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※このページでは、認定特定非営利活動法人として認定された団体については「認定NPO法人」と記載しています。

認定NPO法人テラ・ルネッサンス(以下「テラ・ルネッサンス」という。)は、「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)」の実現に向けて活動に取り組む認定NPO法人です。混沌とした国際情勢が続く昨今においても、世界平和への歩みを止めることなく活動を続ける同法人の背景や取り組みについて、啓発事業部長の藤森みな美さんにお話を伺いました。

(啓発事業部長の藤森みな美さん(写真左))
テラ・ルネッサンスは、平成13(2001)年に鬼丸昌也さんによって設立されました。設立のきっかけは、鬼丸さんが大学4年生の時に初めてカンボジアの地雷原を訪問した経験にあります。そこには、普段生活している日本とはあまりにもかけ離れたものがありました。紛争はすでに終結していましたが、紛争時に埋設され、撤去されないまま残された地雷が、現地の人々の生活を脅かし続けている現実に、鬼丸さんは深いショックを受けました。帰国後、「自分に何ができるのだろう」と自問自答を続ける中で、世界の現状を日本で「伝える」ことならできるのではとの思いから、講演活動に取り組み始めました。これが、テラ・ルネッサンスが歩みを進める一歩目になりました。
現在のテラ・ルネッサンスの活動は、大きく「海外」と「国内」の2つの活動に分けられます。
まず海外での活動に目を向けてみると、例えばラオスでは「不発弾の回避教育」、設立の原点となったカンボジアでは「地雷撤去支援」、ウガンダでは「元子ども兵の社会復帰支援」を実施。その活動国数は計10ヶ国にのぼり、活動も多岐にわたります。
このように、海外で様々な支援を実施するテラ・ルネッサンスが、現地で大切にしている考え方が「自立と自治」。彼らが今後生活していくには、彼ら自身で生きていく力を養う必要があるため、テラ・ルネッサンスの活動は、あくまでそれらを助ける「サポート役」であるという考えです。
一方で、そのサポートには実情に沿った「オーダーメイド」の支援が必要で、藤森さんは「彼ら一人ひとりにそれぞれの背景がある。生まれた場所や家族構成など、その背景は多種多様です。もっと言えば、目標も人それぞれ。その人が本当に必要としているサポートに徹することが大事」だといいます。
その思いが体現されたエピソードとして、元子ども兵でテラ・ルネッサンスの社会復帰支援を受け、自立し洋裁店を開いた方が、現地の住民向けに洋裁教室を開くことがあったそう。受けた支援を支援で返す、まさに「平和のサイクル」が生まれた瞬間であり、活動冥利に尽きると語ってくれました。

【ウガンダでの支援の様子】
国内では、「平和の担い手を一人でも多く育てたい」という熱い思いのもと、現在も、設立当初から変わらず続けている平和教育や啓発活動に取り組んでいます。講演は、教育機関や行政、企業など様々な主体向けに行っており、その数は令和6年度だけで年間133回に上りました。藤森さんはこの講演活動を「種まき」と表し、「平和の『種』を多くの人にまき、平和を願う人たちの『花』を咲かせたい。また、どんな困難や課題も解決するのは『人』。人の心を動かすことが、問題や課題を解決する上で何よりも大事だと思っています」と語ってくれました。

【国内での講演の様子】
もともと京都市内のアパートの一室で始まったテラ・ルネッサンス。当時から京都の多くの方々からのサポートがあったといい、京都に支えられて育った団体だからこそ、京都から平和を創造することに意義があるといいます。
また、「大学のまち京都」だからこそ、現在、京都市内の事務所には約10名の大学生インターン職員が従事しており、テラ・ルネッサンスでの経験を経て、外務省やJICAなどに就職し、新たなステージで国際平和に貢献する学生も多いとのことです。
国際協力団体の多くが関東圏に事務所を置く中で、「京都を含めた関西圏の大学生が、国際協力に関心を持ったときに、学び、主体的に関われる受け皿でありたい。そのうえで、ここで育った学生が平和を創造する人財として羽ばたいていってくれたら嬉しい」と話します。
「京都から、学びと支援で世界に平和を」
テラ・ルネッサンスの挑戦は続きます。
(取材:木下)

【学生インターンの活動の様子】
認定NPO法人テラ・ルネッサンスでは、「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)」の実現に向けて、国内外で平和を育む取組みを進めています。ふるさと納税を通じて、ぜひ応援をお願いします。
お問い合わせ
文化生活部文化生活総務課 府民協働係
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