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※このページでは、認定特定非営利活動法人として認定された団体については「認定NPO法人」と記載しています。
認定NPO法人happiness(以下「ハピネス」)は、「子どもや若者が孤立しない地域社会」をつくることを目的に、京都市南区を拠点に活動する団体です。本稿では第1回に引き続き、団体の具体的な活動や広がりについて、代表理事の宇野さんの言葉や思いを交えながら紹介します。
結婚を経て自ら家庭を持ち、夫や義両親、地域のママ友に支えられた宇野さんは、初めて「安心できる居場所」の実感を得ました。誰かに頼ることができる安心感、支え合える関係の温かさ。こうした体験が、「自分と同じように孤立する子どもや親を支えたい」という思いにつながっていきます。
その思いを形にするため、平成28(2016)年、宇野さんは仲間とともに活動をスタートしました。最初の一歩は、月2回開催の「子ども食堂」です。単に食事を提供する場ではなく、宿題をみたり遊んだり、地域の大人と自然に交流できる居場所をつくることを重視しました。

活動を重ねるうちに、子どもだけでなく親や地域住民も足を運ぶようになり、「ここに来れば誰かに会える」「話を聞いてもらえてうれしい」という声が集まります。そうした声は、宇野さんにとって何よりの励みとなりました。
ハピネスの理念は、次の3点に集約されます。
1 家庭環境に左右されず、子どもが健全に育つ社会をつくること
2 地域で孤立を防ぎ、安心できる居場所を提供すること
3 親・行政・地域・団体が連携して子どもと家庭を支えること
団体名「happiness」には、「自分らしく生きられる安心感」「居場所から生まれる心の余裕」「笑顔の循環を地域に広げたい」という願いが込められています。宇野さんは語ります。
「見返りを求める支援ではなく、ありがとうの循環を次の世代へ渡していきたい」

ハピネスの活動は、子ども食堂を軸に少しずつ広がってきました。食堂で子どもたちが安心して過ごせる環境を整える中で、家庭や地域での困りごとに直面する声が聞こえてきました。その声に応える形で、さまざまな支援が展開されています。

「安心できる場所があれば、人は必ず前を向くことができます。そして、そこから広がる関係や経験が、未来の選択肢を増やしてくれるんです」

次回、第3回では、ハピネスが提供する宿泊型居住支援施設「ハピネスハウス」の詳細や、実際に支援を受ける子どもたち・家庭の声に迫ります。また、活動の中で直面する課題や、地域や行政との連携の取り組みも紹介。安心できる居場所を地域全体で支える現場の様子をお伝えします。

認定NPO法人happinessでは、ふるさと納税を通じて子どもや若者を孤立から守る活動を支えてくださる寄附を募集しています。皆さまからのご支援は、ハピネスハウスの子どもたちのために活用されます。
お問い合わせ
文化生活部文化生活総務課 府民協働係
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4865
ファックス:075-414-4230