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最新の府内の発生状況(2022年第○週)

今週のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎地図(京都府版)

丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南
  • 発生なし
  • 発生
  • 注意報
  • 警報

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2025年第30週の報告です。

伝染性紅斑の警報レベルが全国と京都府全体で今週も継続しています。京都府内では乙訓・南丹・中丹西・丹後の各保健所で警報レベルが継続、中丹西が新たに警報レベルになりました。その他、ヘルパンギーナの警報レベルが南丹で継続しています。

全数報告対象の疾患は結核が4件、腸管出血性大腸菌感染症レジオネラ症後天性免疫不全症候群梅毒がそれぞれ2件、ウイルス性肝炎劇症型溶血性レンサ球菌感染症侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、百日咳が24件報告されました。

伝染性紅斑(リンゴ病)が引き続き流行しています。京都府では第23週(6月2日~8日)をピークに徐々に減少している様子が見えますが、上述のとおり北部を中心に警報状態が続き、まだ油断ならない状況です。全国的にも第25週(6月16日~22日)をピークに少し減少したようですが、感染者数はかなり多い状態です。

本疾患はヒトパルボウイルスB19による感染症です。主に小児にみられる流行性の病気で、「リンゴ病」の別名は、しばしば両頬がリンゴのように赤くなることに由来します。現状では有効なワクチンや特効薬はありません。感染してもほとんどの方が軽症で自然回復しますが、妊娠中に初感染した場合は、胎児水腫や流産のリスクとなる可能性があります。成人では頬の紅斑などの特徴的な症状の出現は少なく、周囲の人間が知らないうちに感染していることもあります。普段から手洗いや咳エチケット等飛沫感染対策を心がけ、食器やタオルの共有をしないなど注意してください。