハウは?

粟田学区で地域の方々と良い関係を築いている様子が見えてきた「CoCo.しらかわ」ですが、具体的にはどのように団体運営をしているのでしょうか?
田崎さんに、地域活動を盛り上げる具体的なノウハウについて聞いてみました。

田崎さんが笑顔の写真

1. 複数の経路でメンバー集め!

田崎:令和2年度から「学生×地域つながる未来プロジェクト」に継続参加し、毎年約5名の大学生が新たに参加してくれました。プロジェクト終了後も継続的に活動に参加してくれる方もいましたね。

それから、各大学のボランティアセンターで団体登録をして、大学にチラシを配架してもらっています。最近は、「activo」というボランティア等の募集サイト経由でもメンバーが集まっています。

▶「CoCo.しらかわ」のメンバー応募経路

  • 学生×地域つながる未来プロジェクト
  • 大学のボランティアセンターで団体登録をして、チラシ配架
  • ボランティア募集サイト

▶「CoCo.しらかわ」のメンバー募集チラシ

CoCo.しらかわチラシの画像画像を拡大する(PDF:2,151KB)

田崎:メンバー募集のチラシ作成と、ボランティア募集サイトの更新は、「令和5年度 学生×地域つながる未来プロジェクト」の参加学生2名が担当してくれました!

新メンバー募集の話をしていた時に、「一度、自分の大学のボランティアセンターに行ってみるのもいいと思う」と話したんです。
すると学生が、「チラシから作ってみたい!」と言ってくれたので、お願いしました。

2. LINEグループ&イベント機能を活用!

田崎:LINEグループを作っていて、メンバーが相互にやり取りできるようにしています。LINEグループの人数は80人を超えています。(令和6年2月22日現在)
各種行事やイベントは、LINEの「イベント機能」を使って出欠を取っています。

LINEのイベント機能のスクリーンショット画像

あとは、「CoCo.しらかわ」ではいくつかのプロジェクトチームに分かれて取り組んでいることもあって、それぞれのチームで自主的にLINEグループを作って連絡を取り合っています。
例えば、SNS投稿とか、スマホ教室とか、それぞれに。

3. 活動に来てくれる人を大切に!

田崎:LINEグループに入っているメンバーの総数自体は多くても、随時反応があるメンバーは20~30人程度だと思います。
活動に参加してもらえないことを悩むのではなく、参加してくれる人を大切にしています。

参加してくれる人というのは、LINEのイベント機能にリアクションをしてくれた人だと捉えています。たとえ「欠席」という回答であっても、ちゃんと回答してくれているので。リアクションがあれば参加者です!

4. 大学生に交通費を支給!

田崎:大学生に交通費を支給したいと地域側に伝え、2年がかりで実現しました。地域の色々な組織から寄付金を集めることで、大学生への交通費支給が実現しています。

5.「地域のため」と「自分たちのため」

田崎:「CoCo.しらかわ」メンバーには、地域で活動するにあたり、「地域のため」だけでなく、「自分たちのため」にもなるようにしてほしいと伝えています。

何かを企画して主体的に動こうとする時、色々と考えないといけないことが出てきます。それら一つ一つを検討しながら、どうやったら前に進めるかを考える、そのプロセス自体が成長につながります。
なので、「やってみたいと思うことには、チャレンジしてみてほしい」と伝えています。

「CoCo.しらかわ」Instagramのイメージ写真

「CoCo.しらかわ」Instagram(外部リンク)、イベント時の看板作り、チラシ作りなど、メンバーの「やってみたい」という主体性から生まれた動きがたくさんあります!

参加学生のリアルな声は…?

「CoCo.しらかわ」では、LINEで活動予定を知ることができ、出欠も画面上で簡単にできるということで、活動参加のハードルが低く、継続的に関われる仕組みになっていることが分かりました。また、参加しているメンバーの主体性を大切に育みながら、団体運営されている様子も伝わってきました。

では、実際に「CoCo.しらかわ」の活動に参加している学生は、どのように感じているのでしょうか?
令和5年度 学生×地域つながる未来プロジェクト」参加学生で、「CoCo.しらかわ」チームで活動中の森崇太さん(京都府立大学大学院)にお話を聞いてみました。

「考え方を教えてもらっています!」

森くんインタビューの様子の写真

森:まちづくりに興味があって、「令和5年度 学生×地域つながる未来プロジェクト」に参加しました。
「CoCo.しらかわ」の活動では、代表である田崎さんが、活動における考え方を教えてくれています。

例えば、僕は今、活動の一環で地域の高齢者の方にスマホ操作を教えているのですが、当初は参加者の方々とスマホ操作についての話だけしていました。
そんな時、田崎さんが「本来の目的はスマホ操作ではなく、地域の方々との交流だよ。」と指摘してくれました。

「PDCAサイクルを取り入れています!」​​​​​

森:ビジネスの現場で用いられるPDCAサイクル(業務改善の手法)を地域活動に取り入れることを教えてもらったり、マネージャーとしての動き方や考え方も学ばせてもらっています。

実際にPDCAサイクルを試してみた結果、スマホ操作の話だけになりがちな「スマホ教室」の現場で、地域の方々と色々な話をして、地域の悩みを聞くことができました!

「CoCo.しらかわ」の活動を通して、コミュニケーション能力が上がりました。
人と話すことが楽しいです!

今後の展望は…?

「CoCo.しらかわ」代表である田崎さんは、事業経営者である自身のバックグラウンドを生かし、地域活動の現場で本質的価値の見極めを行いながら、団体運営をしていることが見えてきました。
最後に田崎さんに、今後の展望などを聞いてみました!

「人を育てられる地域へ!」

田崎さんが思いを語っている様子の写真

田崎:僕は、地域でのボランティアを通して、自己成長してほしいと思っています。
地域が人を育てると思うので、人を育てられる地域になればと思いますし、それを「CoCo.しらかわ」が体現したいんです。
ずっと「CoCo.しらかわ」と関わりたいと思ってもらえるように!

「学生×地域つながる未来プロジェクト」には毎年参加させてもらっていますが、京都府への要望としては、大学生募集のペースを上げてほしいです。
現在は年1回の募集で5名が「CoCo.しらかわ」に来てくれていますが、例えば募集を通年化するなども選択肢の一つではないでしょうか。

[おわりに]ノウハウ共有と仕組み化に向けて

今回のインタビューでは、「CoCo.しらかわ」の事例を紐解きながら、地域活動を盛り上げる秘訣に迫ってみました。
他団体の皆さんにも参考にしてもらえるような具体的な団体運営ノウハウや、それらを可能にする本質的な考え方が見えてきました!

それらを可視化・共有することで、他団体の皆さんには活動の仕組み化へのヒントにしてもらえたらと思いますし、京都府担当者としても更なるプロジェクトの発展に向けて、いただいたご意見を検討していきたいと思います。

地域の方々がゴルフを楽しんでいる様子の写真

インタビュー訪問をした日は、「CoCo.しらかわ」メンバーと地域のシニアクラブの方々が、レクリエーションとしてグランドゴルフを楽しんでおられました。
京都府担当者もご一緒させていただき、現場のリアルな様子を体感しました!

これからも地域に幸せな現場が一つでも増えるように、地域の皆さんと共に取り組んでいきます。

「CoCo.しらかわ」の田崎さん、「粟田シニアクラブ連合会」の辻川さん、参加学生の森さん、そして地域の皆さん、今回はお時間いただきありがとうございました!

 

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