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令和3年5月14日
本日、ここに5月臨時府議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、御多忙の中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
京都府におきましては、ゴールデンウィークという多くの人が休みに入る機会を捉え、短期間に集中して人の流れを抑制する対策を強化し、感染の連鎖を断ち切るため、4月25日から5月11日までの期間を対象に、府内全域において、不要不急の外出や都道府県間の移動の自粛、イベント等の無観客での開催や施設の使用制限、事業者に対する休業や営業時間短縮の要請などの厳しい措置を講じてまいりました。
この間の府民の皆様、事業者の皆様の御協力により、ゴールデンウィーク期間中の人の流れは確実に減少したところであり、厚く御礼申し上げます。また、府民の命と健康を守るために、昼夜を問わず御尽力をいただいてきた医療従事者の皆様に、改めて感謝を申し上げます。
しかしながら、府民が一丸となって、懸命の取組みを進めているにも関わらず、変異ウイルスの影響等により、未だ感染者数は高止まりの状況となっており、医療現場は予断を許さない状況が続いております。そのため、大阪府、兵庫県と歩調を合わせ、国に対して、5月6日に緊急事態措置を実施すべき期間の延長を要請し、5月31日までの延長が決定いたしました。府民の皆様、事業者の皆様には、引き続き、大変な御負担をおかけすることとなりますが、この危機を乗り越え、安心して生活できる日常を取り戻すことができるよう、これからも関係機関と緊密に連携し、全力で取組みを進めてまいる決意であります。
とりわけ、新型コロナウイルス感染症対策として、極めて有効なワクチンにつきましては、本年3月に立ち上げたワクチン接種対策室を中心に、医療人材や接種会場の確保などの課題を抱える市町村への支援を行うとともに、感染リスクの高い医療従事者等に対して、接種を進めてまいりました。
また、高齢者を対象に各市町村での接種も本格化してまいりましたが、希望する方々が一日も早く接種を受けられるよう、更なる支援を実施してまいりたいと考えておりますので、引き続き、府議会の皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
それでは、今回提案させていただいております議案について、その概要を御説明申し上げます。
第1号議案令和3年度一般会計補正予算については、緊急事態措置の実施期間の延長に伴い、感染拡大防止の徹底を継続するとともに、高齢者のワクチン接種を円滑に進めるための市町村支援や、緊急事態宣言の影響により厳しい状況にある事業者への支援、コロナ禍の長期化による影響を踏まえた雇用対策や府民生活等への支援など、今まさに取り組むべき緊急的な課題に対し、必要な施策を講じるため編成したものであります。
まず、高齢者のワクチン早期接種に向けた支援と宿泊・自宅療養者への支援強化であります。市町村が実施する高齢者のワクチン早期接種に向けた支援として、京都府医師会と連携し、接種を担う医療従事者等を確保するとともに、市町村の接種会場確保や、国が大阪府に開設する大規模接種会場への送迎の支援を行います。さらに、宿泊療養施設における療養者の病状悪化に対応可能な体制を確保するため、夜間に医師を常駐させるとともに、監視モニターの設置により健康状態を継続的に把握することで、宿泊療養者の見守り体制を強化します。併せて、自宅療養者等に対する訪問診療が可能な医療機関等を増やし、京都市外にも訪問診療体制を拡充いたします。
次に、事業者への支援として、観光需要の減少により厳しい状況にある旅館・ホテル等に対し、感染防止対策に要する機器整備や新たな事業展開を後押しするとともに、売上げが減少している食品卸・小売業の組合が行う事業継続に向けた販路開拓等の共同事業への支援策を講じます。併せて、公演等の活動を休止した文化団体等に対して、会場や設備の使用料、消毒液等の感染防止対策経費を京都府が負担し、府内各地で発表の機会を提供いたします。
また、雇用対策として、新型コロナウイルス感染症の長期化により、就労の場を失った離職者等に対し、雇用型訓練による就労支援や専門人材としての育成を行うほか、将来、観光関連業界への復帰を希望する方に対し、人手不足業界への短期就労の支援等を実施し、離職者の新たな雇用を確保いたします。さらに、府民生活等への支援として、大学等が学生に対して安心して学べる環境を提供するために実施する取組みを支援するとともに、困窮するひとり親家庭等に対し、食料品や生活必需品の提供などを行います。
このほか、休業や営業時間短縮の要請に御協力いただいた事業者に対する協力金の支給についても、引き続き実施いたします。
以上、補正予算案の総額は469億7,800万円であります。御議決いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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