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株式会社京都・一乗寺ブリュワリー(京都企業紹介)

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クラフトビールを通して、人と人を繋ぎたい。株式会社京都・一乗寺ブリュワリー

(掲載日:平成31年4月1日、聞き手・文:ものづくり振興課丸山)

 

株式会社京都・一乗寺ブリュワリー(外部リンク)(京都市左京区)の伴社長にお話をうかがいました。

医師がつくったクラフトビールの会社、京都・一乗寺ブリュワリー

―ブリュワリーということは、ビールの醸造所ですよね。医師がなぜビール製造を?

伴)会長で創設者の高木俊介は、重い精神障害をもった人であっても、地域社会の中で自分らしい生活を実現・維持できるよう包括的な訪問型支援を提供する、ACTと呼ばれる新しい医療(ACT-K)を日本で初めて実践した医師です。将来的には在宅で暮らす精神障害者の雇用につなげるために、2011年に醸造所を開業しました。

僕と会長の出会い、一乗寺ブリュワリーの歴史は、是非HPの記事(外部リンク)を見て欲しい!

―なるほど。高木医師の思いと、伴社長の経営力で、躍進しているのですね!

伴)先ず、私は質の高いビールを造る事とそれをしっかり売ることを考えました。

高木さんのストーリーはほぼ完成されていましたが、やはりビールが美味しくなければ売れません。良いビールに良いストーリーがあれば鬼に金棒です。

まずは、私が経営している(有限会社プロスパー)の木屋町と先斗町の店舗で売ることを始めました。

次に、一乗寺ブリュワリーのビールを常に楽しんでいただけるように錦御幸町上るに、ビアパブICHI-YA(外部リンク)をオープンしました。

ビールとお料理お店の外観

同時に一乗寺ブリュワリーのロゴ、ロゴマーク刷新し、イメージを新しくしました。場所もよく昨年はビールが足りないという嬉しい悲鳴でした。

そして去年は、株式会社エーゲルの伊豆田社長と共同出資をして、京都カフェスタイルという会社を立ち上げました。

この会社で、一乗寺ブリュワリーのビールとエーゲルの京茶珈琲の販売を増進していきたいと思っています。

―平成30年の夏に京都カフェスタイルのカフェがオープンし、今ではインバウンドを始めとしたたくさんの方々が来店されていますね。

伴)高台寺の鳥居交差点という素晴らしい立地にオープンできました。京都の資材を使ったテーブルや、京都美山の牛乳を使ったスイーツなど、隅々まで「京都産」にこだわっています。(京都カフェスタイルの記事

「FieldtoGlass」(畑からグラスまで)京都産原料100%ビールプロジェクトが発足

―「京都産」にこだわるといえば、「京都産原料100%ビールプロジェクト」が発足し、すごい勢いで稼働しましたね。

伴)はい。このプロジェクトは、京都府下のビール関係者と、麦芽やビールの研究をされている篠田先生が一緒に発足されたプロジェクトで、当社をはじめ、京都にあるクラフトビール企業や原料生産者が集結してさまざまな取り組みを進めています。

ビールは「麦芽」「ホップ」「酵母」から作られます。今まで、京都のクラフトビールといっても、原料はどれも外国産のものでした。アメリカのクラフトビールは、醸造所が地元の麦で作った麦芽を仕入れ、ホップも地産物を使っています。畑からグラスに注がれるまで、生産者が見えるのが、クラフトビールの真髄なのです。そこで、京都の麦を仕入れているキリンビールさんに協力を仰ぎ、発足したのが京都産原料100%ビールプロジェクト(通称:K100)です。

―京都・一乗寺ブリュワリーの役割はどういったものでしょうか?

伴)ブリュワリーには、ブリュワーと呼ばれる「クラフトビール醸造の職人」がいるのですが、当社の職人はとても優秀なのです。若い職人の林太郎(横田林太郎氏)は、東京農業大学で酵母の研究をしていたのですが、「ビール酵母とおしゃべりができる」職人です。

―酵母とおしゃべり、ですか!すごいですね。確かに、酵母は生きているものですが、おしゃべりをする若手職人とは・・・興味深いです。

伴)プロジェクトが発足してから半年ほど経ちますが、いまチャレンジしているのがビール酵母です。京都ではそもそもビール酵母の元となる株がなかったので、酵母菌探しという壁がありました。まさに、0から1をつくるようなもんです。せっかく京都産にこだわるので、お寺の木がいいな、とプロジェクトのみんなで探しに行きました。

―ビール酵母菌って、木から採れるのですか?

伴)酵母には色々な種類がありまして、一般的になじみのある酵母は、パン生地に使う酵母菌だと思います。あれは、リンゴや干しぶどうなど、果実からとれますね。ビールの酵母菌は、主に樹皮からとれると言われているのです。酵母菌を発見できても、培養ができなければ意味がありません。培養に成功しても、安全性が確保できなければ使えません。なんとか清水寺で椿の花から有望株を発見できたので、いま、キリンビールさんにお願いして発酵の実験をしています。安全性の確保もクリアしたため、当社はK100ビール製造に手をあげました。

―やはりここで、酵母とおしゃべりのできる職人の出番ですね!

伴)おっしゃるとおりです。ビール造りには、酵母の発酵技術がとても重要です。いつも使っている酵母であればうまくいくビール醸造も、初めてのもので作るには、ブリュワーの腕が重要になります。今回、亀岡産の麦、与謝野産のホップを使った「K80ビール」を販売開始しましたが、次の「K90」では酵母も京都産になるので、まさに彼や、ベテランブリュワーの林(林晋吾氏)の腕の見せどころです。

原料の由来と比率が100%京都産のK100に対し、K80は麦とホップの一部が京都産という意味です。K80ビールは、最初、当社と、僕がプロデュースに携わったKyotoBeerLab、また事務局であるスプリングバレーブルワリー京都(SVB)の3社で製造することになって、僕が経営しているビアパブICHI-YA(外部リンク)でメディア発表会を行いました。

―素晴らしい!これからとても楽しみですね!

メディア発表会にはたくさんの報道陣が訪れ、メディア掲載していただきました。中でも、印象的だったのは、ビール女子(外部リンク)で紹介していただいたこと。若い女性のクラフトビールファンが増えている中で、注目していただきとてもうれしかったです。

京都・一乗寺ブリュワリーが手がけた「K80アンバーエール」は、濃厚な麦の風味とホップの優しい香りをブレンド。京都らしさに捉われずに品質の高さを活かしたアメリカンスタイルに仕上げています。

―美味しそうです!こちらはビアパブICHI-YAで提供していたんですね。

伴)はい。他にも、一乗寺ブリュワリーの定番ビールや国内各地のクラフトビールを提供しています。

僕自身、長年飲食店を経営していて、現在は9店舗あります。

その中で、クラフトビールの役割と地産地消である意味を深く感じています。

飲食店は、おいしいものを提供する、食事や飲み物がある、これは当たり前なんです。

重要なのは、どんなことをそこで生み出したいのか、だと思います。まず僕が考えているのは、「安心・安全」であること。

ビアパブICHI-YAでは、食事の安心・安全にもこだわり、できるだけ自家製で美味しく健康的なものを提供するようにしています。

実際、京都丹波で野菜作りを5年ほど続けています。昨年からは米作りも始めました。

そのなかで、クラフトビールは地域醸造で生産者の見えるもので、K100プロジェクトのキャッチフレーズ「FieldtoGlass」(畑からグラスまで)を、

僕のお店で実現したい。ビアパブに行くと、生産者と消費者が肩を並べてビールを飲んでいる、安心して飲食ができる、そんな光景を夢見ています。

次の展望は、農福祉連携事業

K100プロジェクトと並行して、一乗寺ブリュワリーでは国の農福連携事業のひとつとして、西陣麦酒と協力しながら、「農福連携クラフトビールプロジェクト」を行っています。平成30年度はその第1弾として、障害者作業所で作られた大麦やソーシャルファームで栽培されたホップを使って「ふぞろいの麦たち」というビールを醸造しました。今後はこの事業でも京都府内の障害者作業所を巻き込んでいきたいと考えています。

そして京都がクラフトビールの街と呼ばれたいとも思っています。ビールで社会貢献!

―ただただビールを造るだけじゃない、地域から創造していくという御社の姿勢を、これからも応援しています。

ありがとうございました!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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