やましろで暮らす-トップページ > 山城地域の暮らし > 仕事をしながら、地域の方とトークの様子などを発信する内田さん【インタビュー記事】

更新日:2023年5月17日

内田1

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仕事をしながら、地域の方とトークの様子などを発信する内田貴文さん、曜さん(南山城村)

移住したきっかけを教えてください。

 2021年1月頃、私(貴文さん)が奈良の勤務先(造園会社)を退社、独立することがきっかけとなり、移住先を検討する必要に迫られていました。幾つかの移住先を検討する中で、妻(曜さん)が隣接する加茂町で働いており、職場に近い場所を前提として、あちこち候補地を探していました。

 以前、妻が駅で偶然見かけた南山城村「童仙房(どうせんぼう)」のチラシの印象が残っており、名前しか知らない村でしたが、移住を考えるうちに興味がわいて、「やまんなか(南山城村移住交流スペース)」を訪ねました。

 すると、その日の夕方、「1軒だけ紹介できる物件があります」とお話をいただきき、そのまま帰る途中に見学に訪れました。紹介された家屋は、これまでよそで紹介された物件と比較しても、憧れの平屋でキレイ、そして住みやすそう、その上駐車場が広い、とすべての条件が揃っていました。家の隅々を見渡してみると、以前の持ち主が大切に住まれていた家と感じ取ることができて、その場で、この地への移住を決意、同年4月に引っ越してきました。

 目の前に自然が広がり、住むこと自体がキャンプ生活のような環境で、窓を開けると家の前を通る村の方たちと偶然、顔をあわせる…と、楽しい日常生活を送っています。ただし、夏は庭の草刈りは大変ですが…

現在の生活について教えてください。

 私は勤務していた会社から独立し、現在は個人で造園業を営んでおり、妻は加茂町にある「木のおもちゃ工房」を手伝っています。そのかたわら、趣味の延長で「たねと暮らす」というタイトルで、ポッドキャストラジオの配信を行っています。二十四節気毎に、1時間程度の配信を目指して始めた番組で、二人気ままに自宅のキッチンでダベって…というゆるい感じの番組です。

 時に、地域で活動する気になる方をゲストに招いてトークしています。番組内でゲストの方のひととなりを改めて知ることができた瞬間は思わず興奮しますね。村の人や知人から「番組を聴いたよ」と声を掛けてもらった時には、番組を通じて、村の内外とつながり、広がっていることを感じます。

 そして昨年、隣接する和束町で開校された、有機農業と堆肥作りを教えてくれる「和束コンポスト学校(和束町活性化センター内)」の第一期生として通学することになり、そこで出会った方々を村のお祭りに呼んで…と村外交流がひろがっています。

地域の魅力について、お聞かせください。

 この村には、「エンターティナーが多い!」ということですね。コロナ禍で数年間行われていなかった「いきいきマルシェが、昨年末直売所で開催され、私たちもフォカッチャサンドを出店しました。当日はあいにくの大雨でしたが、それでも、村の方だけでなく、近隣町からも多くの方たちが詰めかけ、皆さんが久しぶりの交流に花を咲かせました。そしてこのいきいきマルシェの最後に「南山城村音頭を復活させたことが印象深い出来事ですね…。

 昔、村で踊っていた村の盆踊りを復活させようと、移住者を中心に「村おどり部が発足されました。昔を知る人を訪ねては、踊り方を教えてもらったり、振付が納められたビデオテープを何度も見直しながら何とか完成にこぎつけました。当日は雨にも関わらず、大勢の方が参加され大いに盛り上がりました。村の方々も思い出したように一緒に輪に入り、歌を歌い始める人、観客も次々と踊りの輪に引っ張られて…。村の皆さんが本気で楽しむ様子を見て、この村が持つポテンシャルの高さを感じました。


 現在、音頭の復活に合わせてビデオを制作していて、歌詞にでてくる高山ダム、恋志谷神社、沈下橋など、村の風景を納めた映像が、近日完成する予定です。
 皆が久しぶりに集まれる場を作ったことで、昔からの住民の方に加え、新しく加わった移住者との交流が芽生え、新たな賑わいの創出につながっていくと良いな・・・と思います。


 2023年4月には直売所設立20周年を記念するイベントが開催されるので、それをきっかけに、数年間途絶えていた交流が復活することを期待しています。
(南山城村の地域の方々を紹介しているマップが直売所・道の駅等で販売されており、愛すべき村の方たちがイラストで紹介されています。村のことをもっと知りたい方へお勧めです。)

移住に際して、行政等の支援で役立ったことをお聞かせください。

 先にも話しましたが、物件探しで南山城村の移住担当の方が迅速に動いてくれたことですね。

移住して感じた、移住前の想像と違ったところ(ギャップ)をお聞かせください。

 なにもかもを知らなさ過ぎて、これといったギャップはありませんでした(笑)。それまで行ったこともなく、「村」というだけあって、山の奥で何もないのでは?と想像していましたが、駅もあるし、車を使えば隣接する木津川市、隣県の伊賀市にも30分以内で行けるので、不便に感じたことはないですね。思った以上に便利だった、というのがギャップでしょうか?

これから移住を考える人へ、先輩移住者としてのアドバイスをお願いします。

「移住=一生の事」と思い詰めなくてもよいと思います。まず、気楽に村へ訪れてください。興味が沸いてきて、遊びに来たら面白い人たちと出会った…そこから始めても良いのではと思います。ただし、田舎暮らしには都会にないルールや暮らし方もあるので、それをどうやって楽しめるかでしょうか。困ったときには「助けて」と声を上げたら良いと思います。

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