閉じる

トップページ > 定例会・委員会等 > さまざまな取組 > 出前議会 > 平成27年度の出前議会 > 文化・教育常任委員会 出前議会(平成28年2月12日)

更新日:2016年3月31日

ここから本文です。

文化・教育常任委員会 出前議会(平成28年2月12日)

テーマ

文化財の保護と活用について~貴重な文化遺産を後世に残し、日本文化を世界に発信するために~

日時

平成28年2月12日(金曜日)14時15分~15時55分

会場

仁和寺 御室会館(京都市右京区御室大内33)

参加者

文化・教育常任委員会 

委員長:平井斉己

副委員長:四方源太郎、菅谷寛志

委員:村田正治、岸本裕一、中村正孝、本庄孝夫、浜田良之、成宮真理子、酒井常雄、北川剛司

出席者

京都府文化財所有者等連絡協議会 副会長代理 仁和寺執行・真言宗御室派財務部長 大石隆淳

文友会 会長 千田日出雄

公益財団法人京都古文化保存協会 常務理事・事務局長 後藤由美子

京都の文化財を守る会 会長 明石忠

社寺建造物美術協議会 会長 荒木かおり

一般社団法人国宝修理装潢師連盟 理事長 坂田雅之

文化財を守り伝える京都府基金の寄附者 株式会社澤吉 代表取締役社長 澤田明広

※敬称略

京都府 

文化スポーツ部文化政策課長 田中圭一

文化スポーツ部文化政策課文化財・資料保全担当課長 平井俊行

教育庁指導部理事文化財保護課長事務取扱 磯野浩光

教育庁指導部文化財保護課建造物担当課長 鶴岡典慶 

地元議員 

二之湯真士、加味根史朗、島田敬子、岡本和德

概要 

京都府内には、歴史的建造物など数多くの貴重な文化財がある。文化財は、京都の歴史や文化を理解する上でも、また新しい京都の文化を創造していく上でも、大変重要な価値を持っている。京都の文化財を守り、後世に伝えていくことは、京都府民の責務であるとともに、これらを新しい文化の創造と発展のための礎として有効に活用することは、これからの社会においてますます大切になってきています。

今回の出前議会では、こうした状況を踏まえ、文化財保護関係者から文化財保護に係る日頃の取組や御意見を伺い、意見交換を行いました。

文化・教育 出前1

主な意見 

  • 文化財建造物の修理に必須になっている木材や材料の安定的な確保が必要であるが、国宝・重要文化財クラスの文化財建造物の修復に適する樹齢の木材は近年、減少傾向である。このような資源の確保を長期的な視野で見据えていただきたい。
  • 多くの文化財を残していく上で、さまざまな職種が必要であり、文化財保存修理に関する体験コーナー等で、小中学生や高校生、保護者の方に見て、触れてもらい、将来の職業を考える際に一人でも多く、我々とともに歩む若い方が来ていただければ非常にありがたいと思う。
  • 文化財というと、京都以外から来られる人は、有名な観光寺院に行きがちであるが、京都にはまだまだ多くの知られていない大切な文化財があり、いろいろな事情で、公開をしたくてもできないというお寺はたくさんある。
  • 主に精神的なものに訴えて保護活動をという思いで活動しており、最近、観光客が増加したが、その観光客に気づいていただけることができればと思っている。
  • 文化財の修理の中では、同質・同素材の、なるべく国産のものを使っている。漆の産業も守る、そしてまた漆の技術も守っていくということも文化財修理の一つの責務ではないかということで、今、この方向で進められている。
  • 文化財修理は、経験と知識、材料、そして確かな技術があって、はじめて実現する。
  • 文化財修理の課題の1つは資金の不足であり、文化財修理の費用は大変高額になるため、自己負担ができない所有者の方は、修理を諦めるしかないという結果になる。補助金があっても、なかなか修理にたどり着けないという所有者がおられる現実がある。
  • 京都における文化財の修理は、伝統だけではなく高い専門性と常に絶え間ない模索、努力によって支えられており、新たな製品をつくり出す伝統産業とは異なる。
  • 近年、材料や道具をつくる職人の高齢化や後継者不足ということが言われており、こういった方々の支えがなくなると、文化財修理は成り立たない。
  • 文化財を守るのは、事業に従事されている方だけではなく、府民一人一人の文化財に対する理解と理解し合う心が肝要であり、文化財と共存共栄することが、我々府民に課せられたこれからの課題である。

文化・教育 出前2

 

お問い合わせ

京都府議会事務局委員会課調査係

京都市上京区下立売通新町西入

ファックス:075-441-8398