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京都府立笠置山自然公園
いにしえのドラマを語る信仰の山
木津川の南岸にそびえる笠置山は、古くからの修験道場、信仰の山として、また、歴史上のさまざまなドラマの舞台として知られています。花崗岩から成る山中には奇岩や怪石が数多く、神秘的なムードを高めます。
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標高289メートルの山域には、アラカシやクヌギ、アオキなどが自生。ほとんど全山が広葉樹におおわれ、明るい自然林となっています。ふもとの河原にはサクラが植えられ、花の季節や秋の紅葉シーズンには、特に多くの行楽客で賑わいます。
山の南・西面は比較的傾斜がゆるく、この方面から頂上近くまでは自動車で登ることも可能。一方、北・東面は木津川が笠置山脈を横断する急斜面。川岸はカヌー広場、児童広場等として利用されています。笠置寺のある頂上付近には奇石・怪石が多く、ひときわ奇観を呈しています。
また、この地は『太平記』に描かれる後醍醐天皇の元弘の乱でも有名。その戦火を浴びながらも残った多くの史跡に、遠い昔をしのぶことができます。
昭和7年に史跡名勝の指定を受け、昭和39年に府立自然公園となりました。
■所在地:相楽郡笠置町字浜及び字笠置山 ■面積:20ヘクタール
コラム
弥勒磨崖仏
笠置寺縁起によると、寺の開山は白鳳時代となっていますが、巨岩を中心にした自然物信仰は、有史以前よりおこなわれていたと推測されています。これがやがて具体的な形を成したものが、本尊とされる弥勒磨崖仏や虚空蔵の磨崖仏です。これらは巨大な岩に仏の姿が彫り込まれたもので、奈良時代末期の造営と推定されています。のちに平安の末法思想に伴う弥勒信仰の隆盛とともに庶民から貴族までの信仰の対象となり、「笠置詣で」の風習を生みました。弥勒磨崖仏は過去の火災により本来の姿が失われ、今は光背の一部が確認できるのみとなっています。これまでは「線彫り」という技法で製作されたと考えられていましたが、近年の測量技術の発達により、「浮き彫り」技法であったことが判明しています。
京都府立笠置山自然公園アクセスマップ
さらに詳しい地図情報を見る(京都府・市町村共同地理情報システム)(外部リンク)
- JR笠置駅から登山口まで徒歩5分
連絡先
- 観光に関する問い合わせ先
笠置町商工観光課(電話番号:0743-95-2301)
- 公園管理に関する問い合わせ先
京都府山城南土木事務所(電話番号:0774-72-9686)
お問い合わせ
総合政策環境部自然環境保全課
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4706
ファックス:075-414-4705