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VRイノベーションアカデミー京都の「AR/VR専門家育成プログラム」が |
(2022年12月22日、ものづくり振興課 足利・恩地)
株式会社クロスリアリティ(外部リンク)(VR Innovation Academy「VRIA」(外部リンク)運営)の田中ディレクターに改めてお話をおうかがいし、最近の動向をまとめました。
まずは、株式会社クロスリアリティ(外部リンク)のAR/VRその他メタバースに関する開発事業について、改めておさらいしましょう。
仮想の現場での訓練を行うことができる「バーチャルトレーナー」。その際のパフォーマンスを記録でき、追跡分析にも活用できる優れものです。
実際の現場でのタスク指示や経路探索ができる「ARアシスト」。リモートからでもマーカーを設置でき、テキスト、音声、動画、3Dデータなど様々な情報を付与できる優れものです。
VRやARのレッスンを作成するソリューションが「EON-XR」。EON Realityの豊富なライブラリを基に、AR/VRの技術者でなくても簡単にレッスンメニューを作成できる優れものです。生徒のパフォーマンスをモニターすることももちろんできます。
EON Realityはどんどん最新ツールをアップデイトさせていっていますが、クロスリアリティ自身においても新しいツールを開発中で、その完成が楽しみです。
また、コロナ禍では「VRオープンキャンパス」の制作依頼が急増されました。
そして、独自の仮想空間作成ライブラリ「VR Meet」を構築され、様々なメタバース空間の作成が可能です。
次に、VR Innovation Academy「VRIA」(外部リンク)の動向です。
東映京都撮影所内の「VRIA」現地でも、リモートで全国どこからでも受講可能で、専門家育成コースから短期の様々コースまで多彩なカリキュラムが用意されています。
既に卒業生の活躍が始まっており、大型商業施設でのARイベント(外部リンク)など、素晴らしいコンテンツが生まれています。
(令和4年3月1日、ものづくり振興課)
株式会社クロスリアリティ(外部リンク)(京都市)野上プランナーに改めてXRの未来について、お話をうかがいしました。
-改めて、業務内容を教えてください。
野上)弊社は2019年に起業をしまして、東映京都撮影所の中に事業拠点を設けております。AR/VRソリューションの自社開発、受託開発や販売を行っております。また、EON Reality社のプロダクトもリセラーとして販売も行っております。また、VRイノベーションアカデミー京都というスクールの運営も行っており、XR開発人材の育成も行っております。
-貴社設立のきっかけを教えてください。
野上)弊社の親会社にエンジニア派遣を主事業としている株式会社エスユーエスがあり、京都府さまからEON Reality社をご紹介していただきました。
背景としては、京都府のクロスメディアパーク構想もあり、EON社の創業者兼会長であるDan氏が「世界的に人気があり、歴史的・文化的都市である京都にどうしても拠点が置きたい」という強い思いも相まって、京都にて事業展開を行うこととなりました。
EON Reality社は世界20箇所以上でVRイノベーションアカデミーとIDC(AR/VRの開発センター)を展開しており、実際に視察などを行った結果、同様のセンターを京都にも設立したいということになりました。その後、パートナーシップを締結して、エスユーエスとEON Reality社らでクロスリアリティ社を合弁で設立するに至りました。
-どのようなXR関連事業を行っておりますか?
野上)まず、ひとつは、AR・VRといった第4次産業革命に対応する人財育成のためのスクールを運営しております。エンジニア派遣を主事業としている親会社エスユーエスとシナジーもある(現在もIT分野が7割方だが、AR、VRのほかAIにも力を入れている)と思っております。また、AR、VR技術は知識移転やトレーニングにも向いているため、それらソリューションを開発・販売し、日本の深刻な人手不足や次世代育成に貢献したいと考えております。
XRの技術というのは、文字や写真では伝わりづらいので、そこをいかに伝えられるかが課題だと考えております。まずは体験していただくことが大切だと思い、弊社ショールームでは様々なデバイスを試していただく事が可能です。ショールームでは、一般的なAR/VRデバイスはもちろん、iCube、インタラクティブミラーといった大型の機器も展示しております。是非、お気軽に体験いただきたいです。
-XR市場への広がり、多くの消費者への普及のためにはどうしたらよいと感じますか。
野上)スマホの時もそうだったように、普及に時間はかかると思っています。XRにおいては、モデリングも時間がかかってしまいますが、例えば弊社が提供しているEON-XRではスマホでスキャンしたものを簡単に取り込んで、XRコンテンツを作成できるようになっております。ソフト、コンテンツ制作が容易になれば、おのずとサービスも充実し普及を加速できると考えています。よりXR技術を普及、浸透させていくために、微力ではあるが、アカデミーでXR人材を育成し続け、一般の方にもワークショップなども行い、認知度拡大に貢献していきたいと考えております。
-XRの未来やその先について考えや思いを聞かせてください
野上)今後はよりいっそう、現実世界のメタ移行が加速すると思います。また、触れているような感覚を体験・再現できる「触覚技術」も進んでおります。今後はますます、XRしかできない事やXRだからこそできることが増えてくると感じています。そんな未来では、XR開発クリエイターが輝く世界になると思いますので、より多くの人にXR技術を当たり前に感じていただき、便利に使ってもらえる世の中を創っていきたいと考えています。
-ありがとうございました!今後とも応援しております。
(令和3年7月14日、ものづくり振興課)
LiDARスキャナ搭載スマートフォンでAR用3Dモデル簡単作成動画(EON Reality)
(令和2年7月22日、ものづくり振興課 足利、丸山)
株式会社クロスリアリティ(外部リンク)(京都市)の田中ディレクター、野上プランナーにお話をおうかがいしました。
--AR/VRを世界展開されている米国EON Reality社と組んで、教育、ビジネスでのAR/VRの活用促進を進めようとのことですが、改めて教えてください。
田中)副知事様に大変お世話になり、2019年4月1日に株式会社エスユーエス(外部リンク)と学校法人三幸学園が共同出資して設立し、EON Reality社との業務提携によって、AR/VRソリューション「AVRプラットフォーム」の導入促進を図るとともに、現在、東映京都撮影所内に、AR/VR開発のエキスパートを養成するスクール「VRIA京都」の開校準備を進めています。
--VRIA京都については、また次回おうかがいするとして、AVRプラットフォームとは何ですか?
野上)企業および教育機関向けのAR/VRトレーニングの統合パッケージソフトで、「知識移転」をAR/VRで円滑に解決するためのソリューションです。
--知識移転?
野上)例えば、工場などの技術が必要な現場における従業員教育を想定しますと、トレーニングにかける時間、人件費等のリソースがかかりますし、多様かつ広範なトラブル等を事前にトレーニングすることも難しいです。テクノロジーの進歩や社会の複雑化が著しい現代社会においては、使用する機器や業務の変更も多く、適宜の対応も大変です。
--ふむ。
野上)しかし、従来のテキスト重視のトレーニングは実践が伴わず、複雑な手順を学ぶのに重要となる論理的思考、課題解決、コミュニケーション力等のサポートは不得手ですし、長期的に実務能力を評価するには不十分です。
--なるほど。
野上)そこで、AR/VRによる体験トレーニングによって、リアルの機器等を用いてコストをかけて、というのではなく、安全かつ低コストで反復練習ができますし、体験トレーニングによりリアルタイムでの指示、フィードバックを提供することも可能で、「知識移転」を低コストかつ安全・迅速・高度に行うことが可能というものです。
--なるほど。具体的にはどういったものですか?
野上)3つのサービスがあります。まず「AR ASSIST」は、ARを用いて、リアルタイムでタスク指示ガイダンスを受けたり、複雑な環境での経路探索ができたりと、長年の経験や追加のトレーニングを積むことなく、複雑なタスクを実行するために必要な知識を提供することにより、従業員の仕事の遂行を支援します。
--いい感じですね。「ミッションインポッシブル」もポッシブルになるわけですね(笑)。情報の付与はどうするのですか?
野上)リモートユーザーが作業現場にARナレッジマーカーを配置するか、運用管理者がコマンドコンソールからアンカーポイントを配置することができますし、マーカーには、IoTデータ、テキスト、音声、動画、3Dデータ、またはその他のメディアで注釈を付けることができます。また、手順にナレッジマーカーを添付して、作業者のタスクをガイドすることもできます。
--そうなのですね。
野上)次に「VIRTUAL TRAINER」は、VRで従業員をトレーニングするもので、手順の練習、遠隔トレーニング、仮想認証などの企業トレーニング、および職業訓練やパイロットプラントのシミュレーションなどの教育アプリケーション向けに設計されています。
--なるほど。
野上)日々の仕事を中断することなく、標準の操作手順や緊急事態などにおけるタスクを安全に練習できますし、これらのタスクのパフォーマンスはログに記録、追跡され、トレーニングマネージャーと人事担当者が、トレーニングプログラムの有効性と従業員の能力に関する分析を得ることができます。
--さきほどのAR ASSISTもそうでしょうが、データとして残せるというのも、AR/VRの利点の1つなのですね!分析をはじめ様々な応用展開が期待できますね。
野上)そうなのです。そして3つ目の「CREATOR AVR」ですが、AR/VRの技術者でなくても簡単にトレーニングメニューを作成し、配信ができるもので、講師向けのツールです。これも、生徒のパフォーマンスをモニターすることができますね。
--なるほど。結局、「AVRプラットフォーム」というのは、統合パッケージソフト、つまり、ちょっと違うかもしれませんが、ゲームで言えばUnityやUnreal Engineみたいなものですね。・・・
野上)まあ、そういうことです。そして、これら3つのサービスは、いずれもシングルサインオンつまり、1つのアカウントでOKです。
--お手軽でいいですね。
野上)一定のライセンス数が必要ですので、現時点では、大きい工場や分散して工場をお持ちの大きな企業様がメインですが、多くの引き合いをいただいております。
--工場でなくとも、私なんか、この歳になって、事務手続すらよくわからないことが多いので、これで助けてほしいくらいですよ。
田中)これで日本の未来を拡張したいですね!
ぜひ日本の未来、拡張してほしいです!
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