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株式会社シュルード設計(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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インフラ点検用空中静止(磁力接着)ドローンの共同開発

(令和3年3月5日、ものづくり振興課 足利)

ドローン

インフラの老朽化が進む日本。
特に問題は橋梁や大型プラント等の高所の点検で、コストもかかり人手も不足。
そこで、注目されているのがドローンの活用ですが、飛行時間が短いというのが弱点。

この問題を解決するため、点検中のドローンを空中で静止できないか、すなわち、橋梁等に磁石で接着させることができればバッテリーを消費せずに点検できるのでは、という斬新な発想で研究されてきたのが、京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科機械工学系の東善之先生らのグループです。
製鉄所など大型プラントの点検測量を担う株式会社シュルード設計(外部リンク)(京都市伏見区)と共同で、インフラ点検用空中静止(磁力接着)ドローンの開発を、けいはんなロボット技術センター「企業の森・産学の森」推進補助金も活用して進めてこられました。
いよいよ最終段階に近づいてきており、けいはんなオープンイノベーションセンターの吹き抜けの巨大空間を活用した接着・着脱テストが行われました。

磁石を搭載したドローン

使われるのは、写真のドローンの上部に付けられている、EPM(electro-permanent magnet) という電磁石。保持力が弱いアルニコ磁石、保持力が強いネオジム磁石等とコイルで構成されています。
アルニコ磁石は一般的に保持力が小さく外部の磁界の変化によって磁極が変化しやすい性質を有しているため、コイルにパルス電流を流すことで、磁性を自由に変化させることができます。
これに保持力が強いネオジム磁石を組み合わせることで、磁極を変える時にのみ電力を使用し、変えた後は電力を必要とせず、通常の電磁石より圧倒的に省エネルギーなのです。

大空間を飛ぶドローン

ただし、難しいのはパルス電流を流すタイミング。磁石が対象物に触れた状態で電流を流さないと、磁石と対象物との間で磁界が生じず、両者が引きつけ合わない、接着しないわけです。これをドローンで実現するには、高度な操作技術(あるいは自律飛行)が必要です。

天井に接着

これまでドローン飛行の訓練を積み重ねてこられた腕を発揮し、見事に天井の梁に接着。梁に接触してからパルス電流を流した後は、もう永久的に接着します。ロボットアームが伸びて、カメラで梁の周辺を撮影。
点検作業が終われば、ドローンの羽を回転させ、逆のパルス電流を流せば、磁性が逆に変化し着脱。お見事!

 

「3Dソリューション」で時代を拓く

(掲載日:令和2年1月15日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

3Dソリューションイメージ

株式会社シュルード設計(外部リンク)(京都市伏見区、代表取締役:安達基朗)の土井係長にお話をおうかがいしました。

ハード、ソフト、3Dソリューション

―まず、御社の概要を教えてください。

土井)2014年設立、現在従業員14名で、機械設計、制御ソフト開発、そして3Dソリューションの提供を行っています。

機械

―3Dソリューションとおっしゃいますと?

土井)現在の主力事業でありますが、3Dレーザースキャナ等の測定器を使って、製鉄所等の大型プラントから、機械部品、建築物や遺産等、様々なものを高精度に測定するもので、空間をミリ単位で把握できます。それらの3Dデータを元にサービスを展開しております。もちろん2D図面や写真からの3Dモデル作成も可能です。

レーザースキャナー

―プラントの測定で3D測定というのは、なじみがありません。

土井)施設のゆがみ、傾きの確認などメンテナンスのために定期的に測定されるのです。古い施設では設計図書もなく、かつては、手作業で測定、計算をされてきましたが、当社が以前より他に先駆けて点群データを扱ってきていることから、プラントメンテナンスをされてる企業からお声がかかり、3Dレーザースキャンで測量する方式に切り替えてらっしゃいます。

赤レンガ3D

お客様に応じたデータ活用法を提案する「3Dソリューション」

―そうなのですね。プラント測量以外の分野では、近年、3D測量をなさる企業も散見されるようになってきましたね。

土井)当社の特徴は、単に測量することにとどまらないことで、お客様に必要なデータに変換、作成してお渡しするということです。点群データだけをお渡しされてもお客様もどう扱っていいかお困りになると思います。3Dモデルのビューワだけでもお困りになられます。当社では、現地と同じ寸法での3Dデータ化はもちろん、点群解析を行い設備診断資料、図面の作成から、それらを基にしたイメージデータの作成、ムービー作成など様々な対応をいたします。

3Dと2D

―なるほど。

土井)今見えている部分を非表示にする、透過させる。断面を見せる、実際には見えない箇所も見せる、といったことも可能です。

壁の厚み3D 壁の厚み2D

シミュレーション(機械) シミュレーション(建物)

―壁の厚みもすごく感じられますし、シミュレーションにもいいですね。

土井)点群を利用したパノラマ写真も対応していますよ。マウスドラッグで写真を左右方向に360°回転、ホイール操作でズームイン・アウトが行えるものですね。

パノラマ写真 断面写真

VRによるUnreal Simulator、Unreal Constructionも

―そうだったのですね。VRとかも?

土井)高精度の点群データをベースにしていますから、好きな角度で見ることや、内部に入って見るといったこともできますね。

VR事例

―なるほど。単に測量だけ、1つのアウトプットだけ、ということではなく、様々な形で、まさに「3Dソリューション」というわけですね。VRとかも?

土井)はい。設計した機械を全方位から確認する、アニメーションとして再生するといったこともできますよね。これにより、満足度の高い製品を作る、試作コストを下げることにつながります。あるいは、工事のシミュレーションも、ゲーム感覚で行うことも可能です。大きな機械や部材を、屋外、場合によっては交通を遮断して行うものですから、事前にこうしたシミュレーションを行えれば、コスト、安全面ともに良いですよね。

―ハード、ソフト両方を手掛けてこられた御社だからこそ、といった感じですね!

土井)社名の「Shrewd」には「鋭い」「洞察力のある」といった意味があります。「こんなアイテムがほしい」「こんな風にできれば便利になるのに」といったお客様の想いを、鋭い視点で実現してまいりたいと思います。

今後の展開がますます楽しみですね。

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp