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小山醸造株式会社(京都企業紹介)

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醤油一筋130年

(掲載日:令和元年5月16日、聞き手・文:ものづくり振興課 丸山、足利)

小山醸造

 小山醸造株式会社(外部リンク)(京都市伏見区)の小山代表取締役様にお話をおうかがいしました。

プロの料理人、ラーメン店が惚れこむ味

-御社の概要を教えてください。

小山) 明治17年(1884年)創業、現在5名で醤油を製造しており、一般家庭のほか、料亭やラーメン店等に直販しています。

-失礼ですが、お醤油って、そんなに違うものなんですか?

小山) 当社の醤油は塩分控えめでして、一般的には18%~20%の濃度のものが多いですが、当社は14%~16%ほどに抑えています。あまり低すぎると、菌の繁殖など別の問題が出てまいりますので、絶妙なラインを探って辿り着いたラインですね。

-そうなのですね。

小山) ちょっと飲んでみますか?こちらは「ツルヒョー二度熟成醤油」と言いまして、独特の香りがあり、色も濃く、どろっとしているのが特徴です。 刺身などに使うのはもちろん、照り焼きや煮物に使うと 赤みを出すので佃煮やせんべいなどの加工用にも使われています。名前のとおり、二度熟成させた本醸造です。

醤油写真 二度熟成イメージ

-おいしい!!お醤油「だけ」を「飲む」って、初めての体験ですが、塩分控えめということもあり、「だけ」でも飲めるんですね!

小山) ええ。こちらの「京のはんなり醤油」もどうぞ。「うすくち」よりもさらに淡い琥珀色のしょうゆ色の薄さと香りを生かした吸い物や茶わん蒸しなどの料理のほか、たまご焼き、しらすご飯、漬物一夜漬け、各種ダシとして湯豆腐、鍋等にもいいですよ。

醤油写真2 はんなり醤油イメージ

-こんな白い醤油ってあるんですね!これもむちゃむちゃおいしい!!業務用ということですが、一般の人は買えないのですか?

小山) ネット販売はしていますし、こちらのお店まで、わざわざ買いにいらっしゃいますね。先日も、一般の方ではなくラーメン店の方ですが、他府県でお店を開かれてて、京都でラーメンを食されて、せひ、同じ醤油がほしいということで、買いにいらっしゃいましたね。

-そうなのですね。そもそもお醤油ってどんな種類があるのですか?

小山) 主に5種類あります。まず、全国消費量の大半を占めるのは「こいくち」です。ほぼ同量の大豆と小麦を原料とし、発酵と熟成を十分に行い、最終製品を比較的高温で加熱して作ります。塩味のほかに、深い旨味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を合わせ持っており、調理用、卓上用として幅広く使える万能調味料です。

-なるほど。

小山) 「うすくち」は、大豆より小麦を多く使用する醤油で色が薄いのが特徴です。色がうすいため塩っぱくないように感じますが実はこいくちしょうゆより塩分濃度は高いです。

こいくち うすくち(こいくち(左)、うすくち(右))

-それは、知ってました!子供の頃、「薄いからたくさんかけよう」と、多めにかけて失敗したことがあります(笑)

小山) また、「たまり」は、ほぼ大豆だけで作る醤油で、濃厚な旨みがあります。さしみなどのつけ醤油に適します。 大豆のみ(もしくは少量の小麦を加える)を加熱処理し、小粒状(味噌玉麹)にして麹をつくり、少量の塩水で諸味を仕込み、底に溜まった液を汲みかけながら、発酵熟成させます。

-お刺身の際に使いますね。

小山) そして、「しろ」は、小麦とわずかな大豆、濃口とは逆に小麦を蒸して大豆を炒って諸味を造る。醤油の色をつけたくない料理に適します。

たまり しろ(たまり(左)、しろ(右)) 

-こうしてみますと、大豆が多いと黒、小麦が多いと白、ですね。

小山) 例外があります。「さいしこみ」は、大豆と小麦を同量使用し、一度搾った生(き)醤油を再び麹に仕込んで醗酵/熟成するためこの名前が付いていますが、たまり醤油のように濃厚な味が特徴です。 濃口よりも数倍の材料と時間をかけています。

さいしこみ

職人が築き上げてきた、こだわりの醤油

-製造工程についても教えてください。

小山) 一般的に、大豆を水に浸してから蒸したもの、小麦を煎り砕いたものを合わせ、麹菌により、デンプンを糖化し、タンパク質を分解します。これにより「麹」ができます。

-日本酒は米からですが、同様ですね。

小山) そうですね。そして、麹と食塩水を仕込みます。つまり、発酵用タンクに入れます。それが「もろみ」でして、発酵、熟成させ、絞ったものが「生あげ醤油」と呼ばれるものです。こうした「本醸造」のほか、もろみ中に化学的に作られたアミノ酸を混ぜて醸造する「新式醸造」、本醸造や新式醸造にアミノ酸を混合する「アミノ酸液混合」など、様々あります。

-なるほど。

小山) 「生あげ醤油」は外注し、自社工場では、「火入れ」と言いまして、色や味、香りを整えて品質を安定させるための加熱殺菌を行います。そして「おり引き」と言いまして、醤油を冷ましながら、不純物を沈殿除去します。

樽

-これが火入れの樽ですね。すごく年季が入ってますね。

小山) 創業当時からのものもありますね。実はサウジアラビアの石油王に「わけてほしい」と頼まれ、お売りしたものもありましたよ(笑)

樽2

-すごいですね。

小山) こうした、樽の呑口(上記写真の樽の右下)を作れる職人さんも減ってきています。

-またまた失礼な聞き方をいたしますが、そんなに難しいものなのですか?

小山) 分解しますとこういう構造になっています。これが組み合わさって呑口を構成しているわけですが、隙間が少しでもあれば、そこから醤油が漏れてしまいますから、ぴたっとなってる必要があります。それでいて、スムースに開けなければならないのです。

呑口 呑口2

-るほど。

小山) そもそも、醤油を作るところも大きく減っています。そもそも大手5社、中でも1社が市場のほとんどを占めている業界でありますが、京都では、かつては70軒ほどありましたが、今や16軒です。東京や大阪のような大きな街ほど少なく、1軒とかそんな有様です。生あげ醤油の仕入先も、府内にあったところが数年前に廃業されました。

-ええー!?それだけ消費量が減っているということなんですか。

小山) それもあります。「こいくち」など先ほどご紹介した5種類の「醤油」はたしかに減っていますが、それに置き換わる形で伸びてきたポン酢などの「醤油加工品」を合わせた全体では、ほとんど消費量は変化していません。むしろ、単価が上がっていないのです。昔は、お酒も醤油も、散髪代金と同じくらいだと言われていました。今、お酒や散髪代金は数千円ですよね。でも、醤油は数百円にとどまってます。

-そうなのですね。それにしましても、工場内、とてもいい香りがしてますね。この香りだけで白ご飯が食べられそうです(笑)

小山) ははは(笑) よく小学校の生徒が見学でお見えになられるんですが、その際に、こちらの壁一面に貼られたラベルを見られて驚かれます。昔、職人さんが、瓶を洗浄した際にはがしたラベルを貼り付けていたものです。

ラベル

「ふしみ美人」

-ところで小山社長は税理士でもあられますね。

小山) 高校の先生に、「家業の醤油屋さんを継ぐのなら、税金をしっておかないと」と言われたのがきっかけで、大学でも会計サークルに入っていました。妻も税理士なんです。

-おお、それはすごい!さて、最後に「ふしみ美人(外部リンク)」についても教えてください。

小山) 代表をされています、ムーブの社長さんが訪ねてこられたのがきっかけです。既にメンバー企業さんらと、プレ活動を始めており、先日も名古屋の百貨店の催事に出させていただきましたが、大変好評でした。現在、正式スタートに向け、商品を準備中です。楽しみにしておいてください。

ツルヒョー醤油

 

 

とても楽しみです!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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